愛犬の日が5月13日なのはなぜ?
愛犬の日が制定された理由についてご紹介いたします。
歴史を振り返ると、昭和31年5月13日に犬のイベントが開催され、その日が後に現在の「愛犬の日」と呼ばれるようになったと言われています。
昭和20年に第二次世界大戦で敗戦をした日本。すべてを失いあらゆる分野で新たな時代を迎えました。犬を取り巻く環境も変化があり、さまざまな犬種が飼われはじめ、情報網についても整備されました。この時期に犬への関心も高まり、「愛犬の友」という雑誌が昭和27年1月に創刊され、より犬への関心が深まっていきました。
更に犬への関心を高めるために、誠文堂新光社の当時の社長小川菊松は、当時の人々が驚くようなイベントを計画しました。そのイベントが昭和31年5月13日に開催され、「愛犬の日」となりました。
当時のイベントについて紹介いたします。
狂犬病予防の相談 | 「咬まれたときの処置」「予防注射の仕方」などの相談 |
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愛犬の病気の相談 | 「愛犬の健康法」「疾病の予防法、手当法」などの指導。 |
犬界功労者の表彰 | 全日本畜犬連盟と愛犬の友読者の推薦による現役の犬界人で功労のあった人を選考して表彰する。 |
レコード・ワンテスト(審査員、有名女優、著名作家) | 「おすわり」などの芸競べ、出場資格は純粋、雑種を不問。 |
ワン・ワン・レコード大賞 | 犬の吠声を組み合わせて「ジングル・ベル」などの名曲を吹き込んだ、レコードの発表と即売会。 |
愛犬の歌の発表 | 一流の作曲家に作曲を依頼し、警視庁音楽隊吹奏で児童の踊りと合唱を発表。 |
各種類の名犬展示と解説 | 日本にいる様々な種類の犬種の名犬をステージに立たせて紹介。 |
モードと犬のファッション・ショー | どの犬がどんな服装を引き立てるかというファッション・ショー。 |
モデルと犬の撮影会 | ファッションモデルと犬の撮影会。 |
各種名犬の街頭行進 | 警視庁音楽隊が先頭にオープンカーに著名人と愛玩犬を乗せ、そのあとに使役犬種と大型犬が続き、日比谷公園から東京駅八重洲口前を通り、日本橋通りで解散。犬への関心を高める。 |
参考:愛犬の友 ONLINE
愛犬の日とジャパンケネルクラブが無関係って本当?
愛犬の日は、5月13日にジャパンケネルクラブの前身である全日本警備犬協会の設立を記念して制定されたと言われていますが、こちらの情報は誤報です。
ジャパンケネルクラブの歴史を見てみると、前身の全日本警備犬協会が設立されたのが、設立総会を開いた昭和24年9月1日となっており、現在に至るまで9月1日が創立記念日となっています。おそらくカレンダーから古い情報をwikipediaなどに掲載したため誤報が広まったと考えられます。
よく上記の誤報インターネット等で見受けられますので、お気を付けください。
参考:5月13日「愛犬の日」に関する誤報について|一般社団法人 ジャパンケネルクラブ
海外の愛犬の日はいつ?
海外では、3月23日「世界子犬の日・ハッピーディ」(National Puppy Day)があります。こちらは、2006年に制定されました。現在では、生まれてきた子犬たちに感謝をし、たくさんの愛情を注ぐ日です。
子犬たちは私たちに無償の愛情、感謝の気持ちをくれます。そうした感情を祝う日もでもあります。ですが、本当の目的は全ての人々に現在のペット業界の闇や恐ろしい部分を分かってもらうことでした。
ペット業界には、ペットの命の売買や、劣悪な環境の中で強制的に子犬を産ませるなど、ペットを命ではなく物として扱うようなことが実際に起こっているのです。
他にも8月26日「全米犬の日、ナショナル・ドッグ・ディ」(National Dog Day)があります。世界中の犬たちには、人間から搾取されたり残虐な扱いを受けず、本性に従って生きる権利があり、全ての犬たちに感謝をする日として2004年にアメリカで制定されました。
海外にも様々な犬の日がありますので、ご興味がある方はぜひ調べてみてください。
愛犬の日以外にもある!わんちゃんの記念日!
