犬におからを与えても大丈夫?
おからといえば、おからを使ったダイエットがブームになるなど、ヘルシーな健康食としてのイメージがありますよね。しかし、おからを与える事であなたの愛犬は本当に健康になったり、ダイエットに成功したりするのでしょうか?
実はおからを食べるようになって体重は落ちたけど、体調を崩してしまったという話もあります。
結論からいうと、おからは犬が食べても大丈夫な食材なのですが、与え方に注意が必要な食材です。今回の記事では、おからを与えるときに注意すべきポイントをまとめてみました。
おからについて
おからは、豆腐を作るときにできる豆乳の搾りかすです。豆腐の栄養素が豊富に含まれているため、捨ててしまうにはもったいないと、古くから日本では料理に活用されてきた馴染み深い食材です。
犬におからを与えることによるメリットや栄養素
おからには、食物繊維、カルシウム、たんぱく質、炭水化物、カリウムが豊富に含まれています。
食物繊維はゴボウの約2倍!
おからの栄養素で最も目立つのは、食物繊維でしょう。100g中11.5gの食物繊維が含まれています。これは食物繊維が多いと言われているゴボウの約2倍の量です。そして、おからに含まれる食物繊維はセルロースといって水に溶けない不溶性の食物繊維です。
セルロースは腸のぜん動運動を促進し、腸内に溜まったカスを取り除き、排出する便秘予防の効果があります。また、腸管をキレイにするため、大腸がんの予防にもなります。
腸内の健康維持に大きく貢献
他にも、おからの炭水化物に含まれる豊富なオリゴ糖は、腸内の善玉菌のエサになってくれます。つまり、おからは適量を摂取すれば腸内環境を整えてくれる効果があると言えます。
犬におからを与えてもいい量
乾煎りしたおからを与える1日あたりの量の目安は次の通りです。与えすぎに注意しましょう。
- 超小型犬…デミスプーン0.5~1.0杯
- 小型犬…小さじ0.5~1.0杯
- 大型犬…大さじ1~2杯
犬におからを与える際の注意点
与えすぎに注意!
犬は雑食の動物ですが、肉食から来た雑食なので、人間と比べて腸の長さも消化酵素も違います。
もともと植物性の食材を消化するのは苦手なのですが、食いしん坊のわんちゃんは消化できるかどうかに関わらず与えられると食べてしまいます。
おからの食べすぎにより下痢や嘔吐を起こし、動物病院を訪れるわんちゃんも多いとの事。喜んで食べるからといっても与えすぎには注意しましょう。
実はカロリーも高いので注意して
おからはダイエットにいいというイメージですが、本当に効果があるのでしょうか?
では、おからと鶏ささみの100gあたりの栄養素を比べてみましょう。
おから
カロリー:111kcal
脂質:3.6g
鶏ささみ
カロリー:105kcal
脂質:0.8g
このように、おからは鶏ささみと比べてもカロリーや脂肪分が高いので注意が必要です。脂質の与えすぎは肥満の原因になり、肝臓や胆のうへの負担も多くなってしまいます。
ヘルシーというイメージで与えすぎてしまうと、逆効果になってしまうので注意しましょう。
アレルギーに注意
また、おからは大豆の搾りかすなので、大豆アレルギーがある犬には注意が必要です。
おからを与えてから、以下のような症状が出てきたらアレルギーの可能性があるので、与えるのを控えましょう。
- 肌がかさかさしてきた
- やわらかい部分の毛が抜けてきた
- 体をかゆがる
- じんましんが出てきた
- 下痢、嘔吐
生ではなく乾煎りしたものを
与えるときは、生のままではなく加熱して水分を飛ばしたものを与えましょう。フライパンに油をしかず、おからがさらさらしたパン粉のような状態になるまで炒めます(乾煎り)。これを冷凍保存しておくと長持ちします。
まとめ
いかがでしたか?
