老犬が夜に寝ない原因と対処法
老犬になると、夜に寝ないことが増えます。
昼間にはたっぷり寝ている様子なので、睡眠不足を心配することはあまりないかと思いますが、愛犬が夜に寝ないことで飼い主に負担がかかる、ということが懸念されます。
- ソワソワとして落ち着かない
- 家中をウロウロと歩き回る
- 外に出たがる
- 飼い主を呼んでなく
- 夜鳴きをする(鳴き続ける)
このようなことがよく起きますが、飼い主や家族の寝不足の原因になりやすく、肉体的な負担ばかりではなく、精神的にも苦しくなってしまうことがあります。
私も2匹の老犬のお世話を経験しましたが、夜に寝ないのは本当に大変です。ただ、やはり飼い主以上に大変な思いをするのは愛犬の方です。
老犬が夜に寝ない原因と対処法を解説しますので、愛犬の介護で大変な毎日を送る方、これから愛犬の介護を経験する飼い主のみなさんのお役に立てると嬉しいです。
1.不安
老犬が夜に寝ない原因は、不安だからです。
目は見えづらくなり、耳は聞こえづらくなります。嗅覚も弱まり、ニオイを感じづらくなります。夜になると、飼い主の気配を上手く感じることができず、不安になることがあります。
対処法としては、もしもリビングに置かれたケージやベッドで寝ているのであれば、飼い主と同じ寝室に移動してはいかがでしょうか。犬は飼い主の気配を感じられるだけで安心できます。
明かりをつけたままにしたり、テレビをつけたままにしたり、音楽を流したままにするなどの対策よりも、ずっと不安を取り除いてあげることができる方法です。
2.昼間にたくさん寝たから
老犬が夜に寝ない原因は、昼間にたくさん寝たからです。
いわゆる「昼と夜が逆転してしまった」という状態です。お留守番中は飼い主もいませんし、おもちゃで遊ぶこともなく、外から聞こえてくる音にも興味がなくなってしまいます。寝て過ごすしかないのです。
そうすると、昼間に寝すぎてしまい、夜には眠れなくなってしまいます。飼い主が自宅にいることの安心感もあるかと思いますが、家中をウロウロと歩き回るなど、体を動かしたがることがあります。
鳴いたり吠えたりしないのであれば、好きにさせてあげることも対処法のひとつです。家中を歩き回ることが老犬にとっては運動にもなり、疲れれば眠ってくれるでしょう。
3.体力が有り余っている
老犬が夜に寝ない原因は、体力が有り余っていることです。
老犬だからとお散歩の時間や距離を短くしたり、強度を下げたりしていませんか?若い頃と比べてゆったりと歩きが遅くなりますが、歩きたがる限りは歩かせ、時間はかかっても気長に付き合ってあげてください。
対処法としては、自宅の室内で可能な遊びでも構いません。知育玩具におやつやフードを入れる遊びも体力を上手く使います。
我が家では、ごはんはお皿ではなくコングに入れて食べてもらう、という対処法をよくしていました。
4.認知症
老犬が夜に寝ない原因として、認知症である可能性を考えることができます。認知症または痴呆症と呼ばれています。
- 夜鳴きをする(昼夜問わず)
- 過剰に吠える(吠え続ける)
- 性格が変わる(変わったように感じられる)
- 排泄の失敗が増える(粗相をする)
- 徘徊
犬が認知症になると、このような症状が見られることがあります。夜に寝ないときによく見られる症状は、夜鳴き・吠え・粗相・徘徊です。このような症状は、老犬によく見られるのですが、愛犬と飼い主の生活や睡眠にも支障をきたすようになってしまった場合には、認知症であると判断してもよいと思います。
対処法としては、愛犬を落ち着かせること、不安を取り除くことです。また、認知症の治療も検討してみましょう。行動療法・薬物療法・食事療法があります。
残念ながら認知症は進行します。完治させることができる特効薬はありません。老犬が夜に寝ないことで苦しいときは、すぐに獣医師に相談しましょう。
まとめ
老犬が夜に寝ない原因と対処法を4つ解説しました。
- 不安
- 昼間にたくさん寝たから
- 体力が有り余っている
- 認知症
鳴き続ける、吠え続ける、徘徊するなどが増えるかと思いますが、絶対に叱らないでください。声を荒げないでください。
夜に寝ないときの対処法として最も重要なことは、愛犬の気持ちに寄り添うことです。どうしても苦しくなってしまったときは、獣医師や身近な犬の飼い主(犬友達)に相談してくださいね。