ビーグルの臭いの原因
ビーグルの臭いの原因は、以下の4つが考えられます。
- 体の臭い
- 口の臭い
- 耳の臭い
- 排泄時の臭い
各原因について解説します。
体の臭い
ビーグルの臭いの原因は、体の臭いである可能性があります。
ビーグルは元々皮脂の分泌量が多く、短毛ですがダブルコート構造の被毛をまとっている犬種です。皮脂に含まれる雑菌が、密集している被毛により蒸れて繁殖しやすいので、臭いがキツくなる傾向があります。
特にバランスの悪い食事をしている子や皮膚が乾燥しやすい子は、皮脂の分泌が過剰になり、体から臭いを発しやすいです。
口の臭い
口の臭いもビーグルの臭いの原因です。歯垢と歯石が溜まったままにしておくと、口内環境が悪化して、歯周病や歯槽膿漏にかかり口臭を発します。
また、水を飲む量が少ないなどの理由から口の中が乾燥していると、口腔内の水分が不足し唾液が濃くなることで、臭いの原因になるのです。
他にも腎臓や肝臓などの内臓疾患を患っている子は、アンモニア臭の口臭を感じます。
耳の臭い
耳の臭いもビーグルの臭いの原因となります。犬種問わず犬の耳道は蒸れやすいL字型なので、雑菌が繁殖して臭いを放ちやすいです。
特にビーグルなどのたれ耳の犬は、耳の穴が塞がれているため、立ち耳の犬よりも蒸れて雑菌が繁殖しやすい傾向にあります。
耳の悪臭が強い場合は、耳の中が炎症を起こしていて「外耳炎」になっている可能性もあるので、注意が必要です。
排泄時の臭い
犬は食べている物によって、排泄時の臭いが強くなることがあります。
油分を摂りすぎていたり、おやつを食べさせ過ぎたりすると腸内環境が悪化して、排泄物自体の臭いが強くなるのです。
また、肛門腺に分泌が溜まると排泄時に臭いを感じることもあり、放置すると臭いを放つだけでなく、肛門線破裂などを引き起こすことがあります。
ビーグルの臭い対策
ビーグルの臭い対策は、以下の5つです。
- シャンプー・ブラッシングを定期的にする
- 口腔内のケアをする
- 耳掃除をする
- 肛門腺(臭腺)の処理
- 食事で腸内環境を整える
各対策について詳しく解説します。
シャンプー・ブラッシングを定期的にする
シャンプーやブラッシングなどの被毛のお手入れを忘れずに行うのが、体臭対策には必須です。ビーグルは皮脂量が多いので、月に1回〜2回の頻度でシャンプーを行います。
しかし、洗浄力が強すぎるシャンプーは、皮膚を乾燥させて皮脂を過剰に分泌させる原因にもなるため、肌に優しいシャンプーを選ぶとよいです。
また、ブラッシングはラバーブラシや獣毛ブラシを使用して、こまめに行うことで抜けた毛を取り除けるので、被毛を清潔に保てます。
口腔内のケアをする
ビーグルの口臭対策には、口腔内のケアが重要です。人間と同じで、基本的に歯ブラシは毎日行います。愛犬が歯磨きを嫌がる場合は、歯磨きガムを与えつつ、歯磨きシートを使用して徐々に慣れさせてあげましょう。
また、口腔内の乾燥も口臭の原因となるため、定期的に水分補給をさせるのも対策のひとつです。
虫歯や歯周病、歯槽膿漏の原因となる歯石が歯に溜まっていると、歯磨きでは除去できません。歯石が溜まっていて口臭を発している場合は、動物病院へ連れて行って歯石除去する必要があります。
耳掃除をする
耳がたれているビーグルは、外耳炎などになりやすいので耳掃除が必要です。毎日臭いや健康状態をチェックし、耳垢で汚れている場合は掃除してください。
耳掃除はガーゼやコットンに、犬用のイヤーローションをつけて優しく拭くだけなので簡単です。
愛犬が耳を触られるのを嫌がる場合は、トリミングサロンでプロに頼むのもよいでしょう。
