野良犬？迷い犬？犬を保護した際の対処方法

首輪がついた犬を保護した時の正しい対処方法

勝手に飼ったりすると罪に問われる場合があります。

保護した犬に首輪がついていた場合、間違えなくどこかで飼われていた犬ということになります。
つまり、その犬は　”どこかの誰かの所有物”　になりますので、勝手に自分で飼い始めた場合、盗難、窃盗の罪に問われることも。

と、これは、一番重い罪になった場合になりますが、軽くても、遺失物横領罪の罪に問われます。
1年以下の懲役、または10万円以下の罰金です。

また、飼い主さんが、損害賠償を求めて民事裁判を起こす場合もあります。
探していた期間の実費、精神的苦痛などに対する慰謝料を請求されることもないとは言い切れません。

警察に届ける

首輪に連絡先が書いてあった場合、以前であれば、飼い主さんに直接連絡を取って返してあげるということをお勧めしていましたが、今はともかく警察に遺失物として届けることをお勧めします。

今はいろいろな方がいらっしゃいますから、これは後でトラブルになることを避ける為です。
遺失物として、きちんと警察に届け出をしておけば、法的にはなんの落ち度もないことになりますので、安心です。

愛護センター（保健所）に連絡を入れる。

警察に届け出た後、警察でしばらく預かってくれる場合もありますが、ほとんどの場合、すぐに愛護センター（保健所）に連れて行かれるようです。

それを避けるためにも、もしご自宅で預かることが可能なのであれば、申し出れば預かりも可能な場合もあるようですので、警察と相談してみてください。

その際、愛護センターにも保護している旨、連絡を入れることをお勧めします。

また、大分、改善されてきてもいるようですが、愛護センター（保健所）は横のつながりはあまりないようです。

飼い主さんがその点をよく御存じであれば、最寄りの警察、近隣の愛護センターいくつかに連絡をされると思いますが、ご存知ない場合、自宅に近い愛護センターと警察にしか問い合わせをしない場合もあります。

近隣の複数の愛護センターに連絡を入れておくと、飼い主さんが見つかる可能性が高まるかもしれません。

実際に、犬がかなり遠くまで行ってしまって、Ａという愛護センターに保護されていたのに、Ｂという愛護センターにしか問い合わせをしなかったため、処分されてしまったということもあります。

ご存知のように、ほとんどの愛護センター（保健所）では、収容期間が非常に短く、処分されてしまう可能性が高くなっています。

必死に探している飼い主さんとまた再会できるように、是非、多方面に連絡を入れてあげましょう。

＊マイクロチップを入れている犬の場合にはこの限りではありません。
愛護センターでマイクロチップの登録番号を調べればすぐに飼い主さんがみつかります。

首輪がついていない犬の場合の対処方法について。

首輪がついていない犬の場合、野良犬である可能性、飼い主に意図的に捨てられてしまった可能性が高くなりますが、飼い主がきちんといる場合もあります。

既述したように、他人の所有物である犬を、勝手に飼ってしまった場合、罪に問われますので、飼い主がいない可能性が高い、首輪のない犬の保護した場合にも、必ず警察に届けてください。

また、複数の愛護センターに連絡を入れる事もお勧めします。
飼い主さんが現れるかもしれません。

まとめ

放浪している犬を見つけた場合、庭に犬が迷い込んできた場合、など、その犬がとてもなついてくれてこのまま飼ってしまおう・・と思われる方も多いと思います。

また、愛護センター（保健所）に連れて行ったら、殺されてしまうから・・と、そのまま飼いつづける方もいらっしゃると思います。

ですが、もし、その犬の飼い主（所有者）がいた場合、罪に問われることはもちろんのこと、多大なトラブルに発展してしまう恐れもありますので、必ず、まずは警察に、遺失物届を出すことが大切です。

首輪をしている、していないにかかわらず、犬を保護した際には、必ず警察に届けるようにしましょう。
善意でしたことなのに、トラブルになる場合も多々ありますので、必ず届け出をすることをお勧めします。

また、飼い主さんが一生懸命探しているかもしれません。是非、警察に届けた場合でも、近隣の複数の愛護センターへの連絡もお勧めします。
（マイクロチップを入れている犬の場合にはこの限りではありません。愛護センターですぐに、飼い主の連絡先がわかります。）

警察に届け出た後、ご自宅で預かっていた場合、6か月過ぎても飼い主さんが現れなかった場合には、自分の所有物とすることが出来ます。
また、飼い主さんが現れた場合、預かっていた間の必要経費、犬の時価の５－２０％の報労金を請求することができます。詳しくは遺失物法をご参照ください。

犬を保護したら、まずは警察へ。
正しい対処法でトラブルがないように、気を付けてくださいね。