犬に麦茶を与えても大丈夫!与え方やメリット、注意点について解説

犬に麦茶を与えても大丈夫!与え方やメリット、注意点について解説

夏の飲み物といえば「麦茶」を思い浮かべる方は多いのではないでしょうか。しかし、犬に麦茶を与えても良いのか迷っていませんか?今回は麦茶を犬に与えても良いのか、飲ませ方や注意点までをご紹介していきます。

犬は麦茶を飲んでも大丈夫

犬は麦茶を飲んでも大丈夫!

暑い夏にぴったりな飲み物「麦茶」は、犬に与えても健康上に問題はありません。

麦茶は一般的なお茶類とは異なり、カフェインなどの中毒成分を含んでいないので、与え方や犬の体質に注意すれば飲ませることができます。また、犬が麦茶を飲むことでさまざまな健康効果が期待できます。

しかし、麦茶は大麦を水で煮だして作るため、小麦やイネ科の植物等にアレルギーを起こす体質のワンちゃんに与えることはできないので注意してください。

犬に麦茶を飲ませるメリット

犬に麦茶を飲ませるメリット

愛犬に麦茶を飲ませると得られる健康効果を紹介します。

以下の効果は主に人間が摂取した場合を想定しているので、犬が麦茶を飲んだ場合は効果に多少差が出る可能性があることを覚えておいてください。

脱水症状を防ぐための水分補給に役立つ

麦茶は体に必要な栄養素である、ミネラル成分のカリウムとナトリウムを含みます。ともに体内での水分バランス調整という重要な役割を担っているため、夏場に不足しがちな水分補給には麦茶が最適です。

胃粘膜を保護してくれる

近年の研究により、麦茶に含まれる成分には胃粘膜を保護する作用があることが確認されています。

麦茶の成分には血流改善やストレス解消効果がある

麦茶の香りの成分であるアルキルピラジンには体内の血流改善効果があり、血管が詰まることで起こる脳梗塞や心筋梗塞の予防に役立ちます。また、大麦にはリラックス効果があり、ストレス解消も期待できます。

夏のほてった体を冷ましてくれる

麦茶に含まれるカリウムは利尿作用があるため、尿の排出とともに体にこもった熱も放出する働きがあります。夏場のほてった体を冷ますのに適した飲み物です。

犬に麦茶を飲ませる際の与え方

犬におすすめの麦茶の与え方

愛犬に麦茶を飲ませる場合、選び方から与え方までいくつかのポイントがあります。ぜひ、参考にしてみてください。

麦茶はミネラル成分が無添加のものを選ぶ

麦茶はミネラル成分を豊富に含む飲料水です。特に市販されている人間用の麦茶の中には、ミネラル成分が添加されている商品もあります。

しかし、ミネラル成分が添加されている麦茶を犬に与えると、ミネラルの過剰摂取により尿結石や尿血症などの病気を起こす可能性があるため危険です。

市販の人間用麦茶はミネラル成分が無添加のものを選びましょう。特に、愛犬が尿路結石などの病気を罹ったことがある場合は与えるのは控えてください。

麦茶を水で薄めてから与える

人間が飲む麦茶は、犬にとっては味が濃いので水で薄めてから与えてください。

もし、愛犬が濃いままの麦茶を飲む習慣が身につくと、味がついていない水道水などを全く飲まなくなってしまう可能性があります。人間の飲む濃度から、さらに2~3倍に希釈して与えるようにしましょう。

ほんのり温めて麦茶の香りをアップさせる

麦茶は冷たいよりも温かい方が風味を増す飲み物です。夏の暑さで愛犬が夏バテ気味な場合には、あえてほんのり温めて麦茶の香りを高めてから与えて、水分補給させることもおすすめです。

一度に大量に飲ませず少量ずつ与える

人間は一度に大量の水分を摂取すると、嘔吐や下痢などの症状を引き起こすことがありますが犬も同様です。麦茶に限らず水分を一度に大量に摂取すると、胃腸に負担がかかり嘔吐や下痢といった症状を引き起こしやすくなります。

