犬用シャンプーを使ったノミの駆除方法
準備するもの
- ノミ取り用ブラシ
- ノミ取りシャンプー
- 中性洗剤を薄めた桶
- 犬用のバスタブ(可能であれば)
実際にシャンプーする前に、もつれや毛玉はほぐしてからシャンプーをしましょう。
手順1:耳の後ろから濡らす
普段のシャンプーでは、犬が嫌がらないようにお尻周りから濡らすことが多いですが、ノミを駆除する場合は、必ず耳の後ろや顔まわりを先に濡らします。
というのもノミは水に弱く、犬の体が濡れると濡れてない場所を求めて逃げて回ります。もし、いつも通りお尻から背中、頭という順に濡らしてしまうと、ノミは顔まわりに集まってしまいます。
耳や目、口の周り、頭などに逃げ込まれると、犬も不快感を感じたり、デリケートな顔まわりではノミを取るのも大変です。なので、必ず耳の後ろや顔まわりを先に濡らして、顔まわりから背中の方にノミを逃すようにしましょう。
顔まわりを洗うのを嫌がる犬には、シャワーのヘッド部分にタオルを巻いて、シャワーの水圧を抑えることで、犬の負担を減らすことができます。
また、ノミは地肌付近に潜んでいるので、毛の表面だけではなく、根元までしっかりと濡らすようにしましょう。
手順2:首周りを洗う
顔まわりを濡らしたら、次に首周りを先に軽く洗ってしまいます。首周りをグルッと一周、泡立てたシャンプーを付けて、背中から顔にノミが移動するのをブロックします。
シャンプーがノミを気絶させてくれるので、これで首から上に逃げられるのを防ぐことができます。バスタブが準備できた場合は、首周りを軽く洗い終わった時点で、犬をバスタブに入れてあげましょう。
手順3:尻尾の先から背中を濡らす
首周りを泡でガードしたら、尻尾の先からお尻、お腹、背中と、順にしっかり濡らしていきます。尻尾の付け根や肛門周辺もノミが隠れやすい場所なので、しっかりと濡らしましょう。
ノミを1番取りやすいのは、背中です。尻尾の先や足の付け根なども取りにくい部分なので、なるべくノミが背中に集まるようにします。この時も、毛の根本までしっかりと濡らすように意識して行いましょう。
手順4:ノミ取りブラシでノミを取る
体全体を濡らしたら、ここで背中に集めたノミを取ります。ノミは水に濡れると気絶して動きが鈍りますが、時間が経つとまたすぐに動き出してしまいます。気絶してる間は取りやすくなってるので、素早く取り除きましょう。
取ったノミは潰さずに、食器洗剤か洗濯洗剤等の中性洗剤を水で薄めたものを桶に用意して、そこに沈めるようにしましょう。洗剤でノミが死滅します。
バスタブにノミが浮いてきた場合は、浮いたノミも取り除いて中性洗剤の桶に沈めましょう。ノミの数が多い場合は、一旦バスタブのお湯を流して、新しいお湯に変えましょう。
手順5:シャンプーで洗う
目に付くノミを全て取り切れたら、シャンプーをします。泡立てたシャンプーを体に付けて、ノミが隠れやすい頭と耳、首周り、そして、お尻周りをしっかり洗います。その後、胸や背中、お腹、尻尾と全身を洗いあげます。
指の腹を使って、地肌をマッサージするように毛をかき分けながら根本までしっかり洗いましょう。足の付け根や肉球の間にも、小さなノミは逃げ込むので、しっかりと洗います。シャンプーをしながら、ノミを見つけたら都度取って、洗剤の桶に沈めましょう。
ノミはシャンプーだけで全て殺すことはできません。一見死んだように見えても、一時的な仮死状態で少し経つと復活してしまうものもいるので、しっかりと取り除く必要があります。
手順6:シャンプーを洗い流す
洗い終わったら、シャワーでよく洗い流します。ここで、流れていくノミもいます。顔まわりやお尻周り、足の付け根なども、毛をかき分けながら、すすぎ残しがないように、動きの鈍ったノミを洗い流すイメージでしっかりと洗い流しましょう。
手順7:ドライヤーで乾かす
シャンプーを洗い流せたら、タオルドライをして、ドライヤーを使ってしっかりと乾かします。耳の中や肉球の間も念入りに乾かします。
