用法・用量を守らなかった結果
立ち上がれない子犬
この子は、小さな体に牛や羊用の強力なダニ駆除剤を散布されたため、体が部分的にマヒしてしまいました。地面をはうように前進しています。どうやら直射日光を避けて日陰に移動しようとしているようですが、痛々しい姿です。
病院へ
保護施設タキス・シェルター代表のタキスさんは急いで子犬を病院へつれてきました。医師は薬剤が皮膚から体内に吸収されて体のすみずみに行き渡って全身がマヒしてしまう前に、子犬の体に散布された薬剤を徹底的に洗い流しました。
励まし
まだ毛が半乾きの子犬の回りに、成犬や子犬たちが様子を見にきます。子犬はやはり、自分の体を支えきれずに尻もちをついてしまいます。それでもみんながまわりにいてくれるのがうれしくて尻尾を振っています。
仲間たちは立てない子犬を励ますようにまわりで跳ね回ってみせます。特に黒い犬が一生懸命誘います。それを見ていた子犬は…
あ、立った!子犬が立った!そして一歩、また一歩、歩く!タキスさんも「カモン!イエス、イエス!」と励まします。
タキスさんはつい怒りが噴き出して、「アホな奴らがこの子に間違った薬を適当に使ったおかげでこんなことに!ああ、悪い言葉づかいで失礼!」
子犬の歩行はとても頼りなげですが、それでも見守る犬たちの間を確実に前進します。でもやはり、また床にはいつくばってしまいました。よく頑張ったよ!
翌日までに全身を4回洗って薬剤を流しました。子犬の歩行は最初に比べるとだいぶマシになっています。
医師いわく、あと1日か2日発見が遅れたら命を落とすか全身マヒだったとのことです。
少しずつ体調がよくなった子犬「テディ」は、他の子犬たちとくんずほぐれつ遊ぶようにもなりました。声を上げたり、飛び跳ねたり、他の子に組みしかれてひっくり返されたり、一見、健康そのものにも見えるほど。
このまま本当に健康を取り戻してくれますように。
その後
最後にハッピーニュース!
え、ロンドン!?テディは、イギリスの里親さんに巡り合ったのですね!そして少し成長したテディの両耳はピンと立っています。かわええ~!よかった~。最後にテディの美声も披露されますよ。動画をどうぞ。
動画を見ることは保護支援にもつながります!
※こちらの記事は動画配信をしているYouTubeチャンネルより許可を得て掲載しております。
掲載YouTubeチャンネル:Takis Shelter