日本には「愛犬の日」以外にもたくさんのわんちゃんの記念日があります。こちらで紹介いたします。
忠犬ハチ公の日(4月8日)
忠犬ハチ公の日は、亡くなった飼い主の帰りを待ち続けたハチの命日の1か月後に秋田犬群像維持会によって制定されました。ハチを柴犬と勘違いされる方も多くいらっしゃいますが、犬種は秋田犬です。外見がよく似ていますが、秋田犬は柴犬に比べてひとまわりもふたまわりも大きいのが特徴です。
ほじょ犬の日(5月22日)
ほじょ犬の日は、身体障害者補助犬法が成立したことを記念として制定されました。
ファシリティドッグの日(7月1日)
ファシリティドッグとは、病室にて子供たちと触れ合うことで、心のケアを行う訓練を受けた犬のことです。初代のファシリティドッグが病院で働き始めた7月1日を記念日として制定されました。
動物愛護週間(9月20日~9月26日)
動物の愛護及び管理に関する法律について、理解と関心を深めるために9月20日から9月26日を動物愛護週間として定めました。
動物虐待防止の日(9月23日)
動物虐待防止の日は、非営利一般社団法人日本動物虐待防止協会によって、動物虐待の世界を目指すことを目的とし制定されました。
ペット健康診断の日(10月13日)
ペット健康診断の日は、Team HOPEという動物医療の啓発、普及活動を行っている団体により制定されました。10(じゅう)13(いさん)から10月13日が記念日とされました。ペットの健康診断を広めることでペットが健康で長生きすることを目的としています。
犬の日(11月1日)
犬の日は、社団法人ペットフード協会により制定されました。由来は犬の鳴き声にちなんで111(ワンワンワン)です。
ペットたちに感謝する日(11月22日)
11月22日はいい夫婦の日として有名ですが、ペットたちに感謝する日でもあります。犬の鳴き声11(ワンワン)と猫の鳴き声22(ニャーニャー)にちなんで記念日として制定されました。
犬の他にも愛猫の日というものがあります。
猫の日(2月22日)
猫の日実行委員会により1987年に制定された記念日です。猫の鳴き声にちなんで2月22日(ニャーニャーニャー)となっています。
愛犬の日に考えたいこと
時代が変わり、現在では犬は家族の一員として考えられるようになりました。飲食店などでも犬同伴可なお店が増え、一緒に泊まれるホテルなどもあります。少しずつ犬と共同で生活できる環境が整っている状況です。
しかし、あまり犬のことを理解せず「可愛いから飼う」といった人も増えているのも事実です。犬を飼うことは子どもを育てるのと同様、犬は命があり、知能があり、しっかりと自我があるため、とても大変なことです。ただ何となく飼って、都合が悪くなったら捨てるような行為は絶対にしないでいただきたいと思います。
現在犬を飼っている方はたくさんの愛情を注いであげてください。愛犬の日には特別に散歩を長めにしてあげたり、豪華なおやつをあげたり、何か愛犬との関わり方に変化をもたらす記念日になればと願っています。
ちなみに、ツイッターなどでは愛犬の日に、犬とのツーショットの写真をあげている方が多く見受けられます。そうした事でもいいので、何か「5月13日」が愛犬と飼い主にとってよりよい日になればと思います!
ユーザーのコメント
女性 匿名
ペットへ私が愛情を与えていると、思っていましたが、ある時なぜこんなに可愛く思えるのか…私は考えるようになりました。
そして、私なりにですが…純粋な美しい心こそが逆に私に愛情を与えてくれてると気がついた様に思えます。
酷い動物達の毛皮や虐待、ネグレクト象牙やべっ甲、熊の胆汁な胆嚢数え切れないほどの哀しく命を奪われる…家畜たちは?と自分に問いかけます。自分はお肉を食べます、苦しくなります。
ここまで考えると…単なる偽善者なのでしょうか。
40代 女性 匿名
20代 女性 riomaro
それと同時に、興味のない人、知らない人、には是非知って頂きたいですね。
その血統を守る正式なブリーダーではなく、商売や損得など自分の利益のみを考えて成犬達を酷使する悪徳な繁殖業者がいること。ペットショップに並ぶ小さな可愛らしい仔犬たちはまだ母犬を必要としていること、外で自由に駈けまわる楽しさや、陽や風に当たる気持ち良さ、同じ犬同士の温もりや人の温もりに触れられずあんなにも狭いゲージの中で過ごしまるで見世物状態。それをニコニコと微笑み眺める人間の残酷さ。そうではありませんか?今一度、改めて考えてみてほしいものです。そこに世界各国の赤ちゃんが入っていたら?愛犬を家族として捉える私には、それと同じことであり、それほどの残酷な日常が当たり前になっている日本人の感覚が、これを作り上げた日本国が、とても冷たい悲しい哀れな国だと思います。
そして何よりもその「家族」である「犬」は「物」扱いの日本。
物作りの技術は十分進歩し、世界にも誇れるようになりました。いい加減もう、命に目を向けても良いのではないでしょうか。自分達人間の命と、動物の命に何の変わりがあるのでしょう。同じ命を命と思うこと、尊ぶこと、敬うこと、自分よりも弱きもの小さきものを大切に想い、守る心を育むべきではないのでしょうか。そうすれば日本はもっと温かい思いやりのある国になると信じています。
また、食肉は今や私たちの生活、生きる上でそう簡単に欠かすことは出来なくなりました。動物が好きな方は多少なりとも心苦しくはなるかと思いますが、それは必要なものと言えるでしょう。しかし、虐待や無残な扱いは必要でしょうか。豊かな心、優しさや思いやりを育むのに、それらは全くもって不要なものであると私は思います。
それら不要であるものを排除する取り組みが政治的に行われることを願い、自分にできることを小さなことでも、取り組んでいきたいと思います。まずは知ることから。知らない人にそれを知ってもらうことが動きの流れを作るきっかけになるでしょう。
保護犬にも生きる権利がある、動物にも権利が与えられるそんな日が一日でも早く来ますように!
