アニマルシェルターの犬たちをアピールする新しいアイデア
アメリカのニューヨーク州郊外にある一軒のピザ屋さんでは、2020年2月末からピザの箱にチラシを貼って配達したり手渡したりしています。箱に貼られているチラシとは、地元の動物虐待防止協会のシェルターで新しい家族を待っている保護犬たちを紹介するものです。犬のかわいいプロフィールの写真と簡単な紹介文、そして動物虐待防止協会のシェルターで家族を募集していることが書かれています。
ピザの箱と犬のチラシというアイデア
このフランチャイズのピザ店オーナーのメアリーさんは、大の動物好きで同協会のシェルターにボランティアとして参加しています。あるとき、シェルターのイベントコーディネーターの女性から「ピザの箱に家族募集中の犬の写真を載せるアイデアをどう思う?」と相談されました。メアリーさんはもちろん賛成し、フランチャイズ本部の許可を得て箱にチラシを貼り付ける作業をスタートさせました。
犬のチラシを貼ったピザの箱に対するお客さんたちの反応は上々でした。注文したピザの箱に予想もしていなかった犬のチラシを見た人の多くは、チラシの写真を撮って自分のソーシャルメディアにアップしました。そのおかげで宣伝効果は何倍にも高まり、チラシをスタートさせてから1週間ほどで「ピザの箱第1号」の犬が家族として迎えられることになりました。
アイデアはwin-winで大成功!
チラシ効果はさらに高くなり、このチラシを見たいがためにピザを注文する人も出てきたと言います。 チラシに掲載された犬を家族に迎えた人にはピザ屋さんから50ドルのギフト券が贈られます。ピザの注文は増え、犬は新しい家族に迎えられ、犬を迎えた人は50ドルのギフト券がもらえるという全方位的にwin-win-winの結果になっています。
地元のローカルニュースでも紹介され、ピザ屋さんとシェルターの宣伝効果はさらに高くなりました。
このピザ屋さんでは、次は保護猫のチラシ作成を予定しているそうです。このような形で保護犬のアピールをする小売業者は増えつつあります。先日はフロリダで地ビールを製造している小規模なビール醸造業者が缶に地元シェルターの保護犬をプリントしたビールを発売しました。飼い犬が迷子になってしまった飼い主さんがそこに自分の犬を見つけて、犬は1年ぶりに元のお家に戻れたというすごいエピソードまで生まれています。
まとめ
アメリカのニューヨーク郊外のピザ屋さんが、ピザの箱に保護犬の家族募集のチラシを貼って配達や販売をしており、良い効果をあげているというニュースをご紹介しました。
保護犬や保護猫の引き取り手を見つけるという直接の目的の他にも、日常的に保護動物の存在を目にすることで、保護動物を引き取るということが特別ではないごく普通のこととして浸透していく効果もありますね。