オトナの保護犬と心の絆を結ぶための5つのヒント

オトナの保護犬と心の絆を結ぶための5つのヒント

「保護犬ってほとんどが成犬だから懐かないでしょう?」という声はよく耳にします。とんでもない!成犬になってからでも犬との強い絆は結べます。そのための5つのヒントご紹介します。

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犬は子犬から飼わないと、という誤解

笑顔のチワワ

近頃は犬を飼うと決めた時に、保護団体や里親募集のサイトから迎えようとする人が増えてきました。けれども、そのような団体やサイトでも子犬の人気は高く、成犬は残ってしまいがちな傾向があります。

せっかく保護犬を迎えようとしてくださった人の中にも「犬は子犬からでないと懐かない」と思っている方がいるのは残念なことです。成犬はトイレのしつけが一通りできていたり、行動に落ち着きが出てきていたりして、むしろ犬初心者にはうれしい場合も多々有ります。

そんなオトナの保護犬との強い絆を結ぶためには、どんな心構えでいればいいのでしょうか。

犬にとって一番信頼できる人になろう

笑顔の女性と抱っこされる犬

理由はさまざまですが、保護犬は一度は飼い主によって手放されてしまった犬です。人間にとっては止むに止まれぬ事情だったとしても、その犬生最大とも言える経験は「大好きな人がずっとそばにいてくれるとは限らない」ということを犬に刷り込んでしまっています。何かを信じるということに自信を失っている犬の記憶を上書きするのがあなたの役目です。

犬のための日課のルーティンを作り、可能な限り同じペースで毎日それを繰り返します。散歩や食事、遊びの時間、これらが毎日予想したように始まることで犬は安心感を得ることができ、あなたへの信頼を感じるようになります。

オビディエンストレーニングをやってみよう

犬にトレーニングをする女性

プロのドッグトレーナーについてオビディエンストレーニングをやってみましょう。

オビディエンストレーニングは日本語にすると「服従訓練」ですが、決して犬に対して無理やり服従を強制するものではありません。人間が基本的なコマンドを出して犬がそれに応じるという訓練ですが、犬と人間がチームになって、いっしょに学び、同じ目的に向かう時間を過ごすものです。

犬は人間に集中して注意を払い、人間は犬の様子を観察しながら指示を出すことが要求されるので、犬と人間の間に対話が生まれ、結びつきが強くなります。

トレーナーから手ほどきを受けることで、犬との対話はずっとスムーズになります。

犬と本気で遊ぼう

犬と遊ぶ男性

椅子にすわってスマホやテレビを見ながら、おもちゃを適当に投げたり軽い綱引きをすることは犬と遊ぶとは言えません。犬は自分に注意を払って本気で遊んでいるか、手を抜いているかはちゃんとわかっています。しっかりと犬に向き合い、体力を使って犬といっしょに楽しみましょう。犬は自分が好きなゲームに参加してくれる人にはポジティブな感情を持ちます。

犬に対して「君がうれしいとか楽しいとかを気にかけているよ」ということを示し続けていると、犬もあなたの「うれしいや楽しい」を気にかけてくれるようになるんですよ。

触れること、話しかけることを意識しよう

伏せる犬と撫でる男性の手

新しい家に迎えられたばかりの犬は、知らない場所で知らない人に囲まれて不安やストレスを感じています。犬が慣れるまではそっとしておくことが重要です。

けれどもそれは犬を無視するということではなく、犬を観察しながら無理を感じさせない範囲で少しずつ触れたり話しかけたりします。(犬の目を真正面からジッと見ないとか、犬の頭の上に手を出さないなどの基本的はことは勉強した上での話とします。)

犬が側に来た時にアゴの下を撫でたり、耳の後ろを軽く掻いてあげることは、犬をリラックスさせます。決して触るために追いかけたりせず、最初のうちは機会があればさりげなく、犬が触られても嫌がらない場所を撫でるようにします。

犬に話しかけることは決しておかしなことではありません。犬にも人間にも心理的なメリットがあることは様々な研究結果が発表されています。

まずは期待を捨てよう

散歩する犬と男性のシルエット

あなたが過去に犬との素晴らしい思い出を持っていても、他の人の素晴らしい経験を聞いて感動したとしても、いったんはその期待を捨てましょう。すべての犬はそれぞれみんな違います。

過去に素晴らしい恋愛をしたから新しい恋人とも同じような関係が築けるわけではなく、相手が変われば関係性が変わるのと同じです。

あなたの心の中の犬と目の前の犬を比べている間は強い絆は生まれません。

まとめ

仰向けに寝転がる犬

子犬の成長を見守ることは素敵で楽しい経験ですが、過去に悲しい思いをしたり辛い生活をしていた保護犬の表情がだんだん明るくなっていったり、毛並みや体格が見違えるようにきれいになっていくのを見る経験は、なんとも素晴らしいものです。

保護犬の中にも、初めて頭を撫でた時から心を開いてくれるような犬もいますが、心を開くまでに時間のかかる犬もいます。けれども時間のかかる犬も同じように愛情やケアは必要なのです。

ここでは具体的な方法よりも、気持ちの持ち方や犬との向き合い方という少し抽象的なヒントをご紹介しました。具体的な方法は書籍や教室などたくさんの方法があります。ここに書いたヒントが、そういう具体的な方法を利用する時のサポートになれば幸いです。

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ユーザーのコメント

  • 投稿者

    女性 匿名

    将来的に保護犬を迎えたいと考える事はありますが、やはりハードルが高いイメージが強いです。

    虐待や放棄、乱繁殖など、トラウマを抱えた子達が多い中で、家庭犬としてどこまで向き合っていけるか自信がありませんが、ヒントをいただいたのは、ルーティーンを作ることで安心感を与えるというものです。

    今現在のルーティーンを愛犬は理解していて、散歩の時間になると催促をして来る事もあります。

    これまでよく見かけたのは、「わがままにならないように時間は決めずに過ごしましょう。」というものでした。
    我が家のライフスタイルだと日々決まった生活をする事が1番落ち着きます。

    トレーニングに行かせる事が必須なようですが、我が家の場合は預ける事は考えていません。

    トイレトレーニングや吠えつき、噛みつき防止など基本的な躾は難しく根気が要りますが、全て自分でしなくてはなりません。

    経済的な余裕がなければ飼わなければ良いという手厳しい声がある中で、やはり犬のいる生活は楽しく幸せをもたらしてくれるので迎えたいと思っています。

    我が家流で手に負えず手離す事が無いように、気構えが必要です。

    愛犬は吠えない噛まない子なので、同じような子が良いと思っているのは、既に保護犬を迎える資格は無いようです。

    参考になりました。
  • 投稿者

    女性 匿名

    うちの子も保護犬です。最初は犬に吠えていましたが、いられるだけ一緒にいて、いつでも話しかけてあなたが大事と真剣に触ってあげていたら吠えなくなりました。(うちの子はボールが怖いので遊びは撫でる事です)まだ至近距離はダメですがすれ違う事が出来る様になりました。犬種にもよると思いますが信じてあげてくださいね。
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