犬にスポーツドリンクを与えても大丈夫!ただし与え方に注意

【獣医師監修】犬にスポーツドリンクを与えても大丈夫!ただし与え方に注意

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「犬にスポーツドリンクを飲ませても大丈夫なの?」もし外出先で犬用の水がなくなり、犬がどうしても水を飲みたがっている場合に、手元に「スポーツドリンク」があったら、あなたは犬にスポーツドリンクを与えますか?人間は、水分が必用な風邪をひいた時や、熱中症予防でスポーツドリンクを飲む事が有りますよね?それでは、犬にとってスポーツドリンクは本当に良いものなのか、犬に飲ませても大丈夫なのでしょうか?今回は犬にスポーツドリンクを与えた場合についてお話したいと思います。

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

犬にスポーツドリンクを与えても大丈夫

芝生とボクサー

スポーツドリンクと言っても市販されている中では、犬用のスポーツドリンクなんて物も売っていますよね。もちろん、犬用のスポーツドリンクであれば飲ませても問題はありません。

ですが、犬に人用のスポーツドリンクを与える場合は気をつけなければいけません。なぜなら人用のスポーツドリンクには、「糖分」が大量に含まれているからです。

スポーツドリンクを犬にそのまま与える事は、彼らの体にとって毒となります。もし与える場合は3~4倍に薄めてからあげるようにしましょう。

犬にスポーツドリンクは熱中症に効果的

ブルドッグのアップ

夏場に注意したい熱中症を防ぐために、犬にもポカリスウェットなどのスポーツドリンクは推奨されています。しかしスポーツドリンクを犬に与える場合は、必ず薄めて飲ませなければならないということを覚えておいてくださいね。

犬の熱中症

ご存じの方も多いとは思いますが、まず熱中症とは、蒸し暑い室内や車内での留守番、暑さが厳しい環境での散歩や運動等を行った時、急激な体温上昇により、パンティング(体温調節するためにあえぐような呼吸をする事)やよだれを垂らして苦しそうにしたり、悪化した場合には呼吸困難や吐血、血便等を起こし、命に関わる事もある危険性が高い疾患の事です。

特に犬は、汗腺があまり発達していないためほとんど汗をかきません。そのため、犬は体温調節が苦手で、体温が下がらず、犬は熱中症になりやすい傾向があります。特に初夏から夏にかけて注意する必要があります。

熱中症の症状

犬の熱中症の特徴はパンティング、流涎(苦しそうによだれを垂らすこと)、悪心、嘔吐、下痢などの症状が見られ、またその他にも一時的にふらつき、倒れてしまう事もあります。また目視できる症状として、犬の目の充血や口腔粘膜の充血が見られます。

その他にも重傷になると、犬の虚脱や失神、筋肉の震えが認められたり、意識が混濁したり、反応が鈍くなったりしたりします。

最終的に完全に犬の意識がなくなったり、全身性のけいれんを起こしたりする事もあり、吐血や血便、血尿の出血症状が出た場合、重度の熱中症を疑うべきでしょう。また、チアノーゼ(体の一部が青紫色に変色する)反応が認められた場合、最悪、犬はショック症状を起こし、命に関わる事もあります。

熱中症にかかりやすい犬種

短吻犬種(鼻の短い犬種)、北方出身の犬種、肥満体型の犬、子犬や老犬、心臓や呼吸器が弱い犬に発症しやすい傾向にあります。

短吻犬種とは口の部分が短い犬種の事で、主な犬種としては、ボクサー、ブルドッグ、パグ、ペキニーズ、シーズー等がいます。

寒い地方出身の犬種は、寒さには強い一方で、暑さには滅法弱いのが北方出身の犬種の特徴です。寒い地方出身の、主な犬種にはセント・バーナード、シベリアン・ハスキー、サモエド、グレート・ピレニーズ、アラスカン・マラミュート等がいます。

犬が熱中症になった場合の対処法

犬の意識がある場合には、涼しい場所に移動させ、水が飲める場合には、水を大量に飲ませて水分補給を行うようにします。さらに冷水で濡らしたタオルを、犬の頭や脇の下、鼠径(そけい)部にかけて、身体全体に冷水をかけるなどして、犬の体温を下げる事が重要です。

