これぞマイクロチップの真価
通報・発見
ケガをした大型犬が水路にいるのを見かけた旅行者から連絡を受け、ロスアンジェルスの保護団体HOPE FOR PAWS が出動しました。
ああ、いました、いました。少量の水がチョロチョロと流れる殺風景なコンクリートの水路に、マスチフ犬と見られる犬が横たわっています。
人に見られていると悟ると犬は立ち上がって歩き去ろうとしますが、左前足を不自然に浮かせて3本足で跳ねるように歩きます。これでは長い距離を歩くことはできません。
犬が向かった先にはもう水路の出口の海が見えて、行き止まり。犬は人を気にしながら、その場にしゃがみ込みました。保護団体メンバー2人で、犬に接近します。
犬は再び、いったん海の方へ向かってから、きびすを返してカメラに向かってきました。走って突破するつもりです!
ワイヤリードが首に!いいえ、ワイヤが鼻づらをとらえているのです!これではまだ安心できません。
もう一人がワイヤリードの輪を短く持って、それを首にかけました。輪が完全に首まわりをとらえて、まずは確保完了。犬の表情から不安が伝わってきます。
とてもおとなしそうですが、ケガをした大型犬ですから慎重な対応が必要です。犬と人、お互いに探り合い状態ですね。
徐々に手を近づけて反応を見ながら…
素手で触りました。犬も緊張から、舌を出して鼻をペロッとなめています。
お互いに大丈夫そう。ああ、よかった。
犬の緊張がほぐれるのを待ってゆっくりと対応していたら、すでにあたりは暗くなりました。
左前足の状態です。はれあがった足で無理に歩かせることはできないし、どうやって高いコンクリートの壁を越えましょう?
見物していた人が、消防に救助要請をしてくれたようです。頼もしい消防隊員たちが、保護団体の持参したケージでこの大型犬を吊り上げ、無事に水路から上へ運びあげることができました!
皆さんの協力に感謝。見物人も大喜びです。
ケア、そして嬉しい知らせ
病院で、犬はすっかりリラックスできました。そして嬉しいことに、マイクロチップが埋め込まれていて、色々な情報が判明しました!名前は「ティンカーベル」、遠くアリゾナ州に登録されていて登録者の家族とも連絡がついたのです。
家族は3週間前にロスアンジェルスを訪れた際、米国の独立記念日の花火の轟音に驚いたティンカーベルは柵を跳び越えて逃げてしまい、数日探しても見つからなかったそうです。打ち上げ花火は犬にとって脅威。基本的には、花火大会などには連れて行かない方が安心ですね。
ティンカーベル、3週間もよく生き延びたね。
それから
数日後、ティンカーベルは飼い主の家族と再会しました。まだ前足にギプスをはめてよたよたと歩いていますが、犬も人も嬉しそう。マイクロチップの意義が最大限に生かされたケースでした。
10分少々と、少し長めの動画です。時間のない方は、はしょりながらでも是非見てくださいね。
※こちらの記事は動画配信をしているYouTubeチャンネルより許可を得て掲載しております。
掲載YouTubeチャンネル:Hope For Paws - Official Rescue Channel
Hope for Paws
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