犬にもそれぞれ個性がある!
今回は個性を伸ばしつつ愛犬を育てるポイントをご紹介していきますが、その前に犬の個性について理解していきましょう。人間も1人1人まったく違う個性や性格を持っているように、犬も1頭ずつ異なる個性を持ちます。それをしっかりと理解してあげることが大切です。
犬種毎に傾向はあるものの個性は違う
一般的に犬種を紹介する際、「この犬種はこのような性格を持つ子が多い傾向にある」という紹介をされることが多いです。たしかに、それぞれの犬種ごとに異なる歴史や役割を持っていたため、それに少なからず性格や個性が左右されることはあるでしょう。
しかし、同じ犬種だからといって、同犬種内のすべての犬が同じ個性・性格を持っているわけではありません。もっと言えば、同じ母犬から生まれた犬であっても、やんちゃなガキ大将気質の子もいれば臆病な子もいます。
このように犬種ごとに「社交的な性格を持つ犬が多い」や「頑固な一面を持つ犬が多い」といった個性の傾向はあるものの、1頭ずつを見てみるとその個性は大きく異なることがわかります。
個性は生まれたときから決まっているの?
次に個性について、個性は生まれたときから既に決まっているのかどうかと点が疑問に挙がります。もしも生まれたときから既に決まっているのであれば、どのような育て方をしたとしても、育て方によって伸ばせる個性を変えることは難しいものです。
実は個性には、先天性の個性(性格)と後天性の個性(性格)があります。前者の先天性の個性は元々持って生まれたものですが、後天性の個性は育った環境やしつけの仕方などによって大きく異なります。
個性を伸ばしながら犬を育てていく際、この後天性の個性をどれだけ伸ばし、活かしていけるかというポイントが重要になってきます。
犬の個性を活かした育て方
上記でもお話ししたように、後天性の個性を伸ばすことで犬をどのように育てることができるかが決まってきます。この後天性の個性は前述の通り、家庭環境やしつけの仕方などによって左右されることが多く、この点を理解していくことが重要となります。そこで個性を伸ばし育てていくステップを1~3までご紹介しましょう。
1.まずは先天性の性格を理解する
まず家にやってきたばかりの社会化期では、先天性の個性が大きく影響していることがほとんどです。この時点で毎日しっかり犬を観察し、この子がどのような先天性の個性が強いかを見極める努力をしましょう。
どのような先天性の個性・性格を持っているかを見極めるためには、愛犬の様子を逐一観察することはもちろん、犬のカーミングシグナルを理解することで、その時の愛犬の心理を理解することができます。
例えば新しい環境にも関わらず、積極的にサークルやケージの外に出ようとするのであれば、「好奇心旺盛」が先天性の個性である可能性が高いです。
2.どのような後天性個性を伸ばしたいか
次にこの先天性の個性の中から、どの個性が強いかを理解することがある程度できたところで、後天性の個性としてどのような個性を伸ばしたいかを考えましょう。
どういうことかと言いますと、先ほど「好奇心旺盛」という先天性個性の例を取り上げましたが、好奇心旺盛ならば「これ!」と思ったものに対して積極的に行動することが多くなることが予想されます。その際、飼い主がしっかりとコントロールすることができなければ、問題行動に繋がる恐れがあります。
そのため、後天性の個性として、「好奇心旺盛」という先天性の個性をしっかりと理解し受け止めた上で、「素直さ」や「従順さ」といった個性を同時に伸ばしてあげる事を考えると、今後の育て方に良い影響を与えてくれるでしょう。
3.伸ばす個性によって重要ポイントが異なる
そして最も重要な最後のステップとして、伸ばしたい後天性の個性はどのように伸ばすべきかという点が挙げられます。これは伸ばしたい後天性の個性によってしつけの方法・育て方が事なります。
例えば先ほど登場した「素直」であれば、飼い主が何かを指示し、それができる毎にしっかり褒めてあげるという行為を何度も繰り返すことで「指示を聞く→褒められる」といった構造が植え付けられ、徐々に素直さや従順さといった個性が伸ばされるようになります。
反対に好奇心旺盛な面を伸ばしたい場合には、幼少期から様々な場所に連れて行ったり、散歩中に匂いを好きなだけ嗅がせるといった育て方で伸びることが多いです。このように伸ばす個性によって育て方は異なりますので、それに合った育て方を研究することが重要です。
まとめ
いかがでしたでしょうか。犬の個性は元々持つ先天性のものと環境によって異なる後天性のものがあります。飼い主がどのような犬に育って欲しいか考え、その子に合った育て方をすることで、その個性を伸ばすことが可能です。ぜひこれから犬を迎える方は3ステップを実践してみてください。