ただし犬が39度まで下がったら、冷やすのを止めて動物病院に連れて行くようにします。犬の意識がない場合には動物病院へ連れて行きますが、ただ連れて行くのではなく、体温を下げる事をしながら、動物病院へ連れて行くようにします。

動物病院に先に連絡しておくと、病院内で熱中症に対しての準備ができるので、犬の処置が早くなります。

犬にスポーツドリンク以外のミネラルウォーター

水を飲む犬

ミネラルウォーター

ではスポーツドリンクと並んで、よく人間が飲む「ミネラルウォーター」はどうなのでしょう?

一見、健康的で犬の体に良さそうなミネラルウォーターですが、水の性質には「硬水」と「軟水」がありますよね。はっきり言ってしまえば、ミネラルウォーターを犬に与えるのは「NG」です。特に硬水は止めた方がよいとされます。

なぜならミネラルウォーター(特に硬水)は、犬の膀胱内で「結石」の元となる「ミネラル」の含有量が高いため、犬の「尿路結石」の罹患率を高めてしまうためです。軟水も硬水ほどではありませんが、ミネラルが含まれるので、軟水だからといって犬に問題がないわけではありません。

犬に飲ませるのであれば水道水がベターで、さらにはそれを沸騰させた、白湯を飲ませるのがベストといわれています。ただ水道水にもミネラルは含まれているので、100%安全という訳ではありません。また犬用にミネラルウォーターも販売されているので、それを飲ませるのが一番安全かもしてません。

「尿路結石」とは

尿路結石は尿の通り道である尿道に、石(結石)ができてしまい、尿が一時的に溜まる膀胱を傷つけ、尿が出にくくなる疾患です。結石の量が多かったり、大きすぎて尿路を完全閉鎖してしまうと、尿が排出されずに体の中に溜まってしまい、腎臓がダメージを負ってしまうことになります。

これがさらに悪化すると、腎不全となり、尿毒症や様々な症状を起こし、命の危険になる事もある大変怖い疾患です。

まとめ

2頭のシベリアン・ハスキー

当然ですが犬と人は違う動物で、必要な成分も量も違います。基本的に人のもの、とくに食べ物を与える事は、犬にとってはあまりいい事とはいえません。

それはスポーツドリンクも同じで、どうしても犬に飲ませる場合は、薄めるなどの対応が必要です。

もしあなたが犬の熱中症対策や普段使いで、スポーツドリンクを飲ませる場合は、しっかりと管理して、犬にスポーツドリンクを与えるようにしてあげましょう。

ユーザーのコメント

  • 投稿者

    30代 女性 おはな

    スポーツドリンクがわんちゃんの熱中症を防ぐために推奨されているということを始めて知りました!
    人間用も薄めて与えるのであれば大丈夫とのことで応急処置の際などはぜひ活用したいと思います。スポーツドリンクは人間も夏場や体調の悪いときによく飲みますが、糖分が高いので飲みすぎには注意と以前聞きました。体に吸収されやすい分、飲み続けると肥満の原因になるとも聞いています。体に吸収されやすい点はわんちゃんにも同じ効果があり、糖分の点では人間以上にわんこには気をつけないといけないということですね、きっと。
    これから夏にかけては、気をつけていても熱中症の危険性は常にあると感じています。わんこの状態に気を配りながら、もしもの時はこちらの記事を参考に適切に対応していきたいと思います。
  • 投稿者

    40代 女性 momo

    我が家の愛犬は記事にあるように、若い時は夏になると人間用のスポーツドリンクを薄めて氷を作って舐めさせていました。犬は意外と氷が好きなので、ちょっと味をつける意味でも薄めたスポーツドリンクは良いと思いました。今は14歳の老犬なので、あまり冷たいものを与えるのはお腹に悪いので、犬用のスポーツドリンクをそのまま暑い日に少し飲ませています。
    犬用のはホームセンターやネットショップで扱っています。(写真有)
    また、病気等で食欲がない場合の栄養補給としても使えます。実際に我が家の愛犬が胃炎になって食事が出来なかった際には、まずは犬用のスポーツドリンク・そして徐々に流動食をあげて戻していきました。スポーツドリンクが苦手そうなら、豆乳や麹で出来たノンアルコールの甘酒を薄めても栄養になるそうです。
    momoの投稿画像
  • 投稿者

