イギリスの犬種6選!それぞれの特徴や性格、注意点について解説

イギリスの犬種6選!それぞれの特徴や性格、注意点について解説

原産とする犬種が多く、愛犬家も多いといわれる国、イギリス。そんなイギリスで生まれた犬種を厳選して、その特徴や注意点と共に紹介します。

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愛犬家が多く、原産の犬種も大変多いといわれるイギリス。そんなイギリス生まれの犬種を厳選して6選お届けします。

イギリス原産の犬種1.イングリッシュ・コッカー・スパニエル(EnglishCockerSpaniel)

2匹のイングリッシュ・コッカー・スパニエル

特徴

被毛は長毛、身体は骨太で、垂れ耳の中型犬です。コッカーと呼ばれるヤマシギという鳥の猟に使われていたことが名前の由来といわれています。鳥猟犬として人が撃ち落とした山鳥を回収する仕事をしてきました。同種のアメリカンコッカースパニエルは、イングリッシュコッカースパニエルをアメリカで愛玩犬に改良した犬種です。

性格や注意点

ダブルコートの被毛は毛が良く抜けるため、毎日のブラッシングが必要です。長い垂れ耳は外耳炎が起こりやすいため、定期的な耳掃除を行いましょう。また、猟犬の性質が残っていて、体力があるため、しっかりとした運動量が必要です。少なくとも1時間以上の散歩を日に1回以上行いましょう。

イギリス原産の犬種2.イングリッシュ・セター(EnglishSetter)

イングリッシュ・セター正面

特徴

白い地色に斑点のある被毛は絹のように美しく、中~長毛の長さで身体に沿って流れるように生えています。
垂れ耳で四角いマズルを持つやや小ぶりの大型犬です。優れた運動能力を持ち、長時間スピードを落とさずに走ることができます。現在も実猟で活躍しています。

鳥猟犬であるスパニエルを起源とするセッティングスパニエルを、更にウォータースパニエル、スプリンガースパニエル、ポインターなどと交配して誕生したのが、イングリッシュセッターの起源だといわれています。

性格や注意点

穏やかで優しい性格のため、他の犬や子どもとも仲良くできます。
活発で体力があるため、多くの運動量が必要です。少なくとも1時間以上の散歩を日に1回以上行い、知能を使うような遊びも取り入れましょう。
賢いため、しっかりとしつけを行うことで従順な相棒となってくれます。被毛は中~長毛なので週に2~3回以上のブラッシングが必要です。

イギリス原産の犬種3.ウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア(West Highland White Terrier)

オスワリをするウエスト・ハイランド・ホワイト・テリア

特徴

短い手足と胴、大きめの頭にはとがった耳を持ちます。ガッチリとした身体には剛毛のダブルコートの被毛を持つ小型犬です。

黒いスコティッシュテリアと共にスコッチウィスキーのラベルに描かれており、日本でも人気の犬種です。イギリス、スコットランド地方で飼われてきた数種類のテリアが起源です。

性格や注意点

好奇心旺盛で活発、頑固でプライドが高い典型的なテリア気質です。気が強く甘えん坊な一面も魅力の一つです。警戒心も強いため、信頼関係を築いた飼い主には忠誠心を持って勇敢な番犬になってくれます。他の犬に対して攻撃的になる場合があり、突然吠えかかることもあるため、散歩やドッグランでは目を離さないようにしましょう。

わがままな面があるため、しつけが難しいといわれています。褒めるしつけを大切に、根気強く向き合いましょう。活発な性格を解消できるように、しっかりと運動や遊びの時間を確保してあげましょう。散歩は1回30分、日に2回ほど行いましょう。剛毛な長毛には週に3~4回ほどのブラッシングと定期的なスリッピングが必要です。

イギリス原産の犬種4.ウィペット(Whippet)

草原でたたずむウィペット

特徴

小さな頭に長い首、無駄のない筋肉、流線型の背中、短くつやのある被毛。スラリとした容姿は全てにおいてバランスが取れています。

ハウンドドッグであるグレーハウンドと小型の犬を交配して作られました。鞭のように全身をしならせて走る美しい姿から、「Whip(=鞭を打つ)」がその名の語源となったといわれています。

