老犬介護士という仕事について

老犬介護士という仕事について

老犬介護士は、日本で飼われている犬の3頭に1頭は10歳を越えると言われているぐらい、シニア世代の犬が増えている中で、特にニーズが増えている資格です。それはどんなお仕事なのか、また、その資格取得や就職についてまとめました。

お気に入り登録
この記事にはアフィリエイト広告が掲載されています

老犬介護士とは

犬と夕焼け

人間にも犬にも等しくやってくる「老い」。老いてくる事によって生じる、様々な不自由を支える仕組みやサポートは、人間と暮らす犬達にも少しづつ広がっています。
老犬介護士は、そんな犬と飼い主さんの生活の質を向上させる、正に、その道のエキスパート!といえる職業です。

「老い」はある日突然はじまるものではなく、ゆっくりゆっくり、静かに訪れます。あまりにゆっくり訪れるので、1番近くにいる飼い主さんが、1番気がつくのが遅いという事も多いと思います。飼い主さんが気がついた時には、ほとんど目が見えない、ほとんど耳が聞こえない、歩く(散歩)のに感じている苦痛が大きなものだった・・というのは、よくある話です。

そうならないためにも大事な事は、

  • 老化のサインをいち早くキャッチすること
  • 生活環境を整えること

これが実現できれば、当たり前に訪れる「老い」に対して、犬も、そして飼い主さん自身もうまく付き合っていく事が可能になります。それは、不自由なことがまったくなくなるということではありませんが、生活の質は何もしない場合とは格段に異なる時間が過ごせます。

このように、老犬介護士は、愛犬と飼い主さんがお別れしなければならない日までの生活の質(QOL)を少しでも向上させるために、活動しています。

具体的には、様々なアドバイスや老犬専門施設でのお世話、在宅している老犬を訪問したり、飼い主さんが不在の間のお世話代行など、業務内容は多岐に渡ります。

老犬介護士になるには?

「老い」がはじまった犬や飼い主さんを支える専門職には、様々な機関が様々な呼称で学習・資格取得の機会を設けています。その中でも代表的なものを紹介します。

老犬介護士と類する資格について

老犬介護士(日本キャリア教育技能検定協会

老犬介護士は、日本キャリア教育技能検定協会(JCSA)による資格制度で、「老犬介護士養成専門講座」修了者で、認定課題にて一定水準の知識、技能を満たした者に与えられます。資格取得には認定校での学習・試験・実技が一般的です。

老犬介護士養成専門講座(日本ケンネルカレッジ)

日本ケンネルカレッジ

ペット資格通信専門学校「日本ケンネルカレッジ」による養成講座は、認定校のひとつです。

通信講座と自宅試験でマスターライセンスの取得が可能、実技スクリーニングと認定試験に合格すればインストラクターライセンスの取得が可能です。就職や開業支援も積極的に行われています。

↓↓老犬介護士養成専門講座の詳細はコチラ↓↓

小動物介護士・小動物看護士・ペットシッター(日本ペット技能検定協会

日本ペット技能検定協会

トリマーや販売士等、ペットに密接な様々な資格制度を設けている検定団体。中でも、老犬介護に役立つ、小動物介護士・小動物看護士・ペットシッターの3つの資格です。

動物看護士・介護士講座(ヒューマンアカデミー通信講座「たのまな」)

日本ペット技能検定協会の資格を取得できるのが、ヒューマン・アカデミーによる動物介護士講座です。

この講座は動物看護士の動物介護士の知識を同時に勉強できる講座。自宅学習や実習、働くための実技を短時間で習得できる資格講座です。老犬の介護だけではなく、動物病院での獣医のアシスタントとしても生かせる資格となります。

希望者は、現役シッターと共に実際にお客様のご自宅を訪問する実技研修を受ける制度や就職・転職サポートが受けられます。

ペットビジネス全般の知識もプログラムに組み込まれているため、資格取得までに知識や技術を十分に身に着ける事さえ出来れば、プロの老犬介護士として独立する事も難しくないでしょう。

↓↓動物看護士・介護士講座の詳細はコチラ↓↓

老犬介護士として実際に働くには?

近年注目されている老犬ホームや訪問介護の他、ペットショップ、ペットシッター、ペットホテルなどのペット関連施設での勤務の他、独立してサービスを行う道もあります。

どんな資格にも共通して言えることですが、資格取得=就職・収入ではなく、あくまでスタートに過ぎませんが、「老犬介護士」のニーズが増えているのは確かな事実です。

実際に自分の愛犬が「老犬介護士」にお世話になる時に、どんなことを期待するでしょうか?
リーズナブルである、融通がきく、というのも大事な要素ですが、「老犬介護士」、その人自身を信じるかどうか、この人に託そうと思えるかどうか?が大切になるのではないかと思います。

