特定の犬種を対象にした「単犬種レスキュー」のメリット4つ

特定の犬種を対象にした「単犬種レスキュー」のメリット4つ

特定の犬種だけを保護して譲渡活動をする単犬種レスキューという活動があります。誤解されることも多いこの活動の狙いやメリットについてご紹介したいと思います。

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単犬種レスキューってご存知ですか?

子犬の秋田犬

まず最初に、「単犬種レスキュー」という保護活動をご存知でしょうか?

名前の通りなのですが、ある特定の犬種だけを対象にして、行き場のなくなった犬を保護し、新しい飼い主さんを探すレスキュー活動のことを指します。

アメリカやヨーロッパなどではケネルクラブの中の犬種ごとのブリーダーのクラブが中心になって活動を行っている場合が多く、その犬種に関する全国的なネットワークができている歴史の長いものです。

日本の保健所に当たる公営の保護施設に純血種の犬が入ってくると、その犬種のレスキュー団体に連絡を取って、その団体のシェルターや一時預かりボランティアに引き取ってもらうというシステムができあがっている自治体もたくさんあります。

日本ではまだ単犬種レスキューの団体やグループは多くないのですが、この10年くらいの間に着実に数は増えてきています。

なぜ単犬種?そのメリット

日本スピッツ

単犬種のレスキューと言うと、「どうして特定の犬種だけ?」「自分の好きな犬種だけしか助けたくないって冷たくない?」という声を聞くこともあります。

でもちょっと待って!単犬種レスキューって決して「自分の好きな犬種以外はどうでもいい」というものではなくて、数々のメリットがある方法なんです。

1.好きな犬種の保護犬を迎えたいと思っている人にとって便利!

沢山の同犬種

「保護犬を迎えたいと思っているけれど、お気に入りの犬種があるのでやっぱりペットショップかなあ」と迷っている人にとって、お勧めしたいのが単犬種レスキューを探してみることです。

運良くお気に入りの犬種の保護団体が見つかれば、そこで保護されているのはその犬種だけなので「この子だ!」という犬に出会える確率がうんと高くなります。

2.団体で新しい家族を待つ犬たちにとっても好都合!

たくさんのブルドッグ

その団体に問い合わせをしてくる人は、みんなその犬種に興味がある人なので縁組が決まる確率も高くなります。保護犬たちにとっても、早く新しいお家を見つけることができて好都合なのです。

3.犬種のことをよく理解している人が運営している

2匹のダルメシアン

単犬種レスキューの運営や預かりボランティアに参加している人たちはその犬種のファンシャーで、多くの人が長年その犬種と付き合ってきています。ですから保護した犬のリハビリやトレーニングをするときに、どんなことに気をつければ良いか熟知しているので、犬にとっても安心です。引き取る側の人間にとっても、犬種特有のクセや対応の仕方を質問したり相談できるという心強さがあります。

4.効率の良い縁組は他の犬種の犬にとってもプラスになる

2匹のミニチュアシュナウザー

上に書いたように、単犬種レスキューは保護犬と新しい飼い主の縁組を効率良くまとめていく工夫のひとつでもあります。

団体で預かっている犬が譲渡されると、その団体は保健所や愛護センターから次の犬を引き出すことができます。保健所やセンターにはその分の余裕が生まれるので、より多くの犬を収容しておけるようになり「これ以上空きスペースがない」という理由での殺処分を回避することができます。

効率の良い縁組というのは、誰にでもいいから犬を譲渡さえすればというものではなく、ニーズのあるところに適切な方法で情報を届け、犬にも人にもふさわしい縁組を見つけやすくするということです。

まとめ

パピヨン

単犬種レスキューというのは、自分の好きな犬種だけしか助ける気がないとか、他の犬種はどうでもいいという発想ではなく、レスキューや譲渡活動をより効率良く適切に行うための工夫だとおわかりいただけたでしょうか。

外国の単犬種レスキューでは、その犬種のミックス犬も保護している例が多くあります。また、日本の団体でも単犬種ではなく「猟犬種のレスキュー団体」などではミックス犬の保護もしています。

保護や譲渡活動は「犬を助けたい」という優しい気持ちだけでは運営していけません。効率を考えて工夫していかないと活動の破綻につながり、そのしわ寄せは動物に行ってしまいます。

そんな工夫のひとつである単犬種レスキューが日本でも増えていき、団体同士のネットワークや連携が確立していくといいなあと思います。

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ユーザーのコメント

  • 投稿者

    女性 匿名

    「なるほど!」って思いました。これは、効率的なことなのですね!
    ワン友に「チワワが欲しいけど、ブリーダーからはちょっと…」
    って言ってる人がいるので、言ってみます!
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