犬に豚肉は与えても大丈夫
豚肉は犬に与えても大丈夫な食材です。豚肉には犬が積極的に取り入れたい栄養素がたっぷり詰まっており、ドッグフードの原材料として使用しているメーカーもあります。豚肉は犬にも安心して与えられる食材と言えるでしょう。
ただし犬に豚肉を与える場合はいくつか注意が必要です。犬に豚肉を与える時の正しい知識を知って、愛犬の健やかな身体づくりを目指しましょう。
犬に生の豚肉は危険
犬にとって生の豚肉は危険ですので与えてはいけません。生肉には大腸菌やサルモネラなどの病原性の細菌が付着していたり、E型肝炎ウイルスやトキソプラズマなどの寄生虫に感染していたりとさまざまな危険性があるためです。
菌やウイルスに感染した豚肉を食べてしまうと、下痢や発熱などの症状が見られます。生肉だけでなく、加熱時間が短く十分に火が通っていない場合も同様のことが言えるので、犬に豚肉を与える時は十分に加熱してから与えましょう。
犬に豚肉を与える効果
被毛や皮膚の健康維持
犬に豚肉を与えることで、良質な動物性たんぱく質を摂ることができます。たんぱく質は体内でアミノ酸に分解されて健康的な被毛や皮膚、良質な筋肉を作り出し、総合的な犬の健康維持に効果的なエネルギー源となります。
疲労回復
豚肉にはビタミンB群が豊富に含まれており、犬の身体づくりにもさまざまなメリットがあります。特に代謝をサポートするビタミンB1は牛肉の約10倍と言われ、疲労回復や夏バテ予防への効果が期待できるでしょう。
ビタミンB2は「成長ビタミン」とも呼ばれることもあり、犬の身体が大きく成長する子犬期には積極的に摂りたい栄養素です。その他、健康的な爪やストレスの軽減など、ビタミンB群から得られるメリットはたくさんあるので取り入れてみましょう。
病気のリスクを下げる
豚肉を食べると動脈硬化の予防、コレステロール値の低下も期待できます。しかし、腎不全や腎臓病を患っている犬の場合は、豚肉に含まれるたんぱく質やリンによって腎臓への負担が大きくなります。病気を悪化させてしまうこともあるので、与えないようにしましょう。
犬にオススメの豚肉の部位
犬におすすめの豚肉の部位はヒレです。ヒレ肉は赤身で脂身も少なく柔らかいので、子犬からシニア犬まで、どの年齢の犬でも食べやすいことが特徴です。
豚のレバーなどの内臓系もおすすめです。内臓系はカロリーが低い傾向にあるので、ダイエット中や食欲旺盛な犬にも適しています。ただし内臓系は傷みやすい部位なので、新鮮なものを早めに調理して与えるようにしましょう。
犬に豚肉を与える時の注意点
加熱する
犬に豚肉を与える時はしっかりと加熱しましょう。生肉や中まで火が通っていない半生の状態ですと寄生虫やウイルス、菌などに感染してしまい命の危険にもつながります。
また、豚肉の臭み取り目的であっても、ネギ類と一緒に加熱することは避けましょう。たとえ茹で汁だけだとしても、犬にネギ類を与えると中毒症状を起こしてしまいとても危険です。
脂身を除く
犬に豚肉を与える場合は脂身を取り除いてあげましょう。犬が1度に大量の脂身を食べると、消化不良によって下痢や嘔吐などの症状が見られる場合があります。脂肪分の摂りすぎによる急性膵炎にも注意が必要です。急性膵炎は、重症化すると多臓器不全や血液凝固異常を起こし、命に関わる可能性もある病気です。
豚のバラ肉や小間肉はスーパーでも安く売られていますが、犬に食べさせる時はしっかり脂身を取り除いてから調理しましょう。豚ひき肉は脂身を取り除くことができないので、与えないようにしてください。
少量から与える
豚肉を初めて犬に食べさせる時は、少量ずつ与えて様子を見ながら量を調整していきましょう。必ず与える必要はないので、犬が嫌がるようなら無理に与えることは控えてください。
豚肉にアレルギーのある犬もいるので、初めて与えた後は体調に変化がないか観察して、異常があるようならすぐに動物病院を受診しましょう。
豚肉は子犬に与えても大丈夫ですが、味がよいのでドッグフードを食べなくなることもあります。メインの餌はドッグフードにして、トッピングやご褒美のおやつなどに豚肉を取り入れるとよいでしょう。
犬への豚肉の正しい与え方と簡単レシピ
簡単レシピ1「豚肉と野菜の蒸し焼き」
【材料】
- 豚肉(赤身)
- キャベツ
- もやし
- ニンジン
- 塩(少量)
【作り方】
豚肉に脂身がついている場合は取り除き、犬が食べやすい大きさに切ります。野菜類も同様にカットしましょう。フライパンで豚肉を炒め軽く火が通ったら、野菜類を入れさらに炒めます。少量の水を加えフタをして蒸し焼きにしましょう。食材にしっかりと火が通ったら軽く塩を振り薄味に整えて出来上がりです。
簡単レシピ2「ほっこり野菜のかつお風味スープ」
【材料】
- 豚肉
- ジャガイモ
- ニンジン
- パプリカ
- ブロッコリー
【作り方】
豚肉に脂身がついている場合は取り除き、すべての材料を犬が食べやすい大きさに切ります。だし汁に豚肉、野菜の順番に入れ一煮立ちさせましょう。アクが出てきたら取り除き、さらに5分程度煮込みます。豚肉に火がとおり、野菜が柔らかくなったら出来上がりです。
まとめ
豚肉は犬に与えてよい食材であることがわかりました。健康的な身体づくり、疲労回復、病気の予防など、豚肉からはさまざまなメリットが得られそうですね。手作りレシピを参考にしたり、おやつとして与えたり飼い主さんの工夫次第で犬の食生活がよりよいものになります。
豚肉の与え方に注意をして積極的に犬の食生活に取り入れてみてはいかがでしょうか。
ユーザーのコメント
30代 女性 ちびまま
30代 女性 あんず
脂肪が多いバラ肉よりモモやヒレ部分などを使いますね。
ビタミンB1は疲労回復にもいいので、運動した後の回復ごはんとして作ってあげたりしています。
これからの時期は、ゴーヤチャンプルがおすすめです!
