チワワは臭いが気になる犬種?
チワワは特別臭いがしやすい犬種というわけではありません。むしろ顔や体にしわやたるみがなく、垂れ耳でもないことから比較的臭いが気にならない犬種といえます。
犬は被毛が長いと体臭がこもりやすいので、チワワも長毛の「ロングコートチワワ」よりも短毛の「スムースコートチワワ」のほうが体臭がしにくいです。ロングコートのチワワを飼う場合には、被毛が長いぶんブラッシングで汚れをきちんと取ったり、スムースコート以上に清潔感に気をつけてあげる必要があります。
またチワワの特徴である大きくぱっちりとした目は、涙やけしやすいというデメリットがあり、涙やけは臭いの原因となります。体の臭いは気にならなくても、顔を近づけると臭いがするというチワワも少なくないので、日頃から対策してあげることが大切です。
チワワの臭いが出やすい部位と原因
- 耳からの臭い
- 口からの臭い
- 顔からの臭い
- お尻からの臭い
- 生理時の臭い
耳からの臭い
犬の耳は湿気がこもりやすく、汚れや耳垢が溜まりやすい構造をしています。チワワは垂れ耳ではないので特別耳が汚れやすいわけではありませんが、少量の耳垢は発生し定期的にケアしなければ溜まっていってしまいます。
健康的な犬の耳垢は臭いがほとんどしません。耳の臭いが気になる、いつもよりも臭いという場合は外耳炎などの耳のトラブルが起こっている可能性があります。
犬がとてもかゆがっている様子だったり、異常なほど耳垢が溜まっているという場合にはそのまま放っておくと炎症が悪化してしまいます。家庭でのケアだけでは対処しきれないので、早めに動物病院で診察を受けましょう。
口からの臭い
犬も人間と同じように口の中や歯をキレイに保つように気をつけなくては、口臭が強くなったり歯周病になってしまいます。食後にケアをしないと食べかすがずっと歯についたままになってしまい、それが臭いの原因にもなります。
口の中が乾燥しているときも生臭い臭いになりやすいです。夏の暑い時期は犬は口呼吸で体温調節を行うので、普段より口が乾燥しやすい傾向があり、この季節は口臭が気になるという方もいるのではないでしょうか。
また内臓疾患や胃腸の調子が悪いなど、体調の変化や病気が口臭の原因となることもあります。愛犬の口臭が今までと違うと感じたり、他にも体調の異常がみられた際には医師に相談することをおすすめします。病気の治療をすることで口臭の問題も解決するはずです。
顔からの臭い
チワワの顔で臭いを発生しやすいのは目元です。犬は目ヤニが出たり、過剰に涙が溢れることで涙やけしてしまうことがあります。
目ヤニが溜まったり涙やけを放置することで臭いが出てしまい、顔を近づけると臭いというチワワは少なくありません。目が大きい犬種は目の乾燥などにより、涙やけしやすいという特徴があります。
その他にも顔回りで意外と臭いが出やすいのがあごです。あごの下には分泌腺というものがあり、ホルモンの異常などにより分泌腺の量が変わるとベタベタしたり、逆に乾燥してカサカサになることもあります。
皮膚の状態が変わることで脂っぽい臭いがしたり、ニキビができてしまいそれが臭いの元となってしまうといったケースもみられるので、日頃あまり注目することのないあごの下も異常がないか、定期的にチェックしてあげるとよいでしょう。
お尻からの臭い
犬のお尻には肛門嚢という袋があり、そこから分泌される肛門腺で自分の臭いをマーキングする習性があります。マーキングはオスがするものというイメージがありますが、実はメスも同じようにマーキングを行っているのです。
肛門腺は自然と排出される仕組みになっていますが、定期的に病院やトリミングの際に肛門腺絞りをしてもらわないと蓄積してしまうこともあります。お尻が臭うときや犬が床にお尻をこすりつけているときは、肛門腺が溜まっているサインなので処置しましょう。
素人が上手に肛門腺を絞ることは難しいので、無理をせずに獣医師やトリマーさんにお願いした方が失敗せずに済みます。また尿が排尿時に被毛についてしまい、それを放置してしまうことでお尻付近が臭うこともあります。ロングコートチワワは特に尿で汚れやすいので注意しましょう。
食事の影響やストレスによっておならが臭くなることもあります。臭いが強かったりおならの回数が多いという場合には、食事内容を見直したりストレスの原因になっていそうなことに心当たりがないか考えてみましょう。
生理時の臭い
犬もメスは1年に1~2回ほど生理があります。飼いはじめたときは子犬でも、生後半年~1年くらい経つと初めての生理がくるので必要があればオムツの準備をしてあげたり、体調に気をつけて見てあげる必要があります。
チワワは小型犬なので出血量も少なく、犬が自分で舐めるなどしてケアしますが陰部に血がついたまま固まってしまったり、被毛についてしまっている場合には放置すると臭いのもとになります。
犬にとっての生理は発情期なので、生理中はオスを惹きつけるためのフェロモンを発しています。基本的にはフェロモンの臭いは人間にわかるような強いものではありませんが、生理中は愛犬の体臭が変わると気になっている飼い主さんもいるようです。
