チワワの抜け毛は多い?スムースやロングコートのタイプ別対策を解説

チワワの抜け毛は多い?スムースやロングコートのタイプ別対策を解説

チワワを飼育していると、抜け毛がすごい!と驚く人も多いはず。また、チワワの被毛には長毛のロングコートと短毛のスムースコートの2タイプがあるため、タイプに合わせた抜け毛対策を知りたいという人も多いのではないでしょうか。そこで今回は、チワワの毛のタイプに合わせた抜け毛対策や注意点、室内の掃除方法をご紹介します。

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記事の監修

東京農工大学農学部獣医学科卒業。その後、動物病院にて勤務。動物に囲まれて暮らしたい、という想いから獣医師になり、その想い通りに現在まで、5頭の犬、7匹の猫、10匹のフェレットの他、ハムスター、カメ、デグー、水生動物たちと暮らしてきました。動物を正しく飼って、動物も人もハッピーになるための力になりたいと思っています。そのために、病気になる前や問題が起こる前に出来ることとして、犬の遺伝学、行動学、シェルターメディスンに特に興味を持って勉強しています。

チワワは抜け毛が多い?

ブラッシング中のチワワ

基本的に、チワワは抜け毛が多い犬種です。

上毛と下毛の二重構造の被毛を持つ子が多いため、暑い季節が始まるタイミングでは特に、保温性の高い下毛がよく抜けます。また、短毛のチワワも1本1本の毛が生え変わるサイクルが短いため、毛がよく抜けると感じることが多いはずです。

ただし、チワワの抜け毛の量には個体差があります。抜け毛が「多い」「目立つ」と感じるかどうかは、1頭1頭で異なる毛の長さや構造の違い、チワワという犬種が生まれるまでの歴史が関わっているため、チワワの被毛の種類や特徴をよく知っておきましょう。

ロングコートとスムースコートの違い

チワワには、長毛の「ロングコート」と短毛の「スムースコート」の2つの被毛タイプがあり、実はロングコートでもスムースコートでも、抜け毛が多い子と少ない子がいます。

ロングコートチワワの毛は一本一本が長いので、抜けるとスムースコートチワワの抜け毛より目立つことがあります。被毛の種類による抜け毛の違いは、抜け毛の量が多いか少ないかではなく、抜け毛が室内に落ちたときや飼い主の衣服についたときに目立つか目立たないかの差だと知っておきましょう。

抜け毛の量がすごい時期はいつ?

チワワの抜け毛の量を左右するのは毛の長さでなく、上毛だけの一重構造(シングルコート)か、保温性に優れた下毛も持つ二重構造(ダブルコート)かが大きく関係しています。

ダブルコートチワワの場合、下毛が完全に入れ替わる換毛期と呼ばれる時期があり、季節の変わり目は抜け毛の量がひどいと感じるほど多くなります。春から夏にかけてと秋から冬にかけての時期(年2回)に抜け毛が目立ちますので、覚えておきましょう。

個体差によって抜け毛が大きく左右される理由

チワワは暑い国であるメキシコ出身のため、本来は短毛で風通しの良いシングルコート(上毛だけの一重構造)であったと言われています。

しかし、長毛の犬との交配を重ねて2タイプの毛の長さのチワワが生まれるうちに、現在ではダブルコート(二重構造)のチワワも多くなったようです。

ちなみに、抜け毛が多いダブルコートか、抜け毛が少ないシングルコートかは、長毛・短毛に関係なく、チワワの個体によって異なります。

つまり、スムースでもロングでも、チワワにはダブルコートの子とシングルコートの子がいて、スタンダードでもそれらが許容されています。

匿名 さん
女性 30代

毛の抜け方は、とても個体差が大きいと思います。以前、飼っていたチワワ2匹はスムースの方が「柴犬か!」というくらい抜け毛がすごくて、季節に関係なく常に抜けていました。

もう1匹はロングでしたが、対照的に抜けない子でした。ブラッシングは2日に1回でしたが、細い毛がブラシに薄っすらつく程度で、こちらの子は全く気になりませんでした。

そして、今飼っているスムースの子はシングルコートなのか、今までで一番抜け毛が少ないです。迎えてみないとどうかわかりませんが、それぞれの個性で愛おしく思います。

では、ロングとスムースのタイプ別に、どんな抜け毛対策が必要なのか見ていきましょう!

