センターでの成犬の様子
保護犬を迎えようとした時、まずはどんな犬がいるのかホームページで確認をしました。数十頭の譲渡犬の推定年齢や性格、体重などの情報を見ていると、そのうちの1頭がとても気になりました。
説明文には「とても怖がりで、人にはまだ慣れていない。ただ初めての人に対しては攻撃性はない」とありました。とにかく実際見てみないと分からない!と譲渡会に出向くことに。
センター内でその成犬は大型犬用の犬舎に1頭で入っていました。ホームページでは6頭入る犬舎にいたのですが、なぜ1頭だけにしてあったのかは分かりません。犬舎では、安全のためにリードを付けてあります。
私が顔を覗き込むと、尻尾を目いっぱい丸めてとても怖がっているようでした。ただ、威嚇をしたり吠えたりは全くしなかったのです。リードをピーンと伸ばして犬舎の端の方でジッとしていました。
成犬を引き取るまで
センターで直接見ても事前に確認していた印象と違いがなく、その成犬を引き取る気持ちは変わりませんでした。
性格や体調などの詳しい説明を受けると、とにかく怖がりなので家からの脱走には十分注意するようにとのこと。条件が合いセンターが納得すればその場で家に連れて帰れます。
ただ我が家にはすでに小型犬が1頭いたので、相性が合わなかったりトラブルがあるとその成犬にも影響があるとの事で、まずは2週間のトライアルをすることになりました。
名前はセンターでも付けられていますが、我が家では「きな子」と呼ぶことにしました。推定年齢2歳前後です。
今の生活
先住犬と引き合わせて一晩過ごしてみると、相性に全く問題がなく顔を合わせた時からお互いにすり寄ってすぐに仲良くなっていったので、2週間のトライアル期間終了を待たずに翌日には正式譲渡にしました。
あれから7年近く経ちますが、怖がりな性格は以前と全く変わりません。でも、毎日の散歩は大好きで尻尾をピンと立てて嬉しそうに歩きます。無駄吠えは一切しません。と言うより、ワンワンと吠えたことは殆どありません。
別に声帯に異常はないのですが、唯一声を出すのはご飯の催促の時で、「キューン…」と鳴きます。
近所の方からは、大人しい犬という印象だそうです。すでにシニアの年齢なので、半年に一度の健康診断は欠かせません。今のところは特にどこにも異常はなく、元気に過ごしています。
保護犬を迎えると言う事
センターでは迷子でそのままお迎えがなく譲渡犬になったり、多頭飼育崩壊で保護されたり、中には家庭犬で何らかの理由で飼育できないからと持ち込まれる場合もあります。
ただ、持ち込みはまずは職員の方がいろいろアイデアを出されて、飼い主の方で新しい譲渡先を探すようには指導されるのですが、それでも全くゼロにはなりません。
犬を飼いたいと思ったらもちろんペットショップでもいいとは思いますが、保護犬は殆どが成犬で性格が出来上がっていますし、いろいろな家庭の事情に合うような犬を探しやすいかもしれません。
季節によっては子犬が収容される時もあります。少しでも興味があれば、すぐに譲渡とまではいかなくても一度見学に行ってみてはどうでしょうか。素敵な出会いがあるかもしれません。