40代 女性 Romane
もちろんJKCの事は知っておりましたが、恐らくワンコを飼っている人でもあまり知らないのではないかと思います。
記事にも書かれていましたが、日本はこれだけワンコが家族の一員として飼われているのにもかかわらず、ワンコ同伴については未だ理解されていないのが現状です。
震災後の被災地でのペットのおかれた現状をみなさんご存知でしょうか。
私の友人は熊本・大分地震で被災にあい、数ヶ月間もの間、駐車場での生活が続きました。
なぜ、駐車場かというと避難場所では犬が受け入れられないこと、犬が嫌いな人がいること、慣れない環境で普段おとなしい犬でさえ吠えたり、そんな状況下で家族と一緒に居る為には崩壊寸前の自宅前の駐車場で寝泊まりするしかなかったのです。
東北での震災時もそうでしたが、家族と離ればなれになったペットたちを受け入れられる避難所はほとんどなく、またそういうペットを保護する団体がとても少ないことも有り、きちんとした受け入れ体勢が出来ていないのが現状です。
また、介護犬、介助犬、盲導犬、聴導犬・・・・人間の為に一生懸命活躍してくれているワンコがいること、皆さんご存知でしょうか。
またそういうワンコたちをスムーズに受け入れてくれる公共の場がどれだけ少ないか・・・
「愛犬の日」というのをもっと沢山の人達に知ってもらいながら、そこから広がる活動などをワンコを飼っている人、飼っていない人も含め知って貰えたらいいなと思います。
女性 あめたま
血統証明書が付いている犬は人間で言う高貴な身分の証明程度なのではと勝手に解釈していましたが、記事を読んで自分の誤った認識を改めて恥ずかしく感じました。
また、現代では家族の一員である犬も明治維新以後には、「動物」であるが故に想像し難い扱いを受けていた事を知り驚きました。
そして犬にとっての適切な生活環境を保護する為に立ち上げられたジャパンケネルクラブが無かったとしたら、現代でも犬は家族同然の扱いを受ける事無く、物のように扱われていたかもしれません。
犬を飼育している人間でも血統証明書が出来た由来について知っている人は多くはないと感じられます。
したがって、より多くの人に「愛犬の日」にまつわる様々な制度を認知してもらう事によって命の大切さの理解を一層深めていく事が出来たら動物虐待の減少に繋がると考えました。
30代 女性 ナナコ
"興味のある人"から溢れ出た情報が、"興味のない人"のところへ零れ落ちればいいーこちらの言葉に感動しています。本当にそうだと思います。もちろん犬が嫌いな人や苦手な方もいらっしゃると思いますが、知ってもらうきっかけになるといいですよね。また、そういう方たちがいることを認識した上で、飼い主は迷惑になる行動に気をつけたりその方の立場にたってみるなど、配慮が必要だと思います。避難所に犬も連れて行っていいとのお話もこちらで初めて知りました。少し救われた気がします。天災のとき、愛犬と一緒にいたいけれど非難しなければいけないときを思うととても心配になっていました。ペット同伴可の施設もとても増えてきていると思います。これからもぜひ増えていってほしいです。飼い主側にもより一層のマナーが必要ですね。
30代 女性 ひめかわおかん
私も犬を飼ってみて新しい世界が広がりました。
私は"興味がある人"の方ですが、確かに興味がない人には全く目につかないことかもしれません。
それにあまりよく思っていない人にとって、私達飼い主が間違った行いをすることによって反感をもつこともあります。
それが聴導犬や盲導犬などの、人のために働いてくれている子に向けられたりすることもあると思います。
私達飼い主が犬のために出来ることは、当たり前の事をきっちりすることだと思います。
例えばおさんぽの糞や尿の始末や、無駄吠えなど人の迷惑になるようなことをしないよう考えて行動することで、犬に対する気持ちも変わってくると思います。
いつも私達を一生をかけて癒してくれる犬の素晴らしさが伝わるよう、私達自身も努力しなければと思いました。