    50代以上 男性 うに

    自分がスポーツをまったくしないので、スポーツドリンクを買う経験がありませんでしたが、これからは常備してみようかなと思います。
    というのも、うちの犬は定期的にお腹の調子が悪くなることがあって、2,3日ぐったりとしてしまいます。飲まず食わずの状態が続くので、獣医さんは3日くらい飲まず食わずでも大丈夫だから、と言うのですが、心配でせめて水分はとってもらいたいといろいろ試してしまいます。
    ヤクルトから飲むヨーグルト、人間用の糖分が気になると言われても病気療養中だからエネルギーをとなんでも与えてしまいます。薬を飲ませるために練乳を使ったことも。さすがに普段は与えませんが、ぐったりしている愛犬を目にすると、ひと口でも舐めてくれたらと願ってしまうのです。
    これまではヨーグルトを水に溶かしたものを与えることが多かったため、スポーツドリンクの方が吸収が良さそうです。試してみたいと思います。
  • 投稿者

    40代 女性 SUSU


    我が家の愛犬にもポカリスエットを薄めたものを与えたことがあります。夏場に車に乗せて出かけなければならない用事が出来てしまった際、愛犬を乗せる前にエアコンをかけておいても。走行中に入ってくる陽射しでしんどうそうに口をハアハアさせてパンティングのような呼吸になってしまったことがあります。
    もともと、車でお出かけとなるといつもとは違う状況に興奮しやすくなってしまいます。水で濡らすとひんやりする洋服を着せ、窓をあけて換気したりといろいろと対策は練っていたのですが、やはり夏の陽射しはワンコには大敵ですね。シニア期に入っていることもあり、心臓にも負担がかかっているのではないかと冷や冷やしました。
    その際、途中でポカリスエットを買い、同量の水で薄めて与えたことがあります。今まで飲ませたことがなかったため、匂いを嗅いで少し躊躇していましたが、一舐めしてから飲み始めました。目的地まで何回も休憩を入れ、陽射しが直接入らないような位置にドライブベッドを置いたりして、何とか到着しましたが、やはり真夏のドライブは要注意だと思います。

    この事件以降、我が家では夏に関わらず旅行などの長時間ドライブする際には動物用経口補水液を携帯するようにしています。Para-solのHYDRO CHARGEという商品です。WHO基準のハイポトニック水で、ほのかにチーズの香りがします。購入した際に試しに愛犬に飲んでもらいましたが、躊躇なく飲んでくれました。美味しかったようです。
    いつもお世話になっているトリミングサロンで購入したのですが、オーナーによると、水分を効率よく迅速に吸収するには体液より低い浸透圧のものが良いそうで、動物の場合、ハイポトニックが速やかに水分補給が出来るためこの商品はお薦めとのことでした。1袋単位で購入可能ですので、試してみるのも良いのかなと思います。未開封であれば常温保存が可能で、キャップが付いているため、一度に飲ませる必要もありません。残ってしまったらご飯にトッピングすることも出来ます。

    なお、ワンコに与える水についてですが、記事にもあるように、硬水よりは断然、軟水が良いと思います。ただ、軟水にもミネラルが含まれ、また、水道水はカルキ臭を嫌がり飲もうとしないワンコもいます。(我が家の愛犬がこのタイプです。)
    ハワイやフィジーなどのナチュラルウォーターに、超軟水と呼ばれるお水があります。ミネラルや不純物を含まない純水で、赤ちゃんのミルクや薬を飲むお水として使えるものです。愛犬はこのお水が大好きで、水道水と比べて飲む量は格段に違います。
    水道水をあまり飲んでくれないと悩んでいる飼い主さんにはお薦めのお水だと思います。
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