気をつけなければならないのは、鶏と同じくちゃんと中まで加熱する事ですね。
たまにスーパーで茹でた豚足など売ってる時があるので、そちらはおやつとしてあげる事もあります。
食感が楽しいしコラーゲンたっぷりで関節やお肌にもいいですしね^^
40代 女性 まみ
40代 女性 まぴこ
特にドッグスポーツをした日のごはんは、良質なたんぱく質摂取と疲労回復のために、モモやヒレ肉などの赤身肉をあげるようにしています。
豚肉を焼いて生のキャベツを添えたり、トマトや野菜と煮込んだり、もちろんわんちゃん用には味付けしないで作り、後で人用だけ調味しています。
美味しいものは家族で一緒に食べたいので、我が家では食卓でわんこも人間も一緒にごはんを食べています。
20代 女性 maimai
そして、犬はビタミンB1を体内にためておくのが苦手で欠乏しないように気を付けないといけない、ということを初めて知りました!牛肉比べると約10倍ものビタミンB1を含む、とのことですし、うちの場合豚肉アレルギーもありません。これからはもっと豚肉を使用する機会を増やしたいなと思います。
30代 女性 あいちゃん
40代 女性 ベル
犬がビタミンB1を体内にためておくのが苦手というのは知りませんでした。ビタミンB1が欠乏すると、脳や神経伝達、運動失調など、障害が出てくるそうです。気をつけなければなりませんね・・。
また、豚肉が疲労回復・ダイエット・夏バテにも効果的だなんて、高齢犬でぽっちゃりぎみのうちの愛犬にはもってこいの食材です!ビタミンBの補給だけでなく、これから暑い夏を元気にのりこえるためにも、豚肉は愛犬にとっても強いみかたになりそうですね!
女性 KO
30代 女性 aoki
蛇足ですが中医学で豚肉は体を冷やす作用があるとも言われていますので、我が家では夏になると、人間の食卓に豚肉が上がることが増え、愛犬のごはんも一緒に準備するため、結果愛犬にビタミンBの恩恵を受けさせてあげられていました。豚肉の効能を改めて知ったので、これからやってくる暑い夏に、愛犬のための手作りごはん、満身創痍で臨めそうです。
30代 女性 38moto
疲労回復や夏バテにも効果があるなんて、これからの暑くなる時期に最適ですね!
豚肉は犬には消化しにくい食材なので毎日は与えられませんが週1回くらい手作り食にした時に取り入れてみたいと思います。ピーマンと一緒に炒めることで、豚肉に含まれるビタミンB1で体力回復、ピーマンに含まれる抗酸化作用のあるビタミンC、血液の状態を改善するビタミンPを同時に取れ、豚肉とピーマンどちらにも含まれる鉄で、夏バテ貧血予防にもなりますね。
豚肉の取り過ぎはよくないですが、食べさせてはいけない食品ではないので、上手く活用して良いとこ取りに利用したいです。
女性 コロ
豚肉は人間でも疲労回復にいいと言われていますが、犬でも同じなんですね!
呼吸器系にもいいなんて初めて聞きました。季節の変わり目には咳が出るので、今度手作り食にする時は、豚肉も細切れにして少しだけ与えてみようと思います。
女性 ゴン吉
愛犬の調子が良くない時、豚肉を茹でて灰汁を取りそこに白米を入れて炊いたおかゆ(もちろん野菜も一緒に)にしたら、しっかり食べて翌日にはだいぶ回復しました。
調子が悪くても豚肉は食べてくれたということは、体が欲している栄養だったのかもしれません。
女性 Mae
40代 女性 匿名
1パックペロリ、当ワンは美味しかったようですが、その後ゲリゲ~リで病院にかかったり大変でした。
ゆでたり焼いたりしたやつ少しだと大丈夫なんですけども。
生肉は平気なコとそうでないコと分かれるようなので、注意が必要ですね。