経験がある、実績がある、知識や情報がある・・・そんな裏付けがあって、人は成長・変化をしますし、より魅力的になってもいきます。そんな人間力に溢れる「老犬介護士」をぜひ目指して頂きたいと思います。

まとめ

この記事を書いている今、有料老人ホームや障碍児の施設で、施設関係者が関与する死亡・負傷・虐待のニュースが毎日のように報じられています。

絶対に許されない事態であり、関係者及び職員への同情の余地は皆無ですが、ただ1つ・・・コミュニケーションが取れない人に対しての介護やサポートは「簡単なことではない」というのだけは事実です。
対人と対犬は並列にはできませんが、「老犬介護士」のお仕事は、該当する犬のサポートだけではなく、飼い主さんのサポートも含まれるのですから、場合によっては、人を対象にした介護よりも大変かもしれません。

飼い主自身も、もっともっと、愛犬の「老い」について勉強する、そして、最期の日までどれだけ幸せに暮らせるかを、「老犬介護士」のサービスを受ける客という立場を越えて、サポートを得る同士として、考えていければと願わずにやみません。

▼老犬を飼うときに知っておきたい基本的な知識についてもっと知りたい方はこちら
老犬を飼うときに知っておきたい基本的な知識一覧

はてな
Pocket

ユーザーのコメント

  • 投稿者

    40代 女性 rose

    10才以上のシニア犬だと、ペットホテルの利用を高齢を理由に断られることが多くあります。またそれ以上のシニア犬だとトリミングも高齢を理由に断られてしまうことがあります。
    老犬介護という分野は、これから確実に需要が増えるものだと思います。
    共働き世帯が増えていますので、老犬の日中の留守番は心配で仕方がないという話をよく耳にします。
    犬と飼い主が安心して生活をするには、老犬に特化したサービスがよりいっそう充実するといいのいなぁ、と日ごろから思っていました。
    私の愛犬はシニア期までもう少しありますので、老犬介護について勉強したいと考えていました。資格取得のためではありませんが、愛犬のために責任を持って介護ができるよう必要な知識を得たいと思っています。
  • 投稿者

    30代 男性 カブレラ

    老犬介護は今後絶対に需要があるお仕事だと思いますね。うちの子も8歳になって、そろそろ老犬の一歩手前ですが、若かった頃と比べて出来ない事も多くなってきています。流石に老犬ホームに入れたいとは思いませんが、場合によってはデイケアサービス等の利用も調べている所です。なるべくお互いが疲れない関係で介護出来ればと思います。
  • 投稿者

    女性 ゴン吉

    老犬介護士には興味がありました。いつかは老いる愛犬のために少しでも知識を高めておきたいと思ったからです。先代の愛犬が老衰で旅立った時、あまりにも自分に余裕がなく後悔が残ってしまいました。
    通信講座も検討してみたことがあるのですが、思ったよりも費用が高く驚きました。老犬介護の職に就くわけではなかったので断念してしまいました。
    老犬介護の本もあるのでまずは独学から始めてみようかなと思います。
  • 投稿者

    女性 Yaiko

    犬に関わる仕事がしたいと思い、資格を探しています。今もまだ悩み中なのですが「老犬介護士」の仕事に興味があるのです!実は近所に老夫婦が住んでいるのですが、その老夫婦のワンちゃんも老犬なのです。私が犬を散歩させている時によくお会いするのですが、ご夫婦の悩みが老犬であるワンちゃんの介護問題だったのです。このお話を聞いていて、胸が痛くなりました。何とか手伝ってあげることができれば!と志願しています。ご夫婦のワンちゃんはヨロヨロして目も見えにくいんだそうです。また、ご夫婦自身の体も痛いらしく、立ったりしゃがんだりすることも痛みを伴うそうです。なので、これからのワンちゃんの介護が難しくなっていくと嘆いていました。これからこういった悩みが世の中に増えていくような気がします。犬の介護も必要な時代になっていきますよね。
この記事を読んだあなたにおすすめ
合わせて読みたい

あなたが知っている情報をぜひ教えてください!

※他の飼い主さんの参考になるよう、この記事のテーマに沿った書き込みをお願いいたします。

年齢を選択
性別を選択
写真を付ける
書き込みに関する注意点
この書き込み機能は「他の犬の飼い主さんの為にもなる情報や体験談等をみんなで共有し、犬と人の生活をより豊かにしていく」ために作られた機能です。従って、下記の内容にあたる悪質と捉えられる文章を投稿した際は、投稿の削除や該当する箇所の削除、又はブロック処理をさせていただきます。予めご了承の上、節度ある書き込みをお願い致します。

・過度と捉えられる批判的な書き込み
・誹謗中傷にあたる過度な書き込み
・ライター個人を誹謗中傷するような書き込み
・荒らし行為
・宣伝行為
・その他悪質と捉えられる全ての行為

※android版アプリは画像の投稿に対応しておりません。