性格や注意点

落ち着いた性格で愛情深く社交的、吠えないと思われるほど静かな犬種です。飼い主への服従心が強く、他の人や犬に対する攻撃性も少ないといわれています。内向的な性格で傷つきやすい面を持つため、しつけの際は配慮しましょう。

足が速く、走ることが大好きな犬種ですので、走りを取り入れた散歩や運動を行ってあげましょう。頭が小さいため、散歩の際には首輪抜けには十分注意してください。
また、極端に寒さに弱いため、温度管理には気を配りましょう。走ることが好きで速く走れる分、骨折や靭帯損傷などの怪我にも注意が必要です。

イギリス原産の犬種5.ボーダー・コリー(Border Collie)

芝生で伏せるボーダー・コリー

特徴

ロングもしくはスムースの被毛を持ち、全体的にバランスの取れた身体と耐久力を持つ大きめの中型犬です。

トナカイの牧畜を行っていた犬が祖先で、世界中で最も活躍している牧羊犬だといわれています。「Collie(コリー)」はスコットランドの言葉で牧羊犬全体を表します。ボーダーコリーといった名は、コリーが国境(ボーダー)近くで飼育されていた、ボーダー地方で飼育されていたなど、その由来は諸説あります。

性格や注意点

全犬種の中で一番知能が高いともいわれるほどの知能を持っています。そんな賢いボーダー・コリーは飼い主にも従順で愛情深い性格です。他の犬と遊ぶよりも人間と作業をすることが好きな傾向があり、作業の際には状況を自分で判断して動くことができます。

非常に賢い分、見合った能力を持つ飼い主が必要です。優れた知性と体力に合わせて、十分なトレーニングと運動が必要です。1時間ほどの散歩を1日に2回以上行いましょう。知能を使った遊びを取り入れた運動も行いましょう。ダブルコートで下毛が抜けるため、週に2~3回のブラッシングが必要です。

イギリス原産の犬種6.ラブラドール・レトリーバー(Labrador Retriever)

白と黒のラブラドール・レトリーバー

特徴

横幅の広い頭部には短めの垂れ耳を持ち、身体は筋肉質で骨太の大型犬です。(欧米では中型犬とされることが多い)被毛は短毛のダブルコートで、イエロー、ブラック、チョコレート、レバーなど幅広いカラーが存在します。

ニューファンドランド半島に起源を持ち、水鳥猟を行う水猟犬として活躍してきました。現代では盲導犬、警察犬、災害救助犬、介助補助犬、麻薬探知犬など、人間のパートナーとして活躍しています。

性格や注意点

高い服従心を持ちながら自分で考えて判断する力も持ちます。賢く高い知的レベルを持ちながらも穏やかで優しい性格のため、番犬にはあまり向いていないといわれています。愛情深く、時におとぼけな行動を見せる面も人気の要因です。

好奇心が強く体力があるため、1時間ほどの散歩を日に2回以上行いましょう。レトリーブ(回収)する動きを取り入れた遊びや運動もさせましょう。賢いため、子犬の頃からしっかりとしつけを行い信頼関係を築く必要があります。人間や遊びが大好きなため、十分に犬と過ごす時間を確保してあげましょう。食べることも好きなため、肥満には注意が必要です。下毛が抜けるダブルコートの被毛には週に数回のブラッシングをしてあげましょう。

まとめ

イギリス国旗と犬のイラスト

イギリスには他にもコリーやコーギー、ブルドッグやビーグルなど、大変多くの犬種が存在します。犬種を人気で分けてしまうと、それだけ流行り廃りに影響されてしまうものでもあり、実際、イギリスでは「人気犬種」に左右されて、イギリス原産の犬種のいくつかが絶滅の危機に陥っているという悲しい状況もあります。

一方、犬を犬種として捉えて、その原産を知るということは、適切に飼育する上では大切なことでもあります。そういった視点で犬種というものをとらえることができたら、より適切に飼育できる飼い主さんが増えるのではないでしょうか。

