犬が老いていくにつれて増えてくる行動
今まではとても元気で散歩も楽しみにしていた愛犬に、ある日から徐々に訪れる行動の変化があります。それは「老い」の症状です。一般的に7才を超えるとシニア犬として知られていますが、その差は様々です。
では、犬が老いていくにつれて増えてくる行動パターンとは、一体どのような例が挙げられるのでしょうか。
①睡眠時間
まずは睡眠時間が増えるという点が挙げられます。年をとると動くことが困難になってしまったり、億劫に感じてしまうというのは人間だけではなく、犬にも言えることです。そのため、以前よりも動く時間が少なくなります。
それと比例するように、眠ったり横になったりしている時間が徐々に増えていきますので、「昔はあんなに歩き回っていたのに、最近は寝てばかりだな」と飼い主さん側も老いを実感しやすいでしょう。
老いが進行すると、名前を呼んだり、以前は興味を持った言葉に対しても反応しなくなり、眠り続けることが多いです。
②ゆっくり歩く
散歩時や家の中を歩く際に感じる行動です。
以前は散歩する際、スタスタと楽しそうに歩いていた犬も、老いが進行するにつれて軽快に歩くことが少なくなり、反対にゆっくりと、のんびり歩くことが多くなるのです。
これは無理して速く歩いてしまうと足腰に負担がかかってしまい、最悪の場合、怪我に繋がってしまう恐れがあります。また、体が重く動かしにくいという理由からもゆっくりと歩くようになってしまうのです。
中には昔は散歩が大好きだったのに、散歩に行く意欲すら失われつつあるという子も少なくありません。もちろん、無理に歩かせることで足腰に負担がかかってしまい、返って良くないこともありますので、無理をしない範囲で飼い主さんが一緒に遊んであげると良いでしょう。
③転ぶ頻度
そして歩く速度が遅くなるという行動が頻繁に見られるようになった後、増えてくる行動が転んでしまったり、よろけてしまうという症状です。
やはり、人間と同様に老いていくにつれて徐々に足腰が弱くなっていきます。そのため、自分の体を支えることが次第に困難になっていくため、真っ直ぐ前に進もうと思っても進めなかったり、よろけてしまい転んでしまうということも出てきます。
散歩に行く際は、なるべくゆっくり、愛犬の歩幅に合わせて無理のないように歩かせるのが良いでしょう。また、散歩に行く意欲はあるものの、あまり歩くことができないようであれば、ペットカートに乗せて外の景色を楽しむだけでも気分転換になりますよ!
④トイレの失敗
オス犬の場合、顕著に現れるのがトイレの仕方です。今まではマーキングの意味も込めて足を上げておしっこをしていたのに、老いが進むにつれて足を上げずにしゃがんだままおしっこをするようになります。
これも足腰が弱くなっていることによって、後ろ足の片方だけで体を支えることが困難になってしまい、結果しゃがんでトイレをするという方法をとっているのです。
さらに、今まではしっかりトイレで排泄をすることができていたのに、最近は違う場所でするようになってきたという場合も老いの症状と言えるでしょう。
人間も当てはまりますが、老いていくにつれてトイレが近くなってしまったり、我慢することが難しくなってしまうことがあります。犬も同じように、トイレに行こうと努力はするものの、歩く速度も遅くなっているため、結果辿り着かず、途中で粗相をしてしまったということが多くなるのです。
この時は叱るのでは無く、愛犬の目線に立ち、「大丈夫だよ」と処理をしてあげるようにしましょう。今までトイレができていた子であれば、自分が違う場所でしてしまった事は理解していますし、何よりも老いによるものですので仕方が無いのです。
⑤障害物にぶつかる頻度
そして老いていくにつれて視力が低下してしまう犬も多いです。そのため、目の前に障害物があることを認識できず、よろよろとぶつかってしまう頻度が多くなってしまうことも珍しくありません。
「最近、視力が低下してきているかも?」と感じたら、目の前で落としても音が出ない軽い物(紙やティッシュなど)を落とし、それを目で追うかどうかを確かめてみましょう。もしも目で追わないのであれば、視力が低下している可能性が非常に高いです。
⑥触られることを嫌がる
そして老いていくにつれて触られることを嫌がる子も出てきます。これは飼い主さんに触られることが嫌だということではありません。触ろうとした部位に何か違和感を感じているため、不安感から「触られたくない」という行動をとってしまうのです。
例えば、足腰であれば、椎間板ヘルニアの可能性が考えられますし、お腹や胸部分であれば病気が発症している可能性も考えられます。もしも同じ部位を触ろうとする度、嫌がる素振りを見せるようであれば、病院へ連れて行き獣医さんに診てもらいましょう。
まとめ
このように老いていくにつれて、「以前はできていたことができない」という行動が増えることが多いです。飼い主さんも悲しい気持ちになるかもしれませんが、いちばん切なく感じているのは愛犬自身です。
飼い主さんはその時の愛犬に合った幸せで楽しい生活が送れるよう、今まで以上に工夫を施してあげることが大切です。
ユーザーのコメント
女性 匿名
年をとります。
気付くと顔に白髪が有ったりして‥
だから、一時一時を大切に
大好き♡と言って過ごして
ください
私は2人を見送りましたので、
痛感しています‥