ドラム缶が「犬小屋」問題...。保護後はボロボロだった精神が安定!

ドラム缶が「犬小屋」問題...。保護後はボロボロだった精神が安定!

鎖につないでドラム缶が犬小屋がわり。ギリシャでよく見られるネグレクトタイプの虐待です。犬は人をおそれ、うつ状態におちいっていました。

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心の病気も体の病気も放置された犬

通報・発見

タキス・シェルターがあるギリシャでは、横倒しにしたドラム缶を犬小屋にして、犬を鎖につなぎっ放しで放置する飼い主がとても多いそうです。散歩もしません。犬と遊んだり抱きしめることもありません。

ただ毎日、食べ物と水を与えるだけ。知能も運動能力も高い犬にとってそれがどんなに苦痛なことか、想像できますね。

「ヘラ」もそんな苦痛の中に生きていました。近所の人が犬の虐待を警察に通報したのをきっかけに、タキス・シェルターが保護に向かいました。

犬の吠える声が響く中、いくつか横倒しに並んだドラム缶をのぞくと、顔をそむけるようにするヘラがいました。首輪のかわりに、胸から背中、首にロープがまかれ、そこに鎖をひっかけています。

人をこわがり出てくるのを拒否するヘラをひっぱり出しました。

尻尾の下に垂れ下がるこれ、オスの睾丸(こうがん)ではありません。ヘラは女の子。これは大きな腫瘍です。

大きな茶色い瞳です。この人はこわくない、と理解してくれたよう。ロープをはずすと、またドラム缶の中に後ずさりしようとしましたが、ヘラを抱き上げて運びます。

保護

ヘラは子犬を産んだようですが、見つかったのは1匹だけ。他の子たちがどうなったのかは不明です。見つかった子犬「ロージー」も一緒に保護しました。

シェルターでもヘラのうつ状態は続きます。そんなお母さんにぴったり寄り添うロージーは、ヘラの大きな瞳を受けついでいますね。

保護されている他の子犬が無邪気にヘラ親子のそばでくつろぐと、ヘラは少し気持ちが明るくなるようです。自分の子犬を思い出すのでしょうか。でもやっぱり、壁ぎわでじっとするばかりのヘラ。

人の手が近づくとこわがって反射的に目を閉じるヘラ。手でたたかれてきたのかもしれません。すると、ネグレクトと折檻(せっかん)のダブルの虐待だったのかも。

手術後

ヘラの腫瘍は外科手術で除去され、ヘラの精神状態もずいぶん安定したようです。タキスさんの手も喜んで受け入れるようになりました。

ついには外で仲間たちと走り回って遊ぶまでに!ロージーとともに、里親さんとの出会いを待っています。

動画を見ることは保護支援にもつながります!

※こちらの記事は動画配信をしているYouTubeチャンネルより許可を得て掲載しております。
 掲載YouTubeチャンネル:Takis Shelter

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