ビアデッドコリーの性格や特徴/飼い方やしつけ/価格について

ビアデッドコリーの性格や特徴/飼い方やしつけ/価格について

ビアデッドコリーという犬種をご存知でしょうか。ビアデッドコリーの性格や特徴、価格や飼い方などをまとめました。ビアデッドコリーは、映画やアニメなどにも登場することが多い犬種ですが、その歴史は奇跡の連続だったと言います。ビアデッドコリーの歴史についてもご紹介します。

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ビアデッドコリーの性格

伏せるビアデッドコリー

  • 陽気
  • 活発
  • 聡明
  • 忠実

陽気

ビアデッドコリーは、陽気で人懐っこい性格をしています。とても友好的なので、他の犬や人とも仲良くすることができ、小さな子供ともいい関係を築くことができる犬種です。

活発

ビアデッドコリーは、非常に活発で好奇心旺盛な性格をしています。そのため、イタズラ好きな一面も。運動量は非常に多く、そのどっしりとした見た目に反して動きは機敏で、体を動かして遊ぶのが大好きです。

聡明

ビアデッドコリーは非常に聡明な犬種です。知らない人や慣れない場所に対しても動じず、落ち着いた振る舞いを見せることも多く、状況判断に非常に長けています。また、しつけの飲み込みも非常に早く、無駄吠えすることも殆どありません。

忠実

ビアデッドコリーは、飼い主に対してとても忠実です。とても優しく愛情深く、時には家族を守ろうと勇敢な行動を取ることもあります。と言っても、基本的にビアデッドコリーは穏やかな犬種なので、攻撃的になることは殆どありません。

甘えん坊

ビアデッドコリーは、とても甘えん坊な個体が多いようです。非常に大らかな性格をしているため、神経質な面は少ないものの、飼い主さんと一緒に過ごしたいという気持ちが強いばかりに分離不安症を引き起こしてしまうこともあるようです。

ビアデッドコリーの特徴

ビアデッドコリーの立ち姿

大きさ(体重/体高)

ビアデッドコリーの平均体重は18kg~25kgで、中型犬と大型犬どちらにも分類されることがあります。JKC(ジャパンケンネルクラブ)では理想体高のみを定めており、オス53~56cm、メス51~53cmとされています。

被毛(毛色/毛質)

ビアデッドコリー最大の特徴とも言える被毛は、顔を含め全身がダブルコートになっており、アンダーコートはふわふわと柔らかく、オーバーコートは荒い直毛です。この被毛は水を弾くことができるため、耐水はもちろん防寒にも優れています。

毛色は複数の色が認められており、ブラック、ブルー、グレー(様々な色合いを認める)、ブライン、サンディ(砂色)、赤みがかったフォーンなどがあります。

JKC(ジャパンケンネルクラブ)では、これらの毛色の他に、胸や足、尾の先端に見られるホワイトの斑や、眉や耳、頬などに見られるわずかなタンの斑などを分類し、認めています。

また、ビアデッドコリーの子犬は単一色で生まれるため、違う犬種に見えることも少なくありません。成長と共にベースとなるホワイトに様々な色が混ざり、生後4ヶ月~5ヶ月頃には成犬のカラーへと近づいていくとされています。

体の特徴

ビアデッドコリーは、引き締まった頑丈な体をしています。全身を覆うふわふわとした被毛がより一層がっしりとした体型に見せますが、ボディの下はすっきりとしており、バランスの取れた体型をしています。

飾り気のあるしっぽは垂れ尾で、放牧犬としての名残によって断尾されることもあるようです。顔は、全体を長い被毛が覆い、短めのマズルに垂れ耳、耳にも飾り毛があります。好奇心に富んだ顔つきや表情も、ビアデッドコリーの特徴の一つです。

オールドイングリッシュシープドッグとの違い

オールドイングリッシュシープドッグ

ビアデッドコリーと非常によく似た外見を持ち、ビアデッドコリーが源流の一つとなっていると考えられている「オールドイングリッシュシープドッグ」という犬種がいます。

「映画アニー」や、日テレ朝のZIP!に出演している「そらちゃん」などで一躍有名になった犬種でもありますね。オールドイングリッシュシープドッグの外見はビアデッドコリー同様、長い被毛に覆われていますが、体重は25kg~46kg、体高は55cm~61cmと、ビアデッドコリーに比べて大きな体を持ちます。

また、肩からお尻に向けて緩やかに持ち上がる体型をしており、側対歩と呼ばれる熊のような歩き方と、独特な鳴き声が特徴とされています。写真などで比べると、ビアデッドコリーとオールドイングリッシュシープドッグは見分けが付きにくい程よく似ていますが、大きさや動き、被毛の柄などをよく観察すれば違いは歴然です。

