顔面が崩壊するまで戦わされて
通報・発見
違法な闘犬の飼育場に、警察と共にThe Humane Society of the United States(米国動物愛護協会)が踏み込みました。そこに「サム」という犬がいるとの情報キャッチしていたのです。
17頭の犬が劣悪な環境で鎖につながれていたり、狭いケージに押し込められていました。協会メンバーの1人はその光景に「胸が締め付けられた」と言います。
果たしてサムはまだ生きているのか。犬たちを確認していくと、敷地の真ん中あたりのケージに、サムが見つかりました。
保護
強制されて戦うためでなく愛されるためにケージから出されるのは、サムにとって初めての経験だったかもしれません。
サムはくちびるを失い、歯はボロボロでした。
本来戦う意志も必要もない犬たちが、虐待され、あおられ、命をかけて互いに傷つけ合わされたのです。
サムは愛情に飢えていました。彼を抱く人は、今まで見た人間とは全く違うとすぐに理解しているようです。
荒々しく戦わされる犬たち本来の、穏やかで愛らしい姿です。
生き直し
保護当日に会った女性と保護施設で再会したサムは、彼女に飛びついて喜びます。
保護当日の協会メンバー2人に同時になでられ、甘えるサム。
チュッ
落ち葉をガサガサと踏みしめて、おもちゃをくわえたサムが走ります。
戦わなくていい、恐がらなくていい。楽しんでいい、愛し、愛されていい!
最後に
犬は闘犬になどなりたくありません。自らの意志で戦いにとび込んでいく人間のボクサーとは全く違います。
犬の知能が人間の3歳児程度だとして。身体能力は高い3歳児同士が、無理に戦って大けがをし、時には命を落とし、それ以外の時間は鎖につながれている現実を、どう受け止めますか?
犬を戦わせることを楽しむ観客がいて、金もうけに使う業者がはびこる現実が、日本を含めて世界中にあることから目をそらさず、声をあげましょう。知らない人に伝えましょう。
遊び疲れて大あくびする口に歯がなくても、与えられた生き直すチャンスに、サムは全身で喜びを表現しています。
動画を見ることは保護活動支援につながります。
※こちらの記事は動画の制作・配信をしている団体より許可を得て掲載しております。
動画制作者:The Humane Society of the United States
掲載YouTubeチャンネル:The Humane Society of the United States