おからは体によい一面もありますが、過剰摂取によるトラブルも多く報告されているため、注意が必要です。おからは大豆の搾りかすですが、大豆にはシュウ酸塩が含まれていますので結石の心配のある子には上げないほうがよいでしょう。
おから自体が低カロリーだからダイエットになるのではなく、あくまでも消化管の動きを増やし、内臓脂肪を消費するのがダイエット効果につながるという目的を意識して、それに適した形態で与えるようにしましょう。
意味を知らないまま何となく健康によさそうだからという理由で与えてしまうと、逆効果になっている可能性もあるので気をつけたいものですね。
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犬が食べてはいけないもの一覧
ユーザーのコメント
20代 女性 しずえ
20代 女性 しずえ
最近は愛犬たちの健康を今まで以上に気をつけるようになったのでこのようなヘルシーな食材はとても嬉しく思います。
50代以上 女性 ロンロン
また、大豆かすなどの食品加工残滓はよく家畜の飼料にも使われていますし、犬にもたくさんあげても大丈夫だと思っていました。適量は思っていたより少ないんですね。
また、生おからは傷みやすいのが心配ですが、記事にあるように、乾煎りして冷凍しておけば安心ですね。
30代 女性 さえちゃん
『私は人間が食べるもの=愛犬の寿命が短くなる』と思ってしまうのです。
今のドッグフードは、栄養豊富できちんと犬のために作られていると思っているので、夏にきゅうりやスイカで水分補給と思い、少しは与えていますが、人間が食べるものはほぼ与えていません。
やはり胃腸は追いつかないでしょうね。。愛犬には長生きしてもらいたいです。
30代 女性 38moto
ただ量には注意しなくてはならないことを学びました。カロリーが意外に高いということです。それもあって一日の目安量はとても少なく、うちのシー・ズーの体重(7.5kg)だと8gくらいになってしまいます。実際に量って見てみると、とても少ないです。
ダイエットのためだからと、あまり調べずに与えていた時期がありました。1回のご飯で30gほどのおからを入れていたのです。一日分約60gこれは与えすぎです。当の愛犬は満腹になり満足そうでしたが、なぜか段々と舌の色が白くなり貧血のようでした。栄養が偏ってしまった結果です。体重も目指していたところまで落とすことができましたが、体調を損なうのでは意味がありません。結果として貧血改善のためにご飯を見直し、少し体重を戻すことになってしまいました。
ダイエットとして取り入れるのならおからの量を注意すること、便秘の解消として使用するならおからパウダーを利用するなど、上手く活用することでおからの効果を発揮できるのではないでしょうか。
40代 女性 hiro
30代 女性 はなぷー
というのも、以前お友達わんちゃんのママからダイエットにいいよとおからを勧めていただいたのですが試す前にうちのわんこに食物アレルギーの可能性がでてしまい与える機会がなくなってしまいました。調理法等も特に考える前でしたが、メリットデメリットがあるんですね。チキンと比べて脂質が多いのもびっくりでした。ご近所のワンちゃんママたちも知っているくらいわんこにとっても身近でOKな食べ物だと思っていましたが、ちゃんとした知識が必要な食べ物ですね。犬は本来肉食であった背景もありますし。みんながやっているから大丈夫ではなく、今後は正しい知識を基準に愛犬との生活を送っていきたいと思います。
30代 女性 匿名
犬に市販されているおやつを与えるよりも、安く手に入るおからで作った手作りおやつは安心ですよ。おからは粉類との相性がいいので、小麦粉の量を減らすのに使えるんです。ゴマと合わせてクッキーなどを作るのが簡単で良いと思います。
また、おからパウダーも市販されています。こちらは水分を飛ばしているので日持ちしますし、水分を含むと、とても膨らむため、食事の満足感を得やすいものです。
また、記事にもありますが、犬に何かを与える時には「少量から」は基本ですので、特にアレルギー食材は愛犬のことを見る時間がある時に与えるのが望ましいです。
人間にも犬にも安く美味しいおからは、与える量を守ればとても優秀な食材ですね。
女性 もふころ
おからパウダーの方は長期保存もできて扱いも簡単、量も少量から調整しやすかったです。