犬にビールを与えるのはNG!危険な症状や飲んでしまった時の対処法

犬にビールを与えるのはNG!危険な症状や飲んでしまった時の対処法

お酒を飲む飼い主さんの中で、つい愛犬に与えてしまう人がいる事に対しての注意勧告や、犬にとってビールがどれくらい危険なのかを紹介していきます。

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記事の監修

  • 獣医師
  • 平松育子
  • (AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター )

獣医師・AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター
山口大学農学部獣医学科(現:共同獣医学部)卒業。2006年3月~2023年3月 有限会社ふくふく動物病院 取締役・院長。ジェネラリストですが、得意分野は皮膚疾患です。
獣医師歴26年(2023年4月現在)の経験を活かし、ペットの病気やペットと楽しむアロマに関する情報をお届けします。

犬がビールを飲んだ後の危険な症状

ビール

呼吸困難から昏睡へ

ビールのアルコールが犬の中枢神経に作用すると、人間でいう酔っぱらったという状態になります。

運良くその程度で済めば良いのですが、もし多量に摂取してしまった場合ですと呼吸回数が徐々に低下して呼吸困難になります。やがて、犬はそのまま昏睡状態に陥ってしまい、最悪の場合死に至ってしまう事もあるのです。

だから「反応が見たいから」「飲みたそうだから」と安易な考えで与えるのは非常に危険だという事を自覚して下さい。

犬がビールを飲んだ際の危険な症状

次のような症状が出たら要注意です。

  • 呼吸が弱い
  • ぼんやりしている
  • ぐったりしている(動かない)
  • 食欲低下
  • 嘔吐
  • 意識がもうろうとしている
  • 酔っぱらっている様子

人間と同じで、声掛けに対して反応が鈍くなっている等の症状は、命にかかわる危険性があります。緊急性が高い症状かもしれないという問合せを動物病院に入れるようにしましょう。速やかに受診ができるように準備を整える事も大切です。

ビール酵母やアルコール配合の食べ物は?

クエスチョン

アルコールやビール酵母を含む以下のような商品も危険です。

  • ケーキ
  • チョコレート
  • 飲料
  • 生のパン生地やピザ生地

食べ物以外の日常生活に関連する液体も要注意です。

  • 消毒液
  • 除菌シート
  • ウェットティッシュ

コロナ禍で家庭用の消毒液を用意するご家庭も多くなりました。アルコール配合商品を犬が舐めたり、誤飲をするリスクを回避するよう管理を徹底することも大切です。

犬がビールを飲んだ時の致死量

正月のお屠蘇

では、犬にとってどのくらいのビールなどのアルコールを摂取すると致死量にあたるのか、皆さんはどれくらいだと思いますか?

個体差にもよりますが、体重1キロに対して5.6mlほどで犬、また猫にとっても致命的な量になるとされているのです。

ちなみに、アルコール度数が10%のお酒の場合ですと、体重1kgあたり、約50cc飲ませただけで致死量に達してしまう事もあります。

そして、これはとある方の体験談に記載されていたのですが、お正月に家族が集まって飲んでいた時に、その家で一緒に暮らしていたワンちゃんが、床に置いていたお屠蘇(おとそ)をうっかり舐めてしまいました。

その時点ですぐに取り上げれば良かったのに、ワンちゃんが千鳥足で歩いたり、喜んで飲む姿が可愛くて、ついお猪口半分ほど与えてしまいました。

そしてその後間もなく、そのワンちゃんは息を引き取ってしまったのだそうです。

その子がシニアだったので体力等が落ちていたのも原因ではありましたが、飼い主さんは現在でも激しい自責の念に苛まれるのだそうです。

犬がビールを飲んでしまったときの対処法

寝る犬、酔って寝るイメージ

〈早急に動物病院へ!〉
もし、皆さんの愛犬が体重1キロに対して5.6mlという、致死量レベルに至る量のお酒をウッカリ飲んでしまったら、残念ながら私達には対処ができません。そして事は刻一刻を争い、たった数時間で急性アルコール中毒の症状が表れ始めてきます。

なので、気付いたら早急に動物病院へ行き、獣医師さんに対処してもらう事をお勧めします。こういう時の為にも、深夜や祝日対応をしてくれる動物病院をリストアップしておくのも良いと思います。

犬がビールを飲んだ際の治療費目安

獣医師イメージ

犬がビールを飲んで知った際の治療費はどのくらい必要?

【治療方法】
主に以下のような治療が必要です。

  • 点滴療法
  • 催吐剤両方

【治療費】
いかのような項目が関係します。

  • 入院費用
  • 深夜料金加算
  • 点滴治療費

症状などによっても異なりますので、心配な場合は事前に目安金額も電話等で確認をしておくことも大切です。

犬とビールに関する注意点まとめ

愛酒家の方が軽い気持ちで自分のワンちゃんに飲んでいるお酒を与えてしまうという話を耳にしますが、犬はアルコールを体内で分解ができない事から、ネギやチョコ並に与えたら危険な物なのです。

そして限界量を越えてしまうと、私達には対処ができない状態になってしまうので、これから人が集まってビールを飲む機会が多い季節は特に愛犬の誤飲には気をつけて下さい。

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ユーザーのコメント

  • 投稿者

    40代 女性 ととりこさまんさ

    しばらく前に、大の愛犬家として知られる釈由美子さん宅の幼いチワワちゃんが、ご主人が目を話した隙に晩酌中のアルコールを摂取してしまい懸命の治療でも救えなかった事故がありました。
    犬の大きさとアルコールの致死量が必ずしも比例するとは限りませんので、「絶対に飲ませない」環境を作る、それは飼い主の責任だと思います。
  • 投稿者

