犬がハムなどの加工肉を食べても大丈夫?塩分や肥満、ガンなどのリスク

犬がハムなどの加工肉を食べても大丈夫?塩分や肥満、ガンなどのリスク

ハムを食べていると、愛犬の熱い視線を感じませんか?あの瞳でじっと見つめられると、おすそ分けをしてあげたくなってしまいますね。犬がハムを食べても大丈夫なのでしょうか?また、犬がハムを食べてしまったら、どんな影響があるのかも気になるところです。そこで今回は、犬がハムを食べても大丈夫なのか、またハムに含まれる塩分や添加物についてご説明します。

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記事の監修

日本獣医生命科学大学卒業。北海道の大学病院で獣医師として勤務。一般診療をメインに行いながら、大学にて麻酔の研究も並行して行う。「動物と飼い主さんに寄り添った治療」を目標に掲げ、日々診療に励んでいます。

犬にハムなどの加工肉をあげたらダメ!

ハムの盛り合わせ

結論から先に言ってしまうと、犬にハムを与えてはいけません。市販されている人間用のハムには塩分が多く含まれているだけでなく、犬にとって体に良くない添加物や調味料などもたくさん入っています。

それはロースハムだけでなく、生ハム、ベーコン、ハムカツ、ソーセージ、ウインナーなどの加工食品であればどれも同じことです。ロースハムやベーコン、生ハム2枚で約1.0gの塩分となりますから、犬の1日の塩分摂取量は体重1kgに対して0.127gであることを考えれば、塩分過多になってしまうのは明白ですね。

犬がハムを食べてしまっても、動物病院にすぐに駆け込む必要があるほどの緊急性はありませんが、ハムの多くは豚肉から作られているため、豚肉にアレルギーを持つ犬であれば、嘔吐や下痢といった症状が出ることもあるので、気を付けなければいけません。

犬がハムを食べるリスクについて

病院で獣医師に診察されている犬

犬がハムを食べてはいけないのは、塩分やアレルギーの問題だけではありません。ハムを食べても緊急性の高い中毒症状や、すぐに何らかの疾患が表れるわけではありませんが、犬にとって健康を害するリスクがあるのです。

塩分の摂り過ぎによる内臓への負担

犬は人間と違って、塩分を尿と一緒に排出することができます。しかし、それは腎臓が一生懸命働いているからであって、塩分を多く摂り過ぎてしまうと腎臓に負荷がかかるだけでなく、体の外に排出することが間に合わなくなって、肝臓や心臓にも負担がかかってしまうのです。

犬にハムを盗み食いされた、などの一時的なものであればそこまで気にすることはありませんが、ドッグフードにも犬に必要な塩分は含まれているため、ハムを与えるというのは愛犬の寿命を縮めてしまうことに繋がってしまうのです。

ハムの脂質で肥満にも

ハムといってもボンレスハムやロースハム、生ハムやベーコンなどたくさんありますが、塩分だけでなく脂質も多く含まれます。犬が脂質を多く摂り過ぎると、肥満に繋がるだけでなく膵炎の原因にもなってしまう可能性が高くなります。

ハムの添加物には危険がいっぱい

近年、人間でもハムやベーコンの加工食品を食べると大腸ガンになるリスクが高くなることがWHOから発表され、記憶に残っている方も多いと思います。人でも病気との可能性を指摘されていることから、わんちゃんでも病気の引き金になる可能性があるためハムを与えないようにしましょう。

また、ハムに含まれる添加物には亜硝酸ナトリウムがあり、体内に入ると発がん性物質に変化してしてしまいます。着色料が使われている場合では、アレルギーやガンのリスクを高めるとされており、保存料として使用されるソルビン酸カリウムも発がん性や免疫障害、成長不順、ハムの食感を良くするためのリン酸塩は、リンの過剰摂取など犬の健康を害する添加物がたくさん含まれているのです。

犬用のハムや味付けのされていないハムなら大丈夫!

まな板の上のハムの匂いを嗅ぐ犬

犬にハムを食べさせてはいけないと言い続けていますが、犬用のハムや味付けされていないハムなら、塩分や余計な添加物の心配もなく食べさせても大丈夫です。犬用のハムでは、人間の食べるハムのように塩漬けされておらず、塩分や脂質がカットされているものがほとんどです。

市販されている犬用のハムには、保存料としてリン酸塩が入っていることがほとんどですが、犬が口にしても大丈夫な量なので、そこまで気にする必要はありません。しかし、腎臓病などでリンを制限しなければいけない犬は注意が必要です。また、何にでも言えることですが、与えすぎには気を付けましょう。

犬におすすめのハムをご紹介しますので、愛犬のハム選びの参考にしてくださいね1

いぬなご「猪鹿ハム」

いぬなご「猪鹿ハム」

安心、安全で人間が食べる食材を犬の手作り食やトッピングの材料に、と作っている会社いぬなごの「猪鹿ハム」は、保存料が使われていません。奥但馬の猪と鹿をじっくり麹に漬け込んでから、低温調理で時間をかけてハムにしています。

ローストと生肉の中間で、愛犬の食いつきもバッチリで、そのままおやつとして与えてもいいですし、ごはんのトッピングや材料としても使えます。猪のハムと鹿のハムがあり、選ぶことができますよ!もちろん人間も食べることのできるハムなので、おすすめです。

ドギーマン 犬用おやつ ぜいたくササミの生ハム風 ビーフ 60グラム

ドギーマン 犬用おやつ ぜいたくササミの生ハム風 ビーフ 60グラム (x 3) (まとめ買い)
¥858 (¥286 / 個)円(税込)

商品情報
本体サイズ (幅X奥行X高さ) :17×2×24cm
本体重量:70g
原産国:日本
栄養成分:粗たん白質:13%以上、粗脂肪:10%以上、粗繊維:1%以下、粗灰分:4%以下、水分:26%以下

こちらは犬用に作られた「生ハム風」のおやつです。愛犬にも安心して与える事のできる商品です。

まとめ

フードボウルを咥えて座る犬

何かを食べていると愛犬の熱い視線を感じて、ついつい少しだけなら、と与えてしまいがちですが、犬にとってそれは本当に食べても大丈夫なものかを考えてあげる必要があります。私たちが普段口にしているハムですが、犬にとっては塩分や危険な添加物が多く含まれる加工食品です。

ハムやベーコン、生ハムやハムカツ、ソーセージやウインナーなど、犬が欲しがるものですが、愛犬の健康を考え、与えたくなる気持ちをグッと我慢しましょう。また、犬用ハムであれば犬の健康を害することなく、愛犬の喜ぶ顔も見れますね。愛犬にいつまでも長生きしてもらえるように、犬が口にするものには十分に気を付けてあげましょう!

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