犬が吠えるというのは、人間でいうと赤ちゃんが泣くをいうことと同じになります。吠え癖は直せば済む問題ですが、「犬がなぜ吠えるのか?」という”犬の気持ち”をまずは理解することが大切になってきます。
なぜ犬は吠えるのか?
犬はもともと猟犬などとして長い時間を人間と暮らしており、その生活の中で吠えることを習性としてもっています。
なので、犬が吠えるのは普通の事なのです。夜中だから静かにしなければならないなどという、人間社会のルールは全く知らないのです。
現代の私たちの生活に合わせるなら、その部分はしつけで直していけばいいのです。
夜中に突然吠えることの理由としては、犬は群れでの生活していた習性が残っていて、”群れからはぐれてしまったとき”や”孤独”になった時に、ほかの犬の存在を確認する為に吠えてしまうということもあります。
犬は、孤独に弱い性質であり、その行動は集団行動だった証としての生理現象であり、常に誰かを探し求めるという習性でもあります。特に夜中は、いろいろな音や人通りなどがなくなり、静かになってしまうと、孤独を感じて吠えてしまうということがあるのです。夜中に吠えると、ほかの犬も同じく吠えたりするので、お互いの存在確認をしているという事にもなります。
吠える理由を考える
警戒心から吠える(威嚇する時)
犬は、人間の社会のルールは全く知りません。なので、さまざまな物に対して、警戒心を抱いてしまい、吠えるのです。もともと、野生生活をしてきた犬ですので、自分達の縄張りというものをもっているので、自分の縄張りに侵入してきたものに対して、警戒し攻撃しようとして吠えるのです。この警戒心を利用したものとして、番犬として飼われている犬もいます。人間の社会のルールは子犬の時代からしつけをして、身に付けさせればいいのです。そうすれば、無駄吠えはなくなります。
ストレスから吠える
このストレスは、犬自体が感じているものです。それは、犬の生活環境などによるものが原因となるので、飼い主がその犬のストレス元となっているものを、排除することが大切です。犬が落ち着いて生活できるような生活環境を提供してあげましょう。
要求する為に吠える
犬が飼い主に対して、「何かをしてほしい」というように、請求するために吠える場合があります。犬は話すことができないので、吠えて飼い主にアピールすることしかできません。だからと言って、犬が吠えたから散歩やおやつ、ごはんなどを要求通り与えてしまうと、無駄吠えが治らなくなってしまうほか、飼い主と犬との上下関係がなくなってしまいます。常に「飼い主がリーダー」という事を、犬に覚えさせることが必要なのです。
恐怖心で吠える
犬にとって、怖いものや嫌な経験(人間にいじわるされたなど)で、恐怖のあまり、自分を守るために吠える事です。この部分は、警戒心と似たような感情でもあるといえるでしょう。
孤独で吠える
留守番をしている時など、いつも誰かと一緒にいるのに、一人ぼっちになってさみしくて吠えてしまう事です。もともと犬は集団生活なので、孤独には弱い犬が多いでしょう。
興奮して吠える
もともと猟犬や番犬としていた犬は、興奮しやすい傾向があります。留守の中、飼い主が帰宅してきた時など、うれしくて興奮してしまい、吠えてしまうのです。
どうしたら、吠えなくなるのか?