犬種を人気の基準で捉えるのではなく、飼育する際に必要な知識の要素として捉えることができたらいいなと願っています。

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ユーザーのコメント

  • 投稿者

    女性 UME

    イギリスは昔から「犬とは家族」という意識を持っている人が多い印象です。イギリスのワンちゃんたちも品のあるようなイメージがしますよね。イングリッシュ・コッカー・スパニエルは大好きな犬種です!友人の愛犬がコッカー・スパニエルで、人懐っこくて愛らしくて大好きなのです。いつもご飯を食べる時は耳が邪魔になるので、頭の上で耳を結んで食べていますよ。その姿もたまらなくキュートです。ホワイト・テリアは皆さん一度は見たことがあると思います!この犬種もイギリスだったとは、知りませんでした。この犬種を飼ったことがある人に会ったことがありますが、確かに頑固で慣れた人しか認めないという性格らしく、しつけも厳しくしないと難しいと言っていました。本当にいろいろな性格のワンちゃんがいますよね。
  • 投稿者

    30代 女性 りん

    ペットの先進国と言われるだけあってイギリスはやっぱり「犬の本場」という感じですね!ここで紹介されているのも日本でもメジャーな犬種ばっかりですし、たぶんもっともっとたくさんいますよね。イギリスは紳士のイメージがなんとなくあるんですが、イギリスの犬も気品がある感じがして素敵だな~と思います。ボーダーコリーもラブラドールもとっても賢いイメージがありますし、みんなそれぞれ色々な仕事をしてきたんだと思いますが、それが人間との絆みたいなものにつながっている気がして少しうらやましいです。日本では犬の仕事というと番犬という感じですが、イギリスは一緒に狩りに出たり、護衛をしたりしてパートナーという感じがします。
  • 投稿者

    40代 女性 サンデー

    なんとなくですが、音楽と一緒で、USAとUK、イメージがそれぞれあるような気がします。
    イギリスはやはりトラッドなイメージ。犬のビジュルも性格もイギリスらしい感じですね。
    そして、やはりイギリス文化に似合いそうな犬種が揃っていますね。みんなタータンチェックとか似合いそうだし、イギリスの風土や文化、美術にマッチしているような気がします。そもそも当たり前のことかもしれませんが。
    ともすると、やはり日本犬たちは日本らしいですもんね。
    犬を見てその国の文化を知る、というアプローチ方法もなんだかおもしろそうだなと考えました。
    それくらい犬と人の生活は、昔々から密着してきたものなんでしょうね。
    イギリス生まれの犬種たちは、みな気品があって歴史を感じる犬ばかりです。
  • 投稿者

    女性 コロ

    イングリッシュと付くとイギリス原産なんだなとわかりやすいですね。小型犬から大型犬、短毛種から長毛種と本当に色んな犬種がいて珍しいなと思います。特にテリア系はイギリス原産が多いですね。
    良くも悪くも色んな歴史を持つ国はその情勢に合わせて犬も改良されていったとも言われているので、たくさん種類がいるんですね。
  • 投稿者

    女性 バンビ

    どの子も言われてみるとイギリスらしい雰囲気!
    イギリスの昔の貴族階級の人が狩猟に行くのに連れていそうだったり、広大な牧草地で走り回っていそうだったり。
    日本犬はやはり日本っぽい雰囲気ですし、犬人もお国柄があるんだな、と思いました。
  • 投稿者

    女性 Poi

    イギリスと言えば、犬を家族の一員としてしっかり認めている国の印象があります。また、イギリス生まれの犬もたくさんいますよね。ウィペットがイギリス出身とは知りませんでした!暑い国出身の犬かと思っていました。友人がボーダーコリーと暮らしていますが、とても賢く、しつけもきちんとされていて、素敵だなと思いました。見るからに賢そうな雰囲気を醸し出していますよね。
  • 投稿者

    30代 女性 momoko

    犬の原産国ということを、普段あまり考えたことがないので、とても参考になりました。
    イギリスの紳士的なイメージにぴったりの犬種ばかりですね。
    しかし、しつけをきちんとしないと初心者には難しそうな犬たちかな、と思います。
    ペットというよりも、パートナーという感じですね。

    自分の愛犬がどこの国の原産なのかを知ることは、犬に適した気温や習性を知るきっかけになると思います。
    飼い主にとって、愛犬がストレスなく快適に過ごすことができるようにすることは義務です。
    自分の愛犬や、友達の犬たちの原産国を調べてみたいと思いました。
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