ドライヤーを当てながら、毛と毛の隙間をかき分けて、再度ノミが残ってないかを確認しましょう。もし残っているノミがいたら、ノミ取りブラシで取って、洗剤の桶に沈めましょう。シャンプーで動きは鈍ってるので簡単に取れます。
手順8:ノミが残らないように浴室掃除をする
犬を洗い終わったら、浴室やドライヤーをかけた部屋を掃除します。ノミの死骸や卵が落ちてる場合があるので、浴室はしっかりと浴室洗剤で洗い、部屋は掃除機をかけるなど、念入りに掃除をします。
使用したタオルなどは、一度外ではたいて卵やノミを落としてから洗濯するようにしましょう。ここまでやって、ようやく終了です。
ノミに効果的なおすすめ犬用シャンプーをご紹介
ライオン (LION) 「ペットキレイ」薬用のみ・マダニとりリンスインシャンプー
ノミ・ダニの駆除効果のある、薬用成分『フェノトリン』が配合されていて、ノミダニの駆除効果が期待できます。低刺激の弱酸性で作られている為、肌にも優しいシャンプーです。
ホームセンターやペットショップに置かれてることも多いので、ノミを見つけたけど、ノミ取りシャンプーがない!という場合には直ぐに手に入るのでおすすめです。
「ラファンシーズ」トリートメントシャンプー&リンス NK-12 & 22
プロのトリマーさんも使用するラファンシーズの犬用シャンプー。ラファンシーズシャンプーは、シリーズが色々あり、こちらはノミ・ダニの予防にも効果的なもの。皮膚の弱い犬にもおすすめです。被毛のケアを重視して作られている為、洗い上がりはしっとりとサラサラ艶々になります。
シーディーム (C-DERM) ドッグシャンプー
植物、海藻、ハーブを主成分にした、植物100%で作られた安全なシャンプーで、安心して使うことが出来ます。低刺激で、皮膚と被毛に優しいです。使用するときは6〜10倍に希釈して使います。殺菌力が強く、ノミの退治、予防に効果があります。
犬用シャンプーでノミを駆除する際の注意点
- ノミを指で潰さない
- シャンプー後はノミがいないか必ず確認
- 定期的にシャンプーをする
ノミを指で潰さない
ノミを見つけると、思わず潰してしまいそうになりますが、ノミは絶対に潰してはいけません。ノミを潰すと、お腹の中にあった卵が飛び散って、週辺に撒き散らすことになってしまいます。
ノミを駆除したと思ったら、かえってノミを広げてしまうことになります。ノミを捕まえたら絶対に潰さずに、中性洗剤の水に沈めて殺すか、粘着テープにくっ付けて処分しましょう。
シャンプー後はノミがいないか必ず確認
手順通り念入りにシャンプーをすれば、大抵のノミは落ちますが、中には、毛と毛の隙間に挟まって残ってしまうものもいます。たった1匹でも、残ったノミが復活して活動を開始すれば、あっという間にまた増えてしまいます。
シャンプーが終わった後は、必ず全身をくまなくチェックしましょう。特に、顔まわりや耳の中、耳の付け根、ワキ、お尻周りや肉球の隙間はノミが隠れやすい場所なので、入念に確認しましょう。
定期的にシャンプーをする
一度シャンプーをしても、お散歩に出たり、人が持ち込んだりして、新たなノミは簡単に付いてしまいます。そして、ノミの幼虫は犬のフケや食べこぼしなどを餌にする為、犬を不衛生な状態にしておくと、ノミはあっという間に大繁殖してします。
ノミの駆除と予防のためにも、1ヶ月に1〜2度は定期的にシャンプーをして、犬の体を清潔に保つようにしましょう。
まとめ
いかがだったでしょう?草むらを走り回ったり、お散歩に行ったり、ほんの少し外に出るだけでも、ノミはあっという間に犬の体に寄生してしまいます。また、人が知らず知らずのうちに家に持ち込んでしまうこともあります。
ノミは見た目の不快感だけで無く、吸血する際に激しい痒みを伴ったり、アレルギー性皮膚炎や貧血、感染症といったさまざまな病気の原因になってしまいます。愛犬の健康を守るためにも、定期的なシャンプーを欠かさず、もし愛犬の体にノミを見つけた場合はすぐに対処しましょう。
また、シャンプーだけでノミダニの駆除、予防は困難です。シャンプーはあくまで応急処置として『動物医薬品』の駆虫剤を投与してしっかりと対策をしてあげましょう。