チワワの体臭いを防ぐための対策
- 耳のケア
- 口のケア
- 目元のケア
- お尻の臭い対策
- 生理時のケア
耳のケア
耳の臭いが気になったり汚れがひどいチワワは、定期的に耳掃除をしてあげましょう。家庭でのケアではあまり奥の方までいじらないで、できる範囲内でコットンに洗浄液を浸して優しく拭いてあげましょう。
犬がかゆがったり耳が赤くなっている場合は炎症が起きている可能性があるので、獣医師に診てもらいましょう。犬が耳掃除を嫌がったり、飼い主さんが自分でキレイに耳掃除する自信がない場合には、動物病院で耳掃除をお願いすることもできます。
口のケア
犬の口臭は毎日の歯磨きで予防できます。人と同じように可能なら食後に毎回磨いてあげるのがおすすめですが、それが難しければ1日1回でも十分効果が期待できます。
子犬の頃から習慣にしていないと歯磨きを嫌がる犬が多いです。飼いはじめたときから毎日の歯磨きを習慣にして慣らすようにしましょう。
歯磨きをしていても口臭が気になる場合は、内臓疾患があったり胃腸の具合が悪いなど口以外の部分に原因がある可能性も考えられるので、獣医師に相談しましょう。
目元のケア
目ヤニや涙やけのケアをしてあげることで、目元から発する臭いが改善されます。チワワは涙やけしやすいので目元のケアも習慣にしましょう。コットンやガーゼにぬるま湯や犬用のローションを浸して目の周りを優しく拭いてあげると、目ヤニやできたばかりの涙やけは拭き取れます。
皮膚や毛にしっかり付着してしまったものは根気よくコツコツ拭き取りケアを続けたり、シャンプーで洗ってあげる必要があります。涙やけがひどい子には、クリーナーやサプリメントなど犬の涙やけに効果的なケア用品がたくさん販売されていますので使ってみるのもよいでしょう。
お尻の臭い対策
お尻の臭いは肛門腺が溜まっているようなら、動物病院やトリミングサロンで肛門腺を絞ってもらいましょう。特に臭いが気になるわけでなくても、定期的なトリミング時についでにやってもらうのがおすすめです。
付着した尿の臭い対策としては、被毛の長いチワワは特に排尿後に軽くウェットシートなどで陰部を拭いてあげるとよいです。デリケートな部分なので皮膚を強くこすりすぎないように気をつけましょう。
おならの臭いが気になる場合は、食事の改善やストレスを取り除いてあげるように心がけましょう。動物性のたんぱく質をとりすぎるとおならが臭くなりやすいので、栄養バランスがよく消化しやすいフードに変えてみましょう。
善玉菌を増やして腸内環境を整えるのもおならの臭いの改善につながりますが、食事やストレスケアだけで改善が難しいという場合は善玉菌を増やす効果のある犬用のサプリメントもあります。
生理時のケア
生理による出血で犬自身が舐めとり切れていない時には、血が固まってしまう前に拭き取ってあげましょう。陰部はぬるま湯などを浸したコットンやガーゼで優しく拭いてあげます。
生理中の犬はいつもよりデリケートで体調の変化も起こりやすいです。優しく見守ってあげてください。生理中でもシャンプーで洗って大丈夫なので、臭いが気になる際は犬が嫌がらなければ軽く洗うのもよいです。
フェロモンによる体臭は対策をしてなくせるものではないので、生理中は気にせずに過ごしましょう。ただし散歩中にオスの犬と遭遇すると追いかけられるなどのトラブルが起こりうるので、十分に注意してください。
チワワがいる室内の臭いを防ぐための対策
- こまめな掃除と洗濯で消臭
- ペット用消臭スプレーで対策
こまめな掃除と洗濯で消臭
いつも愛犬と生活している飼い主だと気になりませんが、来客には意外と犬の臭いが強く感じられてしまうことも少なくありません。臭いは掃除と犬が日頃触れるものを洗濯することで対策できます。
犬の生活範囲全体を掃除機や雑巾がけでキレイにし、空気の入れ替えもしましょう。拭き掃除にクエン酸や重曹を使うことで、消臭効果が高まります。
クッションや毛布など、犬が愛用しているものがあれば定期的に洗濯するようにしましょう。毎日使っていると雑菌が繁殖して臭くなってしまいます。自分の臭いがついたものは犬を安心させるので、香りの強い洗剤や柔軟剤は使わないであげましょう。
ペット用消臭スプレーで対策
犬の体にも安心安全なペット用の消臭スプレーが販売されています。ソファやカーペットなどの布製品についてしまった犬の臭いも、スプレーで即消臭できます。
香り付きの消臭スプレーもありますが、犬が香りを嫌がらないかどうか使用時には気をつけてあげましょう。香りに敏感な犬がいるご家庭では、無難に無香料のものを使うのがおすすめです。
まとめ
可愛いチワワと飼い主さんが共に快適に過ごすために、臭い対策をすることは大切です。臭いのケアをすることは犬を清潔で健康的な状態に保つことにもつながります。
口臭や目元の臭いなど、チワワが発する臭いの原因を知り対策をしながら、お家が過ごしやすくなるように掃除や消臭を習慣化しましょう。
愛犬の体臭が心地いいものになると、一緒に過ごす時間がますます愛おしくなります。お客様が来ても臭いを気にせず愛犬と遊んでくれるよう、しっかり臭いを改善していきましょう。