お手入れをしているのに耳の臭いが気になる場合は、外耳炎になっている可能性もあるので、動物病院で診てもらうと安心です。
肛門腺(臭腺)の処理
排泄時の臭いが気になる場合は、肛門腺(臭腺)の処理も、ビーグルの臭い対策として重要です。
肛門腺が詰まっている時
肛門の下にある袋状の肛門腺(肛門嚢)に、臭腺からの分泌液が溜まり詰まると臭いを発します。
肛門線が詰まっている時、犬はおしりを気にして地面に擦ったり、おしりを舐めたりすることも。
肛門付近を傷つけて肛門腺が炎症を起こす可能性があるので、シャンプーをする時に肛門腺絞りを行うなど、定期的なお手入れをしましょう。
肛門腺の処理をしてもらう
肛門腺の処理は、嫌がる子や絞りにくい子もいるので、自分で行うのは難しいお手入れでもあります。
放置しておくと肛門腺に分泌液が溜まり、肛門腺炎や肛門腺が破裂することがあるため、ペットサロンに連れて行き、プロに頼んで定期的に処理してもらうとよいでしょう。
食事で腸内環境を整える
毎日の食事で腸内環境を整えるのも、体臭や排泄時の臭い対策のひとつです。
腸内環境が悪化することで、皮脂の分泌量が多くなったり排泄物が臭くなったりするので、食事内容を見直してみてください。
ドッグフードは、オリゴ糖や食物繊維、乳酸菌など腸内環境を整えられる栄養素が含まれたものがおすすめです。
また、おやつの与えすぎも腸内環境を悪化させため、与えすぎには注意しましょう。質のよいおやつを選び、しつけのご褒美としてのみ与えるのがよいです。
室内の臭い対策
ビーグルを飼っていて室内の臭いが気になる場合は、以下の対策がおすすめです。
- 空気洗浄機を設置する
- こまめに換気する
- 消臭剤を置く
各対策について解説します。
空気清浄機を設置する
ビーグルは短毛ですが、ダブルコートの被毛を持っているため抜け毛があります。
空気中に舞っている抜け毛を自分で掃除するのは難しく、部屋のすみに溜まることで臭いの原因になるため、空気清浄機を設置するのがよいでしょう。
設置する部屋の広さに適したサイズの空気清浄機を選び、脱臭機能が備わっている空気清浄機を選ぶと、ビーグルの臭い対策に効果的です。
こまめに換気する
室内の臭いが気になるなら、こまめに換気するのも対策のひとつです。部屋を締め切っていると空気がこもり、犬の臭いが家具などにしみついてしまうためです。
換気するだけでなく、毛が溜まりやすい場所の掃除も徹底することで、部屋の臭いをすっきりさせられるでしょう。
消臭剤を置く
室内の臭い対策として、消臭剤を置くのもよいです。消臭剤には部屋をまるごと消臭できる「据え置きタイプ」や、気になる場所に使える「スプレータイプ」と「シートタイプ」の3種類があります。
据え置きタイプは犬がいたずらで倒して口に入れてしまう可能性があるので、スプレータイプやシートタイプを選ぶのが安全です。
また、愛犬が舐めても問題ないように、化学物質不使用で、天然素材を使用した消臭剤を選ぶのをおすすめします。
犬は人間より嗅覚が敏感なので、香りが強いものだと嫌がる可能性があるため、香りがついていない消臭剤を置くと、一緒に過ごしやすい空間づくりができるでしょう。
まとめ
ビーグルの臭いの原因や対策について解説してきました。ビーグルは皮脂の分泌量が多いため、臭いが気になりやすい犬種です。
シャンプーやブラッシングなどをはじめ、口腔内のケアや耳掃除などのお手入れを定期的に行うと、臭いが軽減されます。
部屋の臭いが気になるなら、空気清浄機や消臭剤などを置くなど工夫をして、臭い対策を行いましょう。