犬がお風呂を嫌がる理由
愛犬が本当にお風呂が嫌いで、どうしたらよいのかと悩む飼い主さんは多いと思います。
犬がお風呂を嫌がる理由には、過去のお風呂での体験が関係しているかもしれません。特に以下に挙げる理由がワンちゃんによってはトラウマになっていることも考えられます。
- シャワーの音が怖い
- 身動きが取れない
- 鼻や口、耳などに水が入った経験がある
- お湯が熱かった
- シャンプーや石鹸のにおいが苦手
- 自分の匂いが消えてしまう
シャワーの音が怖い
犬の聴覚は一般的に人間の4倍ともいわれ、とても優れています。そのため、犬は人間より「ザァー、ザァー」というシャワーの音が耳に大きく響き、恐怖心につながることがあります。
身動きが取れない
愛犬をお風呂に入れる際、ついつい綺麗にしようとして押さえつけていませんか?
犬にとって慣れない環境である風呂場で、身動きが取れないことはストレスや恐怖心を高め、お風呂嫌いになってしまうことがあります。
鼻や口、耳などに水が入った経験がある
犬がお風呂を嫌いな理由の一つに、過去にお風呂中に鼻や口、耳などに水が入ったことが関係している可能性があります。人間でもお風呂やプールで鼻や口、耳などに水が入ると、不快感が強く残ります。
そのため、もう二度と水が入ることは避けようと思いませんか?犬も同じで、過去の経験からお風呂を嫌がっているかもしれません。
お湯が熱かった
犬は全身を毛に覆われているため、人間のように素早く体温調整することが苦手です。そのため愛犬に熱いお湯をかけてしまうと、やけどの危険性があります。
また犬は人間と違い言葉で「お湯が熱くてシャワーは嫌だ!」と伝えることができません。結果、犬にとってお風呂は熱いお湯をかけられた嫌な記憶になってしまい、お風呂を嫌いになってしまった可能性もあります。
シャンプーや石鹸のにおいが苦手
犬の嗅覚は人間の数千倍から一億倍優れています。そのため、お風呂で使うシャンプーや石鹸などの自然界にはない人工的なにおいや刺激の強いにおいは苦手です。
飼い主がシャンプーに対して「ほのかな香りで良いにおい」と感じていても、愛犬は「においが強すぎて鼻が痛い!」と感じているかもしれません。
自分の匂いが消えてしまう
犬は優れた嗅覚で、さまざまなにおいから情報を取得できる生き物です。そのため、自分のにおいがシャンプーなどにより、消えてしまうことも嫌います。
人間でも、自分の物を他人の家で洗濯してもらった時のにおいの違いが気になってしまうことがありませんか?それと同じ現象といってもいいでしょう。
犬にお風呂に慣れてもらうコツ
犬がお風呂を嫌いな理由をご理解頂けたら、次はお風呂に慣れてもらうコツをご紹介したいと思います。
- お風呂場を楽しい場所だと思ってもらう
- お風呂は短時間で行う
- シャワーの音をなるべく抑えてあげる
- シャワーをかける前にお湯の温度を確認する
- シャワーをいきなり頭や顔にかけない
- 頭や顔を洗う時は、ボディスポンジを使う
- シャンプーにこだわる
お風呂場を楽しい場所だと思ってもらう
犬はお風呂場の狭く閉鎖的な空間に「これからココで何をされるのか」とお風呂に入る前から怖がることがあります。できればお風呂に入る前に、お風呂場でおもちゃを使って遊んであげることや、おやつを与えてお風呂場は怖くない場所、むしろ楽しい場所だと思ってもらいましょう。
お風呂は短時間で行う
念入りに愛犬を洗うあまりお風呂が長くなることはありませんか?
犬にとって長風呂は、身動きがとれない状態が続くことや暑さがストレスとなって、ますますお風呂嫌いにさせる可能性があります。
お風呂前に落とせる汚れは拭き取ることやブラッシングをして毛の絡まりをほどいておくこと、シャワーをしやすい環境に風呂場を整えておく等、なるべく短時間でお風呂を済ませられるように工夫しましょう。
シャワーの音をなるべく抑えてあげる
犬によってはシャワーの音に恐怖心を持っていることがあります。そのような場合には、シャワーの水圧を弱めてみることや、シャワーを犬のカラダに密着させてみてください。シャワーの音をかなり抑えることができてオススメです。
シャワーをかける前にお湯の温度を確認する
中には、シャワーが熱くてお風呂嫌いになる犬もいます。犬にとってのお湯の適温は35~37℃で、人間にとっての「ぬるま湯」になります。
人間の赤ちゃんに飲ませるミルクと同じように、皮膚の薄い腕の裏側などで温度が高くないか確認してから、シャワーをかけるようにしましょう。
シャワーをいきなり頭や顔にかけない
突然あなたの頭や顔にお湯をかけられたら、びっくりして逃げませんか?
犬も同じで急に頭や顔にお湯をかけられたら、逃げたくなります。シャワーはまず前足にかけて犬に何をしているのか認識させてから、徐々に頭や顔などにかけるようにしましょう。
頭や顔を洗う時は、ボディスポンジを使う
犬の中には水が鼻や口、耳に入った経験から、なかなか頭や顔にシャワーをかけさせてくれない子もいます。
そのような場合には、人間の子供用ボディスポンジにお湯やシャンプーを含ませて洗うことがオススメです。直接シャワーが頭や顔にかからないだけでも、洗わせてくれることが多いです。
シャンプーにこだわる
犬はお風呂に入ることで人工的なシャンプーのにおいがつくことや、自分のにおいが消えることを嫌う場合があります。
現在犬用シャンプーは嗅覚が鋭い犬に向けて、無香料やほのかに香る程度の物も多く販売しています。飼い主の好みだけでシャンプーを選ぶのではなく、愛犬に合ったシャンプーを選んでみると良いと思います。
どうしてもお風呂が苦手な子へのアイディア
犬の中にはお風呂に慣れるコツを試してみても、どうしても苦手な子もいると思います。その場合には、無理に飼い主さんがお風呂にいれることだけは避けてください。
愛犬がよりお風呂嫌いになるか、飼い主さんへの信頼が低下することも考えられます。ぜひ、以下の方法を試してみてください。
トリマーにお風呂を入れてもらう
どうしてもお風呂にいれることが難しい場合、トリマーにお願いすることも一つの方法です。トリマーは日々さまざまな犬を相手にしているため、愛犬に合った方法でお風呂に入れてくれます。
もしトリマーにお願いして問題がない場合には、飼い主の手技に問題があることや愛犬が甘えていていうことを聞かないことも考えられます。ぜひ担当してくれたトリマーから愛犬のお風呂中の様子を聞いて、良い方法を見つけましょう。
ドライシャンプーをする
犬のドライシャンプーは水を使わずに泡や専用シートで拭き取ることで、カラダを綺麗にすることができます。特に水やシャワーの音が苦手で、どうしてもお風呂に入れない犬にはオススメになります。
まとめ
今回は愛犬のお風呂嫌いで困っている飼い主さんへ向けて、犬がお風呂を嫌がる理由や愛犬にお風呂に慣れてもらうコツ、どうしてもお風呂が苦手な子へのアイディアをご紹介しました。
犬がお風呂嫌いになってしまう理由はさまざまです。しかし、理由に対して適切な対応をすることでお風呂嫌いは克服することができます。
またどうしてもお風呂に入れることが難しい場合には無理に行わず、今回紹介したアイディアを試してみることも愛犬との信頼関係を保つためには大切なことになります。
ぜひ、愛犬に合った方法でカラダをキレイにしてあげてくださいね。