犬の嗅覚でがんを発見する「がん探知犬」とは

犬の嗅覚でがんを発見する「がん探知犬」とは

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「がん探知犬」ってご存知ですか?がん細胞には特有の匂いがあり、機械でも測定できないほどの微量なその匂いを犬は感知することができるのです!

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犬は家庭で飼われる愛玩犬だけでなく、盲導犬、警察犬、救助犬、麻薬探知犬、セラピードッグなど様々な分野で活躍してくれています。
そして近年新たに活躍を期待されているのが「がん探知犬」です。

がん探知犬とは?

困った顔をしている犬

人間の呼気や尿の匂いを嗅いで、早期がんを発見できる犬のことです。その精度は非常に高く、ほぼ100%の確率でがんの匂いを嗅ぎ分けられることが実証されています。また、ステージゼロの膵臓がんを発見するなど、早期でのがんの発見が可能なのです。それも「30種類以上のがんの匂い」を嗅ぎ分けられるという研究成果もあるのです。

がん探知犬の訓練の様子

ガンの匂いを嗅ぎ分ける犬の鼻

日本では千葉県にあるがん探知犬育成センターというところでがん探知犬の訓練が行われています。

試験管に入れた尿10人分を5つの青い箱にそれぞれ入れます。5つの箱のうち、1つはがん患者の尿です。そして、別のがん患者の呼気を犬に嗅がせ、指示を出すと、犬は青い箱に近寄り、一つずつ匂いを確認していきます。すると、ある一つの箱の前で立ち止まり腰を下げ、トレーナーの方を見ます。

そう、その箱こそががん患者の尿の入ったものなのです。箱の位置を入れ替えても、同じようにがん患者の尿の箱の前で必ずトレーナーに合図を送るのです。

がん探知犬の研究の始まり

女性の足

犬ががんを探知できるのでは?という仮説が生まれることになったきっかけは、1989年イギリスでのある出来事でした。
イギリス人の女性の足に直径2センチほどのホクロがありました。元々はそこにホクロはなく、だんだんと濃くなってきたのです。

ある日のこと、その女性が飼っていた愛犬が女性に近づくと、そのホクロの匂いをしきりに嗅ぎ、しばらくすると「ガブリ」と噛みついたのです。愛犬に突然噛まれた女性はショックを受けながらも、噛まれた傷が悪化しないよう病院へ行くことにしました。

すると、その病院で驚くべきことが分かったのです。犬が噛んだそのホクロは、実はホクロではなく皮膚がんだったのです。すぐに女性は手術を受け、がんによって命を落とすことはありませんでした。この出来事によって、がん探知犬が生まれることになったのです。

がん探知犬のメリット

がん探知犬の鼻

がん探知犬の一番のメリットは、がんの検診を受ける人の負担が非常に少ないという点です。特に、がん探知犬は早期がんでも発見できることがわかっています。がんは現在「死ぬ病」ではなく「早期ならば治る病」になっていますよね。
がん探知犬によって、非常に少ない負担でがんを発見できれば、たくさんの人の命が救われることになるでしょう。

がん探知犬の課題

夕日とがん探知犬

海外では、国家プロジェクトとしてがん探知犬の研究が行われているところもあります。しかし日本では国の支援はまだありません。がん探知犬を1匹育てるのにかかる費用はおよそ500万円。病院などに配置するには負担が大きいのです。

また、がん探知犬自体がまだ日本には少なく、同時にがん探知犬を育成できるトレーナーが少ないのも課題の1つです。どんなに優秀な能力があっても、育成できるトレーナーがいなければ、がん探知犬は増えていきません。設備投資やさらなる研究のためにも、資金が必要になるのが現実なのです。

すでにがん探知犬を導入している市町村もある

白い犬の鼻

日本全国で初めてがん探知犬を試験的導入したのが山形県の金山町というところです。市町村単位での導入が増えていけば、今後国家単位での研究や助成金の導入などもあるかもしれません。

呼気の郵送でがん探知犬による判定ができる

首輪をしているがん探知犬

現在、DOGLABというところで、がん探知犬によるがんの有無の判定を行うことができます。申し込むと、専用のキットが自宅に届きます。呼気採取バッグに自分の呼気を吹き込んで郵送で送るだけで約1ヶ月で判定が出ます。

通常50,000円の費用ですが、キャンペーンなどで割引される時期もあります。病院に行く時間のない忙しい人でも、手軽にがんの検査ができるんですね。

まとめ

犬の嗅覚

犬は人間に癒しを与えるだけでなく、様々な分野で私たちを助け、支えてくれる動物なんですね。そんな犬たちの殺処分が未だに行われているのが日本の現状です。愛犬を可愛がるのはもちろんのこと、全ての犬が幸せに生きられる社会を実現することが、犬に助けられながら生きる私たちの使命のように感じます。

ユーザーのコメント

  • 投稿者

    女性 じん

    以前、ネットのニュースで飼い主さんのガンを見つけた犬の記事を読んだことがあります。犬にガンを察知する嗅覚があることに驚きでした。何か臭いが違うのでしょうか?また、実際に「がん探知犬育成センター」というものがあることも知らなかったので、驚きです。犬の能力は本当に高いと感心します。
  • 投稿者

    女性 ミルク

    ニュースで以前見たことがあります。山形だったかな、どこかの自治体ではすでに導入を始めているとのこと。ガンは早期発見すれば治る可能性の充分ある病気です。40代となり、周囲ではガンの闘病中だという人も増えてきましたし、働きながら治療を続けている方もよく耳にするようになってきました。日本人の二人に一人はガンで死ぬなんていわれていますが、早期発見が叶えば、検査での見落としがなくなればもっと生きることのできる人が増えるはず。
    がん探知犬の育成ももちろんですが、犬が尿中の何の物質に反応しているのかが解明されれば、ガン検査の精度もぐっとあがるんでしょうね。犬の能力も、医学の発展も応援したい気持ちでいっぱいです。
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