    30代 女性 TIKI

    これは、本当に与えてしまったら虐待と同じだと思います。
    ワンコはニオイがする飲み物に興味を示します。それがアルコールだったら、人間がきちんと「ダメ」と言って片づけないと、記事にあるように取り返しがつかない事になりますよね。
    後悔しない為にも、何を与えたらいけないのかという事を勉強してワンコを飼ってほしいと思いました。
  • 投稿者

    20代 女性 小夏

    アルコールはうちでも主人も私も飲むので、気をつけています。
    わんちゃんには猛毒になるのなら、異常なくらいに気にしていなくてはいけませんね。
    そんな少量で致死量になってしまうのは怖いです。ワンちゃんを守るためにも普段から机のものは勝手に食べたりしないように教えておく必要がありますね!
  • 投稿者

    50代以上 女性 サクラママ

    ウチのワンちゃんもビールを飲んでしまい
    家ではトイレしないのですが玄関で大量のオシッコをしてしまいました
    もしかしたら失禁だったのかもしれません
    多分少量のビールだったと思うのですが
    それ以降は気をつけています
  • 投稿者

    40代 女性 なでなで

    私は誤ってワンコに焼酎を飲ませてしまった事があります。焼酎の入った容器を水と思い込み、ご飯に浸してあたえてしまったのです。気づいた時には飲み終わっていて、様子を見るといわゆる千鳥足になっていました。慌てて病院へ行き血液検査をしてもらい、致死量には至っていなかったため、点滴処置で様子を見るという事に。幸いにもその後の異常などなく、事なきを得ましたが、それきっかけで肝臓機能に支障をきたす場合もあるそうです。
    ワンちゃんにはアルコールを分解する機能が備わっていないそうなので
    そのまま眠り、最悪な結末を。という事もあるそうです。
    ワンちゃんにお酒なんて一滴も絶対にあげてはいけません。
    私は血の気が引きました。みなさんはそんな間違い起こすなんて無いと思うのですが事故はどこで起きるかわかりません。気をつけましょう。
  • 投稿者

    50代以上 男性 匿名

    私がトイレに行っているときにテーブルにあった缶ビールをひっくり返してペロペロ飲んだみたいです。私がトイレから出ると階段から落ちてきました。幸い完全に落ちる前にキャッチでき怪我はなかったのですが以後お酒は手の届かない所に置いてます。
  • 投稿者

    40代 女性 むぅちゃんママ

    M.シュナウザー 6ヶ月、飼い始めて2ヶ月の時に、急性アルコール中毒にしてしまいました。お留守番の時にゲージの鍵をかけ忘れてしまい、台所で、ビンを倒して溢れた焼酎を飲んでしまったのです。ゲージの中で倒れているのを発見後、動物病院に運んだ時には、意識混濁、体温は36度を下回っていました。輸液と同時に、ドライヤーや毛布等で、体温を上げる事が最優先されました。嘔吐物が未消化だったことから、出かけて直ぐの出来事で、発見までに時間がかかったことも分かりました。今でも、処置室に充満した奈良漬けのような匂いと、時々意識が戻った時の、苦しそうな呼吸が忘れられません。先生方のおかげで、3日間の入院の後、退院する事が出来ました。本当に可哀想な事をしました。幸い、後障害もなく、今年で12歳になります。ご飯とお散歩が大好きで、とても元気なシニアになってくれました。アルコールに関わらず、誤飲誤食は本当に恐ろしい事故に繋がることを思い知った出来事でした。
    むぅちゃんママの投稿画像
  • 投稿者

    40代 男性 小太郎

    おいてあったワンカップを倒してペロペロしていました。取り上げたのですが、お座りしたとたん失禁、横に倒れました。起きようとするも、酔っぱらってフラフラ。アウアウ、ガウガウいったあと寝てしまいました。異常はなさそうですが獣医は、一応連れてきてくださいとのこと。おきてから連れていきましたが、なんともないが、次からは絶対に飲ませないこと、死に至る時があると言われました。中型の場合で5年目でしたが、近くに置くのはやめます。その後、14年間の生涯を閉じました。
  • 投稿者

    20代 女性 まる

    ワンちゃんにアルコールは考えただけでも恐ろしいですね。確かにワンちゃんがアルコールを分解出来ないことを知らない人は多そうです。晩酌相手に…なんてもってのほかですが、つい飲んでしまったなんてことが無いように気をつけなければまならないですね。手作りフードを与えるのが多い中、人間とのごはんの差が分からなくなってテーブルの上にあるものを食べてしまうなんてことも起こらないと言えないので、しっかりと躾はするべきです。我が家は基本的にハイテーブルの届かない場所へ食べ物は必ず置いている他、愛ワンちゃんにはワンちゃんのごはんを入れている容器から必ず食べさせるように躾をしています。そうすると自分のなのか判断がつきやすいようで今の所、間違って食べるということはありません。こういうアルコールなどの誤飲を防ぐためにも食べさせない躾をするのも大切だと思います。
  • 投稿者

    女性 ピンク

    ワンちゃんにアルコールだなんてありえません。以前タレントさんの飼っていたチワワがお酒を舐めて死んでしまったとブログが炎上していましたが、お酒を飲んでいい気分の酔っ払いの思考だと気が付かないのでしょうか。ちょっと腹ただしくなりました。記事中にもありましたが、田舎の親戚の集まりなんかだと、酔っぱらった大人連中が子供にお猪口を舐めさせたりもありますしそういう感覚なのでしょう。小型の場合は特に体が小さいので気を付けないといけません。
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