犬の里親になりたい!トライアル期間中のチェック項目6つ
1.家族と相性を確認
保護犬の里親になるためには、まず犬を保護している施設の厳しい審査に通らないといけません。そしてその審査の後には、保護犬の里親になれるかどうか、実際に一緒に暮らしてみる『トライアル』というお見合い期間があります。ちなみに、トライアルは数週間の期間を設けていることが多いみたいですね。
犬と一緒に暮らすトライアル期間中に、一番初めにチェックしたいのが『家族との相性』です。家に愛犬や他の動物がいる場合は、その子たちとも相性が良いかしっかりと確認しましょう。私の愛犬は元保護犬なのですが、私の経験から言わせていただきますと、初めは『相性が良いかどうか』ではなく、『相性が悪くないかどうか』ということを重点的に確認してください。
よほどフレンドリーな性格でなければ、初めからすぐに馴染むことって難しいですし、相性が良いかどうかすら分かりにくい場合が多かったりします。ですので、とても相性が良いというのは珍しいケースといえるでしょう。
特に、保護犬はつらい経験をもつ子が多く、最初は懐きにくいことがほとんどだと思います。もちろん相性が良いのが一番ですが、まずは家族と相性が悪すぎないか、特にすでにいる愛犬や動物との相性が悪くないかを見るようにしましょう。
私たち人間は、保護犬が懐いてくれるまで根気強く待てますが、先住犬や動物は最初から相性が悪いとずっと仲が悪いまま生活することになってしまうことがほとんどです。保護犬にとっても他の子たちにとっても悪影響が出てしまうといえるので、もし相性が悪すぎると感じた場合は里親になるのを諦めた方が良いかもしません。
2.犬が不安になりすぎていない?
トライアル期間中は、犬が不安になりすぎていないか観察するようにしましょう。できるだけ快適に暮らせるように準備をしてあげていても、犬がつらい経験をもっている場合は何かに怯えて不安になることがあります。中には、トラウマになっているものが家にあることでパニックを起こすなんてことも。例えば、前の飼い主から暴力を受けていた犬は、家族に前の飼い主と容姿や声が似ている人がいると怯えることだってあるそうです。
新しい家にやってきた犬は、新たな飼い主となる人たちがどのような人なのか分からないので、初めは少なからず不安を抱いていることでしょう。ですので、少し不安そうな姿を見せるくらいならあまり問題はないと思います。ですが、常にビクビク怯えている場合は、何かしらのことが原因で不安になりすぎているので少し気をつけましょう。もし、不安を取り除いてあげようと頑張っているのにもかかわらず、犬がずっと怯えているのでしたら、残念ながら犬にとって合わない環境といえるかもしれません。
3.犬のために毎日時間を使える?
「私は犬のためなら何時間でも時間を使える!」そう思って犬を迎えても、実際に暮らしてみると予想以上に犬の世話に時間がかかって大変だった!そういう話を聞くことが割とたくさんあります。ご飯をあげたりトイレを変えたり、毎日散歩に行ったりスキンシップをしたり。ブラッシングや歯磨きをする時間も必要となりますし、体調が悪くなったら用事をキャンセルして病院に連れて行くなんてこともあります。
特に保護犬の場合は他の犬よりも世話がかかることが多いので、想像以上の大変さにトライアル期間で諦めてしまう人も中にはいるみたいですね。ちなみに、私の愛犬は他の保護犬と比べるとつらい過去をあまりもっていないと思うのですが、それでも初めは一日に何度か体をビクビク震わせながら、何かに怯えることがありました。そのたびに落ち着くまで1時間ほど寄り添ってあげていたので、当時は自分の時間がないのも同然でした。おそらく、保護犬を家族に迎えたことのある飼い主は、同じような経験を少なからずしていることと思います。
4.犬とちゃんと向き合えますか?