ビアデッドコリーの価格

ビアデッドコリー子犬

ビアデッドコリーの子犬の価格は、25万円~30万円前後のようです。親がチャンピオン犬である場合や、顔つき、体格などで金額が異なることがあります。

ビアデッドコリーをブリーダーから迎えるには

海とビアデッドコリー

ビアデッドコリーのブリーダーは日本国内にも多数存在しています。ブリーダー専門サイトなどで、ビアデッドコリーを扱うブリーダーを探して問い合わせしましょう。

ビアデッドコリーは、子犬期から成犬期にかけて毛色が変化します。お迎え時から毛色が変化することが考えられるため、毛色にこだわりたい方はその旨をブリーダーに伝え、親犬を見せてもらうといいですね。

ただ、予想通りの毛色、模様になる保証はありませんので、その辺りもきちんと納得した上でビアデッドコリーをお迎えしてくださいね。

ビアデッドコリーの里親になるには

伏せるビアデッドコリーの顔

ビアデッドコリーは、日本国内において比較的珍しい犬種ではありますが、残念ながら飼育放棄やブリーダー崩壊によって保護されている個体も少なくありません。血統にこだわらないという方は、是非ビアデッドコリーの里親になるという選択肢についても考えてみてください。

ビアデッドコリーは非常に穏やかで愛情深く、利口なため成犬時からお迎えしたとしても素晴らしいパートナーとなってくれる犬種です。是非、里親サイトや保護団体などに問い合わせをしてみてください。

ビアデッドコリーの飼い方

ジャンプするビアデッドコリー

環境

ビアデッドコリーが生活するためには、日頃から十分な運動を行うことができる広々とした環境が必要となります。また、全身が長毛に覆われていることや、家族の側で過ごすことを好む性格から屋外での飼育には向いていません。

比較的寒さには強いと言われるビアデッドコリーですが、逆に暑さには弱いため、夏場は室内の温度調節に注意する必要があります。

運動

ビアデッドコリーは、非常に運動量が多い犬種です。1日2回、1時間程度のお散歩はもちろん、ランニングやボール遊びなどを並行して行うのも理想とされています。

特に若犬期の場合は、上記のような運動量では少ないと言われる程。ドッグランへ行ったり、ドッグスポーツに参加させたりするのもいいかもしれませんね。

ビアデッドコリーのフードについては、他の犬種と比べて特筆すべき点はありません。ただ、非常に運動量が多い犬種であるため、よく食べる個体も多いようです。良質なタンパク質はもちろん、ビアデッドコリーがかかりやすい病気などをケアできる設計のドッグフードを選ぶのもいいでしょう。

お手入れ

まず、ビアデッドコリーの被毛のお手入れは、他の犬種と比べてもかなり手が掛かります。毎日のブラッシングはもちろん、定期的なトリミングが必ず必要になります。こまめにブラッシングを行わなければ、すぐに絡まって毛玉になってしまうため、注意しましょう。

顔を覆う被毛も、目に入ったり、食事の際に汚れてしまったりすることもありますので、カットをしたりリボンで結ったりするなどの工夫も必要ですね。

また、ビアデッドコリーの被毛に覆われた垂れ耳は蒸れてしまいがちで、汚れが溜まりやすいため、耳掃除も欠かせません。他の犬種と比べてもお手入れに掛かる時間が長くなるため、時間に余裕がない場合は、ビアデッドコリーとの暮らしは不向きかもしれません。

ビアデッドコリーのしつけ

ビアデッドコリーは非常に利口なことから、しつけはそう難しくなく、犬を初めて飼う人であっても特に心配は要らないとされています。

ただ、ビアデッドコリーは活発で好奇心旺盛なため、家の中で大暴れしてしまうということも。ただ、飼い主さんの言っていることをしっかりと理解できる知能を持っていますので、根気よくしつけを行うことが大切です。

ビアデッドコリーの寿命

ビアデッドコリーの顔

ビアデッドコリーの寿命は14歳~15歳とされており、中型犬の平均寿命と比べても比較的長い寿命であると言えます。ビアデッドコリーのかかりやすい病気に注意して、一日でも長生きできるようサポートすることを心がけたいですね。

ビアデッドコリーのかかりやすい病気

花畑と2匹のビアデッドコリー

ビアデッドコリーのかかりやすい病気についてご紹介します。

外耳炎

犬の外耳炎とは、外耳道に炎症が起きている状態のことを言います。外耳炎は、ビアデッドコリーに限らず、犬がかかりやすいとされる病気の一つですが、垂れ耳で長毛のビアデッドコリーの場合は特に発症する可能性が高くなるため、注意する必要があります。

