チワワの出産のリスクについて
小さくて可愛いチワワはわんちゃんの中でも人気のある犬種ですよね。
飼い主さんとしては、愛犬の子供が欲しいと思う方も少なくないのではないでしょうか。
しかし、昔は犬のお産=安産といわれていましたが、近年の品種改良などから小さいサイズの犬種にとって、大型犬と比べると出産のリスクはとても大きくなります。
では、どのようなリスクが伴うのでしょうか。
帝王切開
母体が小さければ小さいほど、帝王切開になる可能性が高くなります。
またメスよりオスの体が大きければ大きいほど、子供も大きくなり、自然分娩は難しいため帝王切開は避けられないでしょう。
可能な限り、メスよりオスの体が小さいもしくは同等であることが理想です。このような条件を満たしたとしても妊娠頭数が少なければ胎児が大きく成長し自然分娩が困難になることもあります。
帝王切開の場合、全身麻酔を使われるため母体や子犬に影響を及ぼすおそれがあるといわれています。
帝王切開に伴うリスク
- 自然分娩よりも感染症になりやすい
- 全身麻酔を使う場合、子犬が仮死状態で生まれてくるためそのまま命を落としてしまう可能性がある
- 育児放棄をする可能性がある
帝王切開が必要な場合
- 明らかな陣痛が20分以上続いても生まれない
- 間欠的に微弱陣痛が継続しているのに生まれない
- 破水して15分以上経っても生まれない
- 膣から暗緑色の排泄物や出血がある
- 妊娠後65日~67日経過しても生まれない
帝王切開が必要となった場合は、すぐに動物病院へ連絡し、指示を仰ぎましょう。
先天的な病気や奇形がある
一度の出産で1匹~3匹、多い時は4匹~5匹の子犬を生むといわれています。
チワワの場合水頭症などの病気が他の犬種より起こりやすいので、生まれてきた子犬は口の中を開けて口蓋裂がないか確認し、成長してきたときに頭の骨に隙間がないかなども確認する必要があります。
チワワの出産の準備について
妊娠した後は、ただ愛犬の出産を待てば良いという訳ではありません。
では、飼い主としてどのような準備をしておけば良いのでしょうか。
母体の健康状態を知る
事前に健康診断を受ける
母体の健康状態をきちんと把握しておく必要があります。
また、母親に免疫をつけるためにも予め必要な予防接種も受けておきましょう。
体重を測る
標準サイズより小さいわんちゃんは難産になる傾向があるため、体重が1.8kg以上あることが理想です。
それよりも小さい場合は、獣医師さんとよく相談して検討した方が良いでしょう。
※病弱だったり、遺伝性の病気をもっている場合は交配自体あきらめましょう。
出産に付き添える環境を整える
出産中や出産後に問題が起きることも考えられるので、最低でも出産予定日の1週間ほど前から、出産後45日頃まで付き添ってあげられるように飼い主さん自身も覚悟を決めましょう。
もし自分自身が付き添うことができない場合は、家族と相談して交代で様子を見てあげても良いと思います。
胎児の状態を知る
出産予定日の5日~7日前に、腹部のレントゲンや超音波検査で胎児の数、大きさ、心拍などを確認して、出産に備えましょう。
万が一の場合に、予め出産時に気をつけることや、休診日、休診時間など確認しておくことをおすすめします。
- 穴を掘るような仕草をする
- そわそわと落ち着かない
- 体温が低下する
- 食欲がない
などの兆候が表れた場合は、出産前の陣痛が起きるサインです。
まとめ
いかがでしたか。
「犬の出産だから犬に任せておけばいい」という考えを持っている飼い主さんがもしいるとしたら、その考えはすぐに捨ててください。
いつも癒しを与えてくれる愛犬の大事な出産です。
ただ愛犬の子供がほしいという軽い気持ちで交配させたりせずに、出産時のリスク、生まれた子犬の世話、出産費用などしっかりと考えた上で決めてほしいです。
私たちが正しい知識と覚悟を持って、無事可愛い子犬が生まれるように全力でサポートしましょう。
ユーザーのコメント
40代 女性 MAKI
30代 女性 Julio
仔犬に病気が出たら悲しいけど、母犬に万一のことがあれば、繁殖を決めた自分を責め続けるでしょう。
本当に仔犬が欲しいのか、病院に任せっぱなしにせず愛犬に充分なケアができるのか。熟慮と準備が必要ですね。
10代 女性 のんのん
30代 女性 ミッキー
20代 女性 しずえ
女性 まかぶらあろたる
1匹はすでに4歳で去勢済みですが、もう1匹がまだ7ヶ月なので去勢手術をしていません。もちろん繁殖を考えているわけではないので、するつもりでいるのですが。
犬を飼っている=雑種犬、という昔は、あちこちで子犬が産まれた、とか、その子犬たちの貰い手を探したりとか、そんな話をよく耳にしていたように思います。最近では自宅で繁殖する話は、めったに聞かなくなりました。やはりペットの小型化が進み、また血統書付きのペットが増えたことで、安易に自宅で繁殖することを自粛するようになってきたのだと思います。
知人がチワワをオスとメス1匹ずつ飼っていて、それぞれの去勢と避妊手術をここ1年近く見送っていましたが、年明けに受けることを決断したそうです。やはりリスクが高いということが、第1の理由だそうです。またもう一つの理由としては、身体が小さすぎることも踏まえて、どうやら後尾すること自体も難しいとのこと。行為として成り立たないようなことを、獣医師さんより話があったそうです。
チワワは毛色によって、掛け合わせが良くなく、劣勢遺伝により、ひ弱な赤ちゃんが生まれてくることもあるそうです。そういった話を聞けば聞くほど、安易に素人が繁殖を考えてはいけないのだろうなと思います。
女性 オオハシ