トライアル期間中に犬と暮らしていると、良いことも悪いことも含めてたくさんのものが見えてくると思います。中にはストレスを感じてイタズラばかりする子もいるでしょうし、相性は悪くないんだけれど、全然懐いてくれない子だってもちろんいると思います。ご飯を全然食べてくれなかったり、頻繁に吠えたりして困ることもあるかもしれません。自分が想像していた犬との生活にはなかったものが少なからずあると思います。
犬が抱えている問題を見ても、受け入れてちゃんと向き合おうと思える気持ちはありますか?実際に犬と暮らしてみて、あなたは「絶対にこの子は私が幸せにしてあげる!」そう思えていますか?もし、トライアル期間中に「やっぱりダメかも……」そう思うことが多いのでしたら、お互いのために一緒に暮らすのは諦めた方がいいかもしれません。
5.犬にかかる費用を知っておこう
トライアル期間中はあまりお金はかかりませんが、実際にこれからずっと犬と一緒に暮らしていくとなると、とてもたくさんの費用がかかります。
- ご飯代
- オヤツ代
- オモチャ代
- トイレシーツ代
- 犬が快適に暮らすための道具代
- 病院代
- 毎年のワクチンやフィラリア予防の費用
- 狂犬病予防の費用
- トリミング代など
ざっと思いつくだけでも、これらの費用が必要となります。保護犬が病気になっている場合は病院代も加わります。正直言いますと、犬の病院代は基本的に保険に加入していないととても高いです。少し検査をしただけで1万円~3万円ほどかかってしまうこともあります。大きな病気を発症した場合は、治療費に数十万円かかることもあるそうですよ。
毎月かかる費用は犬によって異なりますので、トライアル期間中に毎月いくら必要になるのか調べておきましょう。例えば、保護犬の体重だと毎月どれくらいご飯がいるのか。フィラリア予防を含めた犬の薬などは犬の体重によって必要な量や値段が変わるので、保護犬の体重だといくらほどかかるのか。調べて分かることはできる限り確認しておきましょう。
ちなみに、参考になるか分かりませんが私の愛犬は体重が5キロほどの小型犬なのですが、毎月1万円ほどは必要となります。加えて病院代もかかるという感じです。
6.実際に犬と暮らしてみて最期まで面倒をみる覚悟はありますか?
トライアル期間の最後にチェックしていただきたいことは、『何があっても保護犬を最期まで面倒をみる覚悟があるかどうか』です。正直なところ、トライアル期間はあくまで『数週間ほどのお試し期間』です。実際には、トライアル期間で分からなかった保護犬の大変な部分が見えてくることもありますし、トライアル期間が終わってから少し経った後に大病を発症してしまうこともあります。
保護犬が辛い経験をもっている場合は、毎日辛いことを思い出して怯えながら苦しむことがあります。もしかすると何年経ってもあなたに懐いてくれないかもしれません。そうなっても、あなたは保護犬を受け入れて可愛がってあげることができますか?これから先、そういう場面に遭遇しても、あなたは保護犬を最期までちゃんと面倒をみる覚悟はありますか?もし、最後まで面倒をみる自信がない場合は、残念ながら諦めた方が良いでしょう。
トライアル期間が終わる頃に「たしかに大変だけれど何があってもこの子は私が守る!」と、あなたが保護犬の面倒を最後まで見る覚悟がしっかりあるのでしたら、ぜひ一緒に暮らして幸せにしてあげてください。辛い経験をしたことのない子犬と比べると、何かしらの問題を抱えていることが多い保護犬を飼うのはとても大変なことですが、懐いてくれたり幸せそうな表情を見せたりしてくれたときは、「この子と一緒に暮らせて良かった!」ときっと思えることでしょう。
まとめ
この記事を読んでくださった人のなかには「保護犬の里親になりたい!」「つらい過去をもつ犬を幸せにしてあげたい!」そう思っている人がたくさんいることと思います。私も「次に犬を飼うならつらい過去をもつ子を幸せにしてあげたい」そう思って保護犬の里親になりました。
私は幼いころから犬がいる生活を送っていたのですが、それでも実際に保護犬と暮らしてみると思っていた以上に世話が大変で、ときには「本当に幸せにできるのかな?」と不安になってしまうことも正直ありました。それくらいつらい過去をもつ保護犬と一緒に生活するのは大変なことなのです。
ですので、今回はあなたが本当に保護犬と向き合う覚悟があるのか。ご自分の気持ちに向き合っていただくためにあえて厳しくいろいろ書かせていただきました。私の個人的な意見としては、ぜひ保護犬の里親になっていただければなと思っています。つらい過去をもつ犬が1匹でも多く幸せになってくれることを心から願っています。
ユーザーのコメント
50代以上 男性 もも父ちゃん
うちのダックスは11歳 今までにかかったお金ざっと200万円越え でも小さな命大切にしたいです。世界中捨て犬がいなくな成ります様に。
50代以上 女性 只今保護犬います
例えば目の前で飼っている犬猫が病気で苦しんでいるのをお金がかかるから〜と病院へ連れて行かず 黙って見てられますか?
我が家はみんな保護犬ですが そのうちの1匹は 皮膚病(ノミ)の酷い状態で 放置されてまいました。もし 保健所に渡してしまえば 皮膚病のある子ですし 飼い主が現れないまま 殺処分です。保護し半年の治療・通院でトータルでても12万はかかりました。
それだけでなく シャンプーやフード・オヤツ・治療時の服なども・・・
無理と思って飼いたいだけでは また同じ道をたどわせてしまうのが落ちです。
本当に保護犬を飼いたいと思っているのなら 本文のように 本気で向かって頂きたい。幸せな犬は保護犬にはならないのですから!
我が家の引継ぎ犬も 只今 新たなお家で幸せになる為 頑張ってお勉強中です。
早く幸せが来るといいね♪♪