オールドイングリッシュシープドッグの性格
賢い
オールドイングリッシュシープドッグは、長距離移動する羊の群れを護衛しながら誘導する使役犬として活躍していたとても賢い犬種です。物覚えが良く、人の言葉をよく理解できるため、人命の捜索や救助の任務も遂行できる能力も持ち合わせています。
このように学習能力が高いオールドイングリッシュシープドッグは、大型犬ながらとても飼いやすい犬と言えるでしょう。
優しい、穏やか
優しくおおらかな性格で、穏やかな気質のオールドイングリッシュシープドッグは、「ナニー犬」と言われるほど子どもの面倒見が良いため、アメリカでは子守犬として重宝されています。
また、他の犬や猫とも上手に遊ぶことができる犬種なので、他の動物と一緒に生活することも問題ありません。このようなことから、家庭犬としての素質も十分に備えています。
愛情深い
優しくおおらかなオールドイングリッシュシープドッグは、家族に対してとても深い愛情を持って接します。そのためコミュケーションが取りやすく、飼い主の指示にも的確に従うことができます。人の気持ちに寄り添うことができる、思いやりのある犬種です。
フレンドリー
オールドイングリッシュシープドッグはフレンドリーな性格から、人と接することを好み、成犬になってもずっと遊び心を忘れません。3歳くらいまで人にじゃれるなど子供っぽい遊びを好むところがあります。社交的な性格で縄張り意識が弱いため、番犬には向いていないと言われています。
甘えん坊
とても甘えん坊な性格のオールドイングリッシュシープドッグは、飼い主の愛情を独り占めしたがるところがあります。ひとりぼっちになることを嫌い、長時間放置されるとかまって欲しさから物を壊すなどの乱暴な行動を起こしてしまう可能性があります。そのため、毎日たくさん遊んであげられて、極力留守番をしなくてもよい家庭に向いています。
オールドイングリッシュシープドッグの特徴
大きさ(体重/体高)
体重: オス32~45キログラム メス27~36キログラム
体高: オス60センチメートル前後 メス55センチメートル前後
オールドイングリッシュシープドッグは大型犬に分類されます。体型は肩より腰の位置が高く脚長でお尻が張っているため、洋ナシのようなシルエットにも見えます。
被毛(毛色/毛質)
被毛は毛量が多く、羊毛に似た粗くしっかりした上毛と、防水力のある下毛のタブルコートになります。抜け毛が多い犬種で、オールドイングリッシュシープドッグの被毛で作ったぬいぐるみをブログに載せている飼い主もいるほどです。換毛期には更に抜け毛が多くなるので、ブラッシングの回数を増やして対策をしましょう。
オールドイングリッシュシープドッグの毛色は、子犬の頃は白黒ですが、成長するにつれ「グレー」「ブルー」「グリズル」などに色が変化します。単色の個体の他に、頭や首、手足に「ホワイト」が広がっているものもおり、ダブルコートの被毛がグラデーションを作り出しています。
体の特徴
オールドイングリッシュシープドッグは黒々とした目が隠れるほどの長さの被毛と、大きい頭に垂れた耳が特徴です。体高と体長がほぼ同じ長さの四角い形をした体型で、体つきは重量を感じます。クマのように地面を踏みしめ、同じ側の前後の足を同時に出す側対歩という歩き方をします。
オールドイングリッシュシープドッグの子犬の価格
子犬の値段の相場は、25~35万円になります。子犬の中でもオールドイングリッシュシープドッグがやや高額な理由は、出産頭数が少なく、国内での子犬が希少になるためです。更に血統書が付いているものや、両親がドッグショーでチャンピオンのタイトルがある場合などはより高値になります。
しかし、オールドイングリッシュシープドッグは大型犬のため、ペットショップの店頭で姿を見かけることはほとんどありません。そのため、子犬の購入を考えている方はブリーダーから直接購入することをおすすめします。
オールドイングリッシュシープドッグをブリーダーから迎えるには
オールドイングリッシュシープドッグを飼育するブリーダーの数は、日本ではとても少数です。また、子犬の繁殖については計画販売が多いため予約が必要になり、個体を選ぶチャンスも少ないようです。ブリーダーのホームページなどで繁殖時期を確認できるので、マメにサイトをチェックすることをおすすめします。
オールドイングリッシュシープドッグの専門ブリーダーは、関東は「DOG FIELD」になります。その他におすすめブリーダーは徳島県にある「Teddy Boy」です。ショードックから家庭犬まで扱っており、ホームページには犬の管理方法などの情報がたくさんあります。
オールドイングリッシュシープドッグの里親になるには
さまざまな事情で飼い主が手放さなくてはならなくなった場合や、動物管理センターなどからの保護犬として里親に出されるオールドイングリッシュシープドッグがいます。
オールドイングリッシュシープドッグの里親募集は多くはありませんが、インターネットサイトや、ブリーダーから募集が行われることもあるので、里親になりたいと考えている方は探してみるのも良いかもしれません。
オールドイングリッシュシープドッグの飼い方
環境