犬が吠える人(物)に慣らす訓練
警戒心から吠えてしまうので、その犬の縄張りという感覚をなくしていくために、その犬に吠える対象物がどのくらい近づいたら吠えるかを見て、少しずつ犬とその対象物の距離を縮めていきましょう。少しずつでも吠えなくなってきたら、ご褒美などでしつけをしていくとよいでしょう。また、救急車などのサイレンに対して、吠える犬もたくさんいます。これは、音にたいする恐怖心から来ているので、ほかの音で、小さい音から大きい音まで少しずつ慣らしていくとよいでしょう。
例
- インターポンや、サイレンで吠える
- 来客で吠える
- 散歩している時に、ほかの犬や他人に吠える
- 車やバイクに吠える
犬が吠える前に指示をすること
吠える対象物(人)があった場合は、その対象物が近づく前に「お座り」や「待て」などで、待たせておく。そのまま吠えずに済んだら、ご褒美をあげるとよいでしょう。
犬が吠える対象物を犬の視界にいれないようにする
知らない人がいたりすると、恐怖心や警戒心が強くなり、その吠える対象物(人)が遠くにあっても、吠えてしまいます。なので、最初から回避するために、その対象物を犬の視界に入れないことがよいでしょう。
無駄吠え防止の道具を使用する
無駄吠え防止の道具が市販されています。我が家で使用しているのは、人の耳には聞こえない「超音波」の道具です。吠えたら、ボタンを押すことによって、吠えるのをやめます。そのほか、犬の首に首輪のようなものをまいて、吠えたら、その首輪に設置してあるものが振動して吠えさせるのをやめるという道具もあります。また、私個人的に考えたものが、犬は金属音が嫌いということで、缶の中に硬いものをいれて、吠えたらそれを振って鳴らすと犬がびっくりして吠えるのをやめてくれます。
環境管理をする
吠える対象物(人)がしょっちゅう見えるのであれば、その場所を変更する事で対応できることもあります。犬にとって、警戒心や恐怖心が常にまとわりついているのです。
要求吠えとしての無駄吠え
犬は、吠えて「おやつ(ごはん)がほしい」、「相手してほしい」などの要求をしてきます。なので、飼い主に精一杯のアピールをするために吠えます。ですが、吠えたからと言って、犬の言う通りの要求に答えてしまうと、ずっと要求するために吠え続けます。なので、絶対にその要求吠えに答えてはいけません。最初が肝心ですので、要求吠えに対しては、無視してください。飼い主がリーダーと犬に認識させることは、今後の生活の上で絶対条件です。
最後に
犬が吠えるのは当然のことなのです。なぜなら、もともとは野生動物であり、その習性や行動を受け継いでいるからです。犬にとって、吠えることは、自分の気持ちを周りにアピールすること。猟犬でなく、人間と家族同然のように生活していくためにこの野生の習性を直していくことが大切になるのです。犬にも感情はあります。
自分の気持ちを伝えたり、また飼い主の気持ちを察することもできる動物なのです。なので、人間界で生活していくためには、人間社会のルールを犬に身に付けてもらう必要があります。飼い主もその犬が吠えている状態での気持ちを理解した上で、しつけをしていくとよいでしょう。なんでもかんでも、押し付けのようになってはいけません。
飼い主と犬がきちんとした信頼関係を持って入れば、犬も飼い主の指示に従い、警戒心や恐怖心が少なくなっていくことと思います。
犬のしつけをする時に、注意することは、「叱るときに犬の名前を呼ばない」ことです。名前を呼ぶときは、”良いことをしたとき”や、”こちらに呼ぶとき”です。叱るときに名前を呼んでしまうと、犬は叱られているのか、ほめられているのか分からなくなってしまいます。短い言葉で、わかりやすく叱りましょう。
犬が吠えるには理由があるので、その部分もしっかりと理解していってくださいね!犬と飼い主の素晴らしい信頼関係がもてるとよいですね!コミュニケーションをとりながら、しつけを焦らずにじっくりと行ってください。
ユーザーのコメント
40代 女性 こちゃ
我が家の場合は、ここで提示してくれている原因がたくさん入り乱れています。
警戒心、恐怖、要求、孤独、ストレス全部が当てはまっているような気もしますし、やっぱり別々なのかとも思ってしまったりです。
犬と一言で言っても性格が十人十色(十犬十色?)、対処方法はそれぞれ千差万別、でも、根っこは同じところからきているので、対処方法を考えるためにも、性格と原因をしっかりと追究してみたいと思います。
元々吠えやすい犬種でもあるのですが、一番原因がはっきりしているテリトリー侵害での過剰反応を少しでも抑えられるように、理由を付けて遊びに来てもらったりしてクリアできるよう根気強く頑張ってみたいと思います。
40代 女性 かえで
うちのわんちゃんは、仔犬のころはまったく吠えなかったのに、2歳3ヶ月ころから、吠えるようになりましたが、意味があります。
怖いとき怯えたとき、心配なとき嬉しいとき、なにかを伝えたいときなどです。
吠えすぎたら吠えないように、躾ます。たとえば大きな音がでるものを用意して躾ますが、あまり無駄吠えでない場合は個性としてそっとしています。
一度、祖母が倒れた時に吠えて知らせてくれた時はとても褒めました。
わんちゃんは、いつも私たちのなにか役にたちたくてそばにいてくれるような気がします。もちろん癒してくれるためでもあります。
わんちゃんの元気な吠え声に日常の中の平和を感じれますね。
20代 女性 ゆず
何事も最初が肝心だとよく言いますが、無駄吠えの件も最初のしつけが大きく関わっていると思います。幼い頃にちゃんと社交性を身につけさせておくと良いのではないでしょうか。