暑さが犬の体調不良を引き起こす
もともと、犬は寒さに強く、暑さに弱い動物です。
体の丈夫な成犬よりも、シニアや幼犬はなおさら、夏場に体調を崩しやすいので、室内飼い、外飼いに関わらず、注意が必要です。
下痢
気温が高くなると、散歩に行ったり、少しはしゃいで遊んだりするだけで、体温が上がって、水を大量に飲むようになります。
あまりにおいしそうに水を飲むので、「冷たい水の方がおいしいよね」と飼い主さんの親心で、飲み水に氷を入れたりすることもあるかもしれません。
氷のカタマリを直接ガリガリ食べるのが好きという大型犬のコもいるようです。
また、気温と湿度の高い時期は、食器に残った食べかすが腐って、それを一緒に食べてしまい、お腹を壊すケースもあります。
下痢を起こした時の対処法
少しウンチがゆるい程度であれば、ご飯を控えめにして、下痢や軟便が悪化しない程度に水分をこまめに与えて、様子を見ます。
我が家では、下痢をした日は、無糖のヨーグルトだけを食べさせて、軟便が落ち着くのを待ちます。 (ヨーグルトを食べてお腹がゆるくなってしまう子もいるので様子を見ながら与えてください。)
もしも、下痢の際、排せつした便の中に血が混じっていたり、食欲も落ちて、目に力が無かったり、水もごはんも食べなければ、脱水症状を起こしている可能性があります。
下痢以外にも発熱などの症状が出て、状態がますます悪くなるので、下痢が治まらず、水も飲まない…という時には、なるべく早く動物病院へ受診しましょう。
下痢を起こさない予防法
散歩や外遊びの際、一気に水を飲まないように、少しづつ、新鮮な水を飲ませます。
水飲みボトルの中に入れている水も、毎日変えてあげた方が良いでしょう。
当たり前のことかもしれませんが、ご飯に使うボールも、食事が終わった後は、水洗いをして、食べかすが残らないようにしておきましょう。
また、手作りご飯をしているお家は、まとめて作ったご飯は、必ず作り終わって冷めたら、冷蔵庫に入れておきましょう。
(作った物の日にちを記入するなどし、腐ったものを与えないように管理しましょう。)
食欲がなく、元気もない
食べ物を摂取する量が減れば、当然、元気も無くなります。
食欲不振時の対処法
おう吐したり、下痢をしたり、と言った他の症状が無ければ、犬が好んで食べるものを食べさせてみます。
もしも、それで興味を示さなかったり、食べようとする意思を見せなかったりする場合、夏の暑さもあるかもしれませんが、熱中症を含めてもっと重大な病気の原因を抱えている可能性があるので、出来るだけ早く獣医さんへ連れて行き、診察を受けましょう。
エアコンによる冷え過ぎ
犬にとって快適な室温は24度から26度前後だと言われています。
早朝や、夕方に散歩に出たとしても、この気温よりも高い場合があるので、その温度差によって、犬が夏バテを起こしてしまうことがあります。
冷え過ぎの対処法と予防
涼しい部屋があまりに気持ち良すぎて、お腹を上にして寝てしまうコは、背中よりもお腹の皮膚が直接冷えてしまうので、エアコンの冷気でお腹を冷やしてしまうこともあります。
室温24度でも、寝ているコのお腹に触ってみて、ひんやりとしたら冷え過ぎですので、室温を上げるか、タオルなどでお腹をカバーしてあげましょう。
散歩に出る少し前に、外気とさほど温度差が無いように部屋の室温を少し上げて、体を慣らしておいて、出かけるのも、夏バテの予防になります。
皮膚病が悪化する
高温多湿の日本の夏は、もともと皮膚が弱い子は特に皮膚環境が悪くなることで、犬の皮膚病が悪化しやすい季節です。
いつもより足の裏を気にしている、ずっと足裏を舐めている、あるいは足裏ではなく、体の一か所を執拗に舐めている、と言った場合、暑さが引き金となり、痒さが増し、皮膚をかきむしったり、健全な皮膚が一気に毛が抜けて、血が出るほどひどい状態になってしまうこともあります。
そのような状態になる可能性のある皮膚疾患をいくつかご紹介します。
けれど、あくまで、病名をご紹介しているだけなので、皮膚病が悪化したと一目見てわかるような時は、決して素人判断せず、必ず獣医さんを受診して、治療を受けてください。
- ノミアレルギー
- 急性湿性皮膚炎
- 外耳炎
- 膿皮症
- マラセチア性皮膚炎
皮膚炎の予防法
こまめにブラッシングをし、常に清潔な状態を保てるように生活環境を整えましょう。
寝床が湿っていたり、昼間体を横たえる場所が不潔だと、健康な皮膚でも、夏場、体力が落ちれば皮膚炎を起こすこともあります。
バランスの良い食事を与えること、充分に睡眠がとれること、過度なストレスを与えないことなどにも気を配りましょう。
皮膚病の対処法
犬の皮膚病にはいろいろな原因があります。
ダニ、ノミ、細菌などが原因の場合もありますし、食べ物のアレルギーが原因になる時もあるので、決して自己判断せずに、必ずかかりつけの獣医さんに診て貰いましょう。
心臓病、腎臓病の持病を持っている犬は、特に要注意!
夏の暑さは、健康な犬でもいろいろな体調不良を引き起こす原因になります。
シニア犬や幼犬に関わらず、もともと心臓病や腎臓病の持病を持っている犬はさらに症状が悪化したり、容体が悪くなったりするので、なおさら注意が必要です。
まとめ
普段、元気で健康な犬でも、何もケアせずにいると、厳しい夏の暑さで体調を崩してしまいます。特に今回ご紹介した5点、もう一度まとめてみましたので、犬が体調を崩さないように、気を配ってあげて下さい。
また、それでも以下のような症状が出たら、まずは犬を安静に体を休ませて、出来るだけ早く獣医さんに診て貰いましょう。
- 下痢
- 食欲不振、
- 冷え過ぎによる夏バテ
- 皮膚炎の悪化
ユーザーのコメント
30代 女性 ユナ