ロングコートチワワの抜け毛対策

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ロングコートのチワワはフワフワとした長い毛がたくさんあるところが可愛らしく、人気がありますよね。しかし、毛が細いという特徴もあいまって、抜け毛が増える時期はブラシを使ったケアがとても大切になります。

毎日のブラッシング

チワワの抜け毛

ロングコートチワワは、毛が多くて細いという特徴から、抜けるはずの毛が絡まって毛玉になることが多いため、それを防いであげましょう。

そのため、毎日のブラッシングなどのケアをしてあげることが必要です。また、ブラッシングを行うことで、毛の生え変わりもスムーズに行われるようになります。

長毛犬種用のブラシや櫛型のコームを使い、毛の根元から丁寧にブラシをかけて抜け毛をこまめに取ってあげてください。もつれ部分は指でほぐしながら行うと痛みを与えにくくおすすめです。

そして、月1回ほど定期的にシャンプーをして、抜け毛を洗い流すのもポイントです。長い毛についたほこりや汚れが落ちると、柔らかい毛質がキープでき、毎日のブラシもかけやすくなります。

【子犬の頃からブラシに慣れさせる】

お腹にブラッシング中のチワワ

子犬期は毛吹き(毛の量や質)があまり良くないこともあり、抜け毛が気になることが少ないです。しかし、チワワの成長期以降の抜け毛を考慮し、幼少期からコームに慣れさせることがとても大切です。

我が家のワンちゃんは幼い頃よりコームに慣れさせ、そして柔らかい素材のコームを使ってブラッシングを行っているため、コームを出すと喜んで飛んできて、そして途中で寝てしまうほどコームがお気に入りになっています。

そのため、毎日のブラッシングはとても楽で、愛犬の毛並みをきれいに保つことができるので、私にとっても犬にとっても負担はほとんどありません。

定期的にトリミングサロンに通う

ダブルコート(二重構造)の被毛をもつロングコートチワワは、下毛が密に生えていることから、換毛期には自宅で取りきることが難しく感じるほどの抜け毛に悩まされることがあります。

その場合は、自宅でのお手入れだけでなく、トリミングサロンで定期的にプロのトリマーによるブラッシングで抜け毛を除去した後、シャンプーで洗い流してもらう方が効果的です。

チワワはこまめなカットが必要な犬種ではないため、トリミングサロンに通う頻度は「1ヶ月に1回程度」を目安にして、抜け毛が多い季節のみ2~3週間に1回など、間隔を調整すると良いでしょう。

トリミングサロンでは、プロの技術で抜け毛だけでなく、もつれや毛玉も解消してくれます。さらには、部分カットを依頼することで自宅でのお手入れを行いやすくすることも可能なため、ブラッシングしにくい部分がある時には相談することをおすすめします。

抜け毛対策として毛を短くカットしてもいい?

ロングコートチワワの場合、特に抜け毛がひどいと感じる換毛期には、短くカット(サマーカット)することで抜け毛を目立たなくさせることができると考える人が多いでしょう。

しかし、短く切りすぎると、紫外線や日光から肌を守る力が弱くなったり、寒さから身を守る力が弱くなったりするなどのデメリットが生じることがあります。また、毛のもつれは少なくなりますが、抜け毛の量自体は変わりません。

ロングコートチワワの毛を短くカットするかどうかはトリマーさんと相談し、外出時には日差しや低温から守るために犬服を着せるなど、愛犬への配慮が必要な場合もあることを知っておきましょう。

スムースコートチワワの抜け毛対策

ブラッシング後の短毛チワワ

スムースコートのチワワは、ロングコートのチワワに比べて抜け毛の1本1本が短いため、目立ちにくいことも多いですが、お手入れは必要です。細かな抜け毛の飛び散りを防ぎ、皮膚や被毛の健康を維持するためにも、自宅でできる抜け毛対策を行ってあげましょう。

短毛でも毎日のブラッシングは必要

スムースコートのチワワでも毎日のブラッシングは必要です。

短い毛なので絡まることはありませんが、ブラッシングすることで体の血流が良くなり、毛がスムーズに生えてくるようになりますので、ぜひブラッシングしてあげましょう。

長毛種用のブラシでは短い抜け毛がうまく取れず、皮膚を傷つけてしまうことがありますので、短毛種用のラバーブラシなど柔らかい素材のブラシを使用することをおすすめします。

また、ロングコートチワワに比べて抜け毛が細かく、飛び散りやすいので、犬服を着せることで、外出時の抜け毛対策にもなります。

【ブラッシングは健康管理にも役立つ】
ブラッシングは被毛の手入れだけでなく、犬の全身を触って異常をいち早く察知するためにも有効です。

ブラッシングは毛並みのお手入れだけではなく