皮膚疾患

ビアデッドコリーの最大の魅力とも言える長毛のダブルコートは、日本の気候内では非常に蒸れやすく、皮膚上で菌が繁殖する膿皮症(のうひしょう)や、アトピー性皮膚炎などを引き起こしやすくなります。ビアデッドコリーが過ごす室内の温度や湿度の調節や、こまめなお手入れが必要となります。

眼疾患

ビアデッドコリーは長毛が顔全体を覆っているため、目の中に毛が入り、結膜炎や流涙症(りゅうるいしょう)などの眼疾患を引き起こすことがあります。目の周りの被毛はカットするなどの工夫で、目に毛が入らないよう注意しましょう。

関節疾患

ビアデッドコリーはその運動量の多さから、関節疾患を引き起こすことがあります。関節炎や脱臼などには十分に注意しましょう。

遺伝性疾患

ビアデッドコリーの遺伝性疾患には、進行性網膜萎縮症(しんこうせいもうまくいしゅくしょう)や皮膚炎、股関節形成不全などが挙げられますが、いずれにしても「皮膚」「眼」「関節」に関わりがあるものばかりです。日頃のケアで発症を防ぐことができる疾患も多いため、ビアデッドコリーの体の特徴をしっかり理解し、ケアを行うことが大切です。

ビアデッドコリーの歴史

走る2匹のビアデッドコリー

ビアデッド・コリー(Bearded Collie)、またはビアーデッド・コリーは「ビアディ」の愛称で親しまれるスコットランド原産の中型犬です。別名「ベアデッド・コリー」とも呼ばれることも。

「bearded」とは、「あごひげを持つ」という意味を持ち、ビアデッドコリーは「あごひげを持つコリー」という意味を込めて名付けられたそうです。とは言っても、ビアデッドコリーはコリー犬種ではなく、コリー犬種と牧牛犬種の中間の犬種とされています。

長きに渡って牧牛犬、牧羊犬として活躍してきたビアデッドコリーの歴史はとても古く、1514年にポーリッシュローランドシープドッグとスコットランド土着のコリー犬の交配によって誕生した犬種がはじまりであると考えられています。

ビアデッドコリーの歴史には、偶然と呼ぶにはあまりにも出来すぎた、ロマンティックなストーリーがあるのです。ビアデッドコリーは、第二次世界大戦の頃、絶滅寸前の危機に陥ります。

ビアデッドコリーを犬種として保存するための頼みの綱であったイギリス国内のビアデッドコリークラブも解散に追い込まれ、ビアデッドコリーの絶滅は時間の問題とまで言われたそうです。

しかし、1940年代、オリーブ・ウィルソン夫人という女性の元にやってきた子犬が、今日存在しているビアデッドコリー全ての先祖となるのです。

ウィルソン夫人の元へビアデッドコリーの子犬が届けられた経緯には諸説あるものの、いずれにせよウィルソン夫人は本来シェットランドシープドッグを求めており、何らかの事情があり間違い、もしくは代わりとしてビアデッドコリーが届けられたようです。

このオスのビアデッドコリーは「Geny(ジェニー・ジーニー)」と名付けられ、ウィルソン夫人の元で大切に育てられていました。後にウィルソン夫人は、このビアデッドコリーが絶滅寸前であることを知り、ビアデッドコリーの繁殖に乗り出すものの、交配相手が見つからず足踏み状態が続いたと言います。

しかしまたここで奇跡が起こるのです。なんと、ウィルソン夫人が海岸を散歩していたところ、偶然にもオスのビアデッドコリー「bailey(バリー・ベイリー)」に出会ったというのです。

その後、ウィルソン夫人達の尽力により、ビアデッドコリーの個体数は回復へと向かいました。これらには諸説あり、不明な点もあるものの、絶滅の危機を「縁」が救ったことには間違いありません。

まとめ

ビアデッドコリーについてご紹介しました。ビアデッドコリーは、アニメや海外の映画などで見かけることもありますよね。そのフワフワとした被毛や、被毛に隠されたつぶらな瞳、大らかで活発な表情はビアデッドコリー独特の魅力です。

現在では、国内でもビアデッドコリーを扱うブリーダーも増えつつありますので、これから犬をお迎えしたいと考えている方は、是非ビアデッドコリーもチェックしてみてくださいね。

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ユーザーのコメント

  • 投稿者

    女性 おもち

    ビアテッドコリーってミュージカルのアニーに出てくる犬がこれなのかな?とてもかわいい見た目の犬種ですね。実際に目にしたことはありませんが、長い毛に隠れた目がとてもかわいい!
  • 投稿者

    女性 nene

    見た目もかなりタイプの犬です。モフモフの毛がなんともたまりません!性格も良さ
    そうだし、賢こそうですね。実際にはまだ見たことがありませんが、映画などに出て
    きそうな雰囲気を持つ犬ですね。一度本物を撫でてみたいです!
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