出逢い
「犬を飼ったが手に負えない、賃貸なのに家を壊す、大家さんに追い出されそうで困っている」そんな相談があり、私と愛犬『サラ』は出逢いました。
当時サラは生後3ヶ月手前の子犬でした
知人から「彼氏がボーダーコリーの子犬をペットショップで買ってきた!賢いと聞いて買ったのに全く言うことを聞かないどころか家を壊す。ペット禁止のアパートで、大家さんにバレて追い出されそうで困っている。犬を捨てるか出て行け。と言われたが出ていくお金もないから犬を捨てるしかない。保健所に連れていけばいいのか?」と連絡がありました。
家に行くと、洗面所のクッションフロアが剥がされ、そこに敷きつめられた新聞紙とふん尿まみれのサラがいました。
「ゲージに入れていなかったの?」と聞くと「ペットローンを組んで買った。ゲージを買う余裕はなかったからダンボールに入れていた」と言ったのです。言葉が出ないほど呆れました。
そして隅で小さく怯えているサラを抱こうとするとサラは私に噛みつこうとしました。「何故こんなに怯えているのか?」と聞くと知人の彼氏は「躾のために怒ったら、最近噛むようになった。」と言っていました。後から知人に躾といいながら、壁にぶつかるくらい強く蹴ったりしていたと聞きました。
一日でも早くここからサラを連れていきたいと思い、その日のうちに連れて帰ることにしました。これが私とサラの初日です。
変化
うちに来てしばらくSarahは机の下に隠れて出てきませんでした。私の確認不足で机に足を入れた時、下にサラが隠れていて、驚いたサラが私に噛み付いたことがあったのです。その時に脚を2針縫いました。子犬がここまで本気で人を噛む、その行動に驚きました。
恐怖で攻撃的になるのだから怒っても仕方ないと、叱らずに「大丈夫だよー」と笑って声をかけることだけをしていました。
幸い子犬だったこともあり、3週間程でサラは噛まなくなりました。それどころか私や家族のところに自分から来てくれるようになりました!私とサラにとってこれはすごく大きな変化と進歩だったんです!
挑戦
サラが私に心を開いてくれてから、ずっと憧れていたディスクドッグに挑戦することにしました。愛犬と心通わせながら行うドッグスポーツ!実際に自分がはじめてみて分かる難しさや奥深さがありました。
サラの反抗期があったり、上手くいかず練習にもならず沢山泣いた時期もありましたが、諦めたいと思ったことはありませんでした。
その時期を超えたあたりから「ペット」ではなく「パートナー」になったと感じています。「家族」「ペット」としてだけでなく「相棒」「パートナー」「仲間」となったサラ。サラの可能性は無限大だと感じています。
世界で活躍するプレイヤー達と関わる機会があり、そこで「犬と人が心から信頼し合うプレー」というのをみて、感じました。私もサラとその域に行けるようこれからも歩み続けます。
今ではサラは人が大好きで、撫でてもらうとすぐにお腹を出します。ですが、感情的な人や私に対して攻撃的な人、自分の縄張りにいきなり入ってこようとする人に対しては攻撃的になることもあります。子犬の時に受けた心の傷は一生消えない。それでも人を好きになろうとするサラに私はいつも勇気を貰っています。
まとめ
犬を迎えようと思っている方へ
- 経済的に迎える準備が出来ているのか
- ペットを迎えられる住宅環境か
- 迎えようとしている犬種は自分のキャパを超えるこでは無いか?
- 賢い=飼いやすいではないということ
を今一度見つめ直してくみてください。
そしてもし運命の子と出会えたら、その時は是非色々なことへ挑戦して、愛犬と何かを成し遂げるという素晴らしい経験をしてみて頂きたいと思います。