愛犬に麦茶を飲ませる場合は、一度に大量ではなく状態をみながら少量ずつ与えましょう。特に胃腸が弱い子犬や老犬では、嘔吐や下痢を起こしやすいため注意が必要です。

犬に麦茶を与える際の注意点

犬に麦茶を与える時の注意点

愛犬に麦茶を与える時には、以下のような注意点があります。愛犬へ与える前に必ずよく注意点を確認しましょう。

一日に与える量には注意する

犬に与える麦茶は最大で一日コップ杯程度に抑えてください。

独特な麦茶の風味が気に入ったワンちゃんの中には、普段飲む水分以上に麦茶を欲しがってしまう場合があります。麦茶に限らず一度に大量の水分を摂取すると胃腸などの内臓に負担をかけて、嘔吐や下痢などの症状を引き起こすことがあります。

ミネラルの摂取制限が必要な犬には与えない

前述しましたが、麦茶はミネラル成分を豊富に含む飲料水です。愛犬が尿路結石や尿血症などの持病持ちでミネラル制限をしている場合は、麦茶は与えないでください。

またその他の持病を抱えている場合も、麦茶を飲むことが悪影響を及ぼす可能性があります。持病があるワンちゃんに与えたい場合は、必ずかかりつけの獣医師に相談して許可を得ましょう。

犬に麦茶パックを誤飲させないようにする

香ばしい麦茶の香りがお気に入りになるワンちゃんもいます。しかし、自宅で麦茶パックを煮だして麦茶を作る場合には、愛犬が麦茶パックを丸ごと誤食しないように注意が必要です。

麦茶パックを犬が誤って食べると、胃腸で消化できず腸閉塞をおこしてしまうことがあります。普段から麦茶を作った後は必ず、愛犬の手や口が届かない場所に保管するようにしてください。

もしも愛犬が麦茶パックを食べてしまった場合は、早急にかかりつけの獣医師へ診てもらいましょう。

イネ科のアレルギーを持つ犬には飲ませない

記事の冒頭でもお伝えした通り、麦茶の原材料は大麦なので小麦やイネ科の植物等にアレルギーを起こす体質のワンちゃんには与えることはできません。

また、愛犬が今までアレルギーを起こす食材や飲料がない場合も、体質の変化やその時々の体調により、麦茶を飲んで以下のような食物アレルギー症状を引き起こすことがあります。

もし愛犬に食物アレルギー症状がみられた場合には、早急にかかりつけの獣医師へ診てもらいましょう。

〈食物アレルギー症状〉

  • 嘔吐や下痢などの消化器症状
  • 体をかゆがる、皮膚が赤くなるといった皮膚炎

犬が飲める麦茶以外のお茶の種類

犬が飲める麦茶以外のお茶

一般的なお茶類には、覚醒作用のあるカフェインという成分が含まれています。人間には眠気を覚ますなどよい効果がありますが、犬にとっては強い覚醒作用で心筋や中枢神経系を刺激してカフェイン中毒を引き起こす成分であるため危険です。

基本的には犬が飲んでもいいお茶は「カフェインが含まれていない」ものになります。

犬が飲んでも大丈夫なお茶

先ほどもお伝えした通り、犬が飲んでも大丈夫なお茶は「カフェインが含まれていないお茶」です。具体的には麦茶以外に「はと麦茶」「黒豆茶」「タンポポ茶」「蕎麦茶」などが挙げられます。

犬が飲んではいけない危険なお茶もある

犬が飲んではいけないお茶には、犬が中毒症状を起こすカフェインが含まれていて危険です。具体的には「緑茶(玉露を含む)」「抹茶」「ハーブティー」「紅茶」「烏龍茶」「ジャスミン茶」の6種類が挙げられます。

まとめ

今回は犬に麦茶を飲ませて良いのか、与えた場合の効果や注意点までをご紹介しました。

基本的に犬が麦茶を飲むことは、健康上に問題はありません。むしろ、犬にとって麦茶は与え方や注意点さえ守れば、とても健康に良い飲料水です。

ぜひ、今回紹介した与え方や注意点に気を付けて、愛犬に与えてみてはいかがでしょうか。

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