孤独な老犬は無関心におちいっていた
通報・発見・保護
地域猫のTNR(つかまえて、去勢/避妊して、元の場所に放す)活動に従事していた人が、身寄りのない高齢の犬を発見し、保護団体Hope for Pawsに保護依頼しました。
犬はコンテナの下で寝ていました。
近所の人の話しでは、飼い主は何らかの理由で9年前に立ち退き命令が下され、そのまま犬を置いていってしまったのだそう。
9年…若い頃から今まで、この子は犬の一生の半分から大部分を、見捨てられた状態で過ごしてきたのですね。
近所の人たちに食べ物は与えられてきましたが、いつも1匹で過ごすのは寂しかったでしょう。
さらにこの犬は、交通事故に巻き込まれ片目を失ってしまいました。それでも病院にも行かずじまいだったそうです。
人をこわがるわけではないけれど、長年にしみついた「無関心」という態度がみえます。
ワイヤリードが首にかかりました。逃げもせず、よけようともせず。ただ顔をそむけて無関心をつらぬく犬。
少しずつ、少しずつ引っ張って、外に引き出しました。ちょっと抵抗して砂ぼこりが上がりましたが、上半身だけ出てきてくれました。
悲しいことに右目がつぶれています。「フィーニー」と名前をつけました。
それ以外にも歯はボロボロ。他にも健康上の問題が色々ありそうです。
コンテナの下から完全に外に出そうとした際に、初めてうなって吠えました。コンテナの下だけが、フィーニーの世界だったのでしょう。
吠えるといっても威嚇的ではなく、ただ驚いているという感じ。根っから穏やかな犬だということはわかります。
そして、すぐにケージに入ってくれました。
ケア
シャワーもおとなしくガマンしてくれました。
この後の検査で脊椎や尿路に感染症が…、そして腫瘍も見つかりました。これから、ゆっくりでいいから治療で回復していってほしい!
体を洗った後は、ソファでぐっすりと眠り込んだフィーニーでした。
幸せな5カ月
一時預かり施設で移り変わる季節を楽しみ、何より人とのきずなを取り戻しながら、フィーニーは冬のある日静かに息を引き取りました。
もっと早くに手を差し伸べることができればよかったという思いを、関係者は持ってしまいます。
でも一生分を取り戻すぐらいに、幸せを詰め込んだ5カ月を過ごさせてあげられたことは大きな慰め。
幸せな気持ちで旅立たせてあげられたことを、心から祝福したいです。
動画をどうぞ。
※こちらの記事は動画配信をしているYouTubeチャンネルより許可を得て掲載しております。
掲載YouTubeチャンネル:Hope For Paws - Official Rescue Channel
Hope for Paws
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