犬のノーリードで起こりうる危険な事故
「ノーリードなんてありえない」と思われる方も少なくないとは思いますが、ノーリードにしていたことで実際に起きているさまざまな事故をご紹介します。
1. 咬傷事故
犬による咬傷事故のほとんどが、ノーリードの飼い犬によって起きています。
- 普段からノーリードで飼われている犬による咬傷事故
- お散歩の時のみノーリードにされる犬による咬傷事故
- たまたま公園や広場でノーリードにされた犬による咬傷事故
- お散歩の途中でリードが外れてしまった犬による咬傷事故
- 飼い主が犬をコントロールすることができなかったことによる咬傷事故
これらが、飼い犬による主な咬傷事故の原因です。
飼い主のマナーの悪さが起こした飼い犬の咬傷事故では、他人が死亡したケース、他人の飼い犬が死亡したケースもあります。
日本では、ノーリードの犬に咬みつかれた女性が損害賠償を求めて裁判をし、数千万円の賠償命令が下りたことがあります。海外では、執行猶予付きで服役した人もいます。
よく、「うちの子は咬みつかないから大丈夫ですよ」と言う飼い主がいますが、その言葉にも責任を持って発言するようにしましょう。他人にとって、他人の飼い犬が咬みつかない保障は一切ないのです。
2.誤飲誤食による中毒死
犬をノーリードにすると、誤飲誤食をすることがあります。そして、危険なものを飲み込んでしまったことに飼い主は気づきません。愛犬の体調が悪くなって、初めて疑うのです。
農薬や殺虫剤を飲み込み、激しい嘔吐と下痢に苦しみ続けた末、亡くなった犬を複数知っています。普段からノーリードで家の中と外を自由にさせてもらっている犬でした。
人懐こく、誰からも可愛がられる犬でしたが、駆虫剤を食べてしまったことで中毒死するなんて、誰も思いませんでした。飼い主も同じだと思います。
自宅外での犬の中毒死は、飼い主のマナーの悪さが招く危険で恐ろしい事故です。内臓がボロボロに壊され、もがき苦しみ、死んでいきます。絶対に起こしてはなりません。
3.交通事故
ノーリードの犬が車道に飛び出し、交通事故に遭ってしまうケースは非常に多いです。
公園でノーリードで遊ばせていたところ脱走し、交通事故に遭ってしまった犬がいます。その中には、回復して以前と変わらない生活を送る犬もいます。車椅子での生活になってしまう犬、寝たきりになってしまう犬もいます。
そして、入院治療中に亡くなってしまう犬もいますし、即死だった犬もいます。
愛犬が亡くなってしまったにも関わらず、犬を車で轢いてしまった相手に対し、飼い主の責任として補償しなければならない可能性があります。
飼い主のマナーの悪さが招く、ただただ悲しいだけの事故ですよね。ノーリードにしなければ、確実に防ぐことができる危険な事故です。
4.蹴とばされる
公園でノーリードで遊ばせていたところ、近くで遊んでいた子供に犬が蹴とばされる、という危険な事故が起きたことがあります。
一見、犬を蹴とばした子供が悪いように思われるかもしれません。しかし、悪いのは犬をノーリードにした飼い主です。子供だけではなく、「こっちに来るな!」と、大人が犬を蹴とばしてしまうこともあるのではないでしょうか。
犬のお散歩OKの公園もありますが、ノーリードで遊ばせていいわけではありません。周りに配慮し、お互いが安全に遊べるように気を付けなければなりません。
犬も蹴とばされれば怪我をします。打撲・脱臼・骨折・内臓破裂など、命にも関わる大怪我を負ってしまうかもしれません。
まとめ
犬のノーリードで起こりうる危険な事故を4つ解説しました。
- 咬傷事故
- 誤飲誤食による中毒死
- 交通事故
- 蹴とばされる
犬をノーリードにできる場所は、自宅の敷地内とドッグラン、私にはこの2つしか思いつきませんでした。
実際に起きたノーリードの犬による危険な事故は、ノーリードを許可されていない場所で起きています。
事故の全ては飼い主の責任です。愛犬の安全と命を守るためのリードです。必ず着用させるようにしましょう。