オールドイングリッシュシープドッグは家族と一緒にいることで安心する犬種のため、室内での飼育が良いでしょう。毛量の多さから、暑さや湿気には非常に弱いです。特に夏は室内の空調を整え、涼しい場所で過ごせるようにすることが重要になります。
また大型犬のため、ケージなどはかなり大きなものが必要になります。床はフローリングだと滑りやすいのでコルクマットを敷くなど、飼育環境を整えておきましょう。
運動
ストレスや肥満を防ぐためにも、散歩は1時間程度を1日2回以上毎日行うことが望ましいです。時には紐のひっぱりごっこやボール遊びでコミュケーションを取り、ドッグランなど思い切り走れる広場へ連れて行くのも良いでしょう。
人と遊ぶことが大好きなオールドイングリッシュシープドッグですが、楽しすぎると興奮してしまうのでクールダウンができるよう訓練が必要です。
しつけ
基本的に頭が良く、教えればすぐに覚えることができるため、日々の遊びの中からトレーニングを重ね、しつけることが好ましいです。また、吠える声が大きいので無駄吠えさせないことも重要です。
穏やかな性格のオールドイングリッシュシープドッグですが、子犬の頃にしっかりとしつけをしないと飼いづらい犬になる可能性があります。大型犬という認識を忘れず、しつけすることが大切です。適切にしつければ優秀な家庭犬になるでしょう。
餌
オールドイングリッシュシープドッグの筋肉質な体を維持するためには、高たんぱくの餌が必要になります。しかし、太りやすい犬種な上、成長期の急激な体重の増加は股関節などの骨格に影響を与えやくなります。たくさんの種類がある餌の中でも、高たんぱく低カロリーのものをおすすめします。
7歳になると老犬期に入るため、胃腸の活動の低下で便秘気味になることもあります。老犬期には腸内の環境を整えてくれるようなオリゴ糖入りのフードも選択肢の1つです。
お手入れ
オールドイングリッシュシープドッグの豊かな被毛は、頻繁な手入れが必要になり、毎日のブラッシングは欠かせません。抜け毛を放置するなど、きちんとしたケアを怠ると、皮膚が清潔に保てなくなり病気になる恐れがあります。
犬の全身をブラッシングすることは抜け毛対策になる同時に、マッサージ効果やスキンシップにもなるので積極的に行いましょう。体の大きさから、トリミングはプロにお願いするのが無難です。サロンによっては大型の犬のカットは受け付けていないところもあるので事前に確認をしましょう。
オールドイングリッシュシープドッグの寿命
オールドイングリッシュシープドッグの寿命は、大型犬の平均寿命とほぼ同じく10~12年になります。比較的健康的な犬種ですが、長生きするためには、適切な体重管理や遺伝的な疾患を予防することが重要になります。毎日しっかりとコミュケーションを取り、異変には早めに気づいてあげるようにしましょう。
オールドイングリッシュシープドッグがかかりやすい病気
心臓病
オールドイングリッシュシープドッグのかかりやすい遺伝的疾患として、心臓疾患があります。心臓病の中でも多い疾患に、心臓の弁が変形し、循環不全を引き起こす三尖弁形成不全や、心臓が拡張することで収縮する動きの幅が小さくなってしまう拡張型心筋症などがあります。子犬の頃から高齢犬まで幅広い世代でかかり、突然死の可能性もある怖い病気です。
皮膚病
オールドイングリッシュシープドッグの密集した被毛は、通気性が悪くなることがあるため皮膚病になりやすいです。特に日本の夏は高温多湿の環境で炎症が起こりやすいので注意が必要です。ブラッシングをマメにすることで皮膚の状態を確認し、異常があれば早めに病院へ連れて行くことが皮膚病の予防につながるでしょう。
オールドイングリッシュシープドッグの歴史
略して「OES」と呼ばれることもあるオールドイングリッシュシープドッグは、1873年にイギリスのドッグショーに初出展された後、19世紀末にはアメリカへ輸出され、20世紀初めに人気犬種の仲間入りをしました。よく似てる犬としてビアデッドコリーがいますが、こちらはオールドイングリッシュシープドッグの祖先に当たります。
オールドイングリッシュシープドッグには、短い尾の意味の「ボブテイル」という別名もあります。元々尾が短い訳ではなく、断尾されてきた歴史から付いた名前です。19世紀のイギリスでは、牧畜犬などの作業犬は、愛玩犬と異なり税金がかからないとされていました。そのため目印として尾を短くカットされていたと言われています。このことから「ボブテイル」というあだ名がついたようです。
まとめ
オールドイングリッシュシープドッグは印象的な見た目から、イラストとして描かれることも多い人気の犬種です。しかし、大型犬で飼育環境が限られ、モコモコとした被毛の手入れはどの犬種よりも手間と時間が必要なため、小型犬のように誰でも飼える犬ではないことを忘れてはいけません。自分の生活スタイルに合っているかどうかよく検討の上、家族に迎えることをおすすめします。
ユーザーのコメント
40代 女性 マシュー
40代 女性 匿名
とても人懐こいですね。
犬好きの来客には遊びをせがみますが、犬が苦手な人には無反応(笑)で、分かりやすいです。
子どもに優しく、息子が赤ちゃんの時に泣き出すと、お気に入りのオモチャを持ってきてくれたり、側についてくれたりしていました。
今でも息子のお昼寝の枕になってくれています(笑)
とにかく食いしん坊なので低カロリーのササミや胸肉を特売の日にたくさん購入します!