犬の肉球の役割とは?
犬の肉球は、全体重がかかる足先を守り、人間で例えると「靴」と同じ役割があります。
走ったりジャンプした際の緩衝材の役目をし、骨や関節への衝撃を和らげます。肉球表面のざらざらした部分は、ブレーキをかける際のグリップとして働きます。
また、肉球は体温調節の役割や、地面の冷たさや熱から身体を守る機能も持ち合わせています。
このように犬の肉球には、可愛いだけではなく犬にとって大切な役割があるのです。
犬の肉球にしてはいけない『絶対NG行為』
前述しましたように、犬の肉球にはさまざまな役割がありますが、そんな肉球に対してしてはいけない「絶対NG行為」が存在します。
良かれと思ってうっかりしてしまっている飼い主さんもいるかもしれません。是非この機会に確認しておきましょう。
1.真夏のアスファルトを散歩する
夏場の直射日光が当たる地面は、熱を吸収してかなりの高温になっています。当然、その上を歩けば火傷をしてしまう可能性も。アスファルトだけではなく、砂浜でも同様のことが言えます。
夏場は飼い主さんが地面のアスファルトを数秒手の甲で触り、熱さを確認したうえで散歩に出るようにしましょう。飼い主さんが少しでも熱いと感じたらNGです。
犬は地面からの距離が近い分、熱を感じやすいので熱中症の危険度も上がります。夏場の日中は避け、朝早くや日没後の散歩を心がけると良いですね。
2.傷や火傷を放置する
犬の肉球には厚みがあるため一見丈夫に思えるかもしれませんが、実は非常にデリケートな部位です。しかも地面に直接触れるため、ケガなどのトラブルを起こしやすいのです。
散歩の時に小石や枝などで肉球を傷つけてしまうこともあります。前述した夏場のアスファルトや砂浜の散歩では、火傷にも注意が必要です。
肉球の傷や火傷に気づいたら、すぐに動物病院へ連れていきましょう。愛犬が肉球を舐めたり気にする素振りを見せたら要注意です。
散歩の後に肉球をチェックをすることを習慣化しておくと、愛犬の肉球の異常にもいち早く気が付くことができます。
3.肉球を洗いすぎる
散歩の後で汚れているから…と、毎回愛犬の手足を洗っていませんか? 実は、肉球の洗いすぎはNG行為にあたります。
必要な潤いまで取りきってしまうだけではなく、肉球表面のコーティングがはがれてしまい、擦り傷や炎症が起こるかもしれません。乾燥や皮膚病を引き起こす原因となることもあり、十分な注意が必要です。
足裏は濡れたタオルやウェットシートなどで、簡単に拭き取る程度でOKです。雨の日の散歩など汚れがひどいときのみ洗ってあげるようにしましょう。
4.肉球のひび割れを放置する
肉球自体には被毛がないため、外的刺激や季節によって乾燥してしまいます。放置するとひび割れを起こし、雑菌が入ってしまい、炎症を起こすこともあります。
対策としては、保湿クリームを塗ってあげることです。
しかしここで注意してほしいのが、人間用のクリームは使用してはいけません。人間用のクリームの場合、犬にとっては成分的に刺激が強かったり、舐めると危険な成分が入っていることもあるからです。愛犬には、犬専用の保湿クリームを使用するようにしましょう。
犬の肉球のケアとは?
先に述べたように、普段の生活においては過度に肉球のお手入れをする必要はありません。手足を濡らした場合はしっかりと乾かし、カサカサしているなと思ったら、犬用保湿クリームを塗ってあげてください。
シニアになると新陳代謝が落ち、肉球の水分量が失われることにより乾燥しがちになります。また、冬場は一年で最も乾燥しやすい時期です。クリームをつけてマッサージをしてあげると、愛犬も気持ちよくリラックスしてくれるでしょう。
なお、手足の汚れがひどい場合は、水ではなく「ぬるま湯」で洗うことがポイントです。汚れの程度に応じてシャンプーを少量足しても良いです。ぬるま湯で洗うことにより、汚れも落ちやすくなります。
濡れたままにしておくと、蒸れて炎症を起こし皮膚病へとつなげる恐れもあります。洗ったあとは乾いたタオルで水気をとり、ドライヤーでしっかりと乾かしてください。濡れタオルで拭いたあとも、乾いたタオルで水気を取ってあげることが理想です。
ドライヤーは熱風ではなく冷風を使用するようにしましょう。熱風を長時間あてると犬は熱すぎると感じます。
まとめ
犬の肉球は思っている以上にデリケートです。さらに犬にとって、様々な役割や機能を備えたとても大事な部位です。とはいえ、お手入れもあまり神経質になる必要もありません。
大事なポイントは、飼い主さんが日々チェックをし、愛犬の肉球の状態を常に把握することです。
愛犬が健康な肉球を維持できるように、今回紹介した絶対NG行為をしないよう気をつけましょう。愛犬と楽しいお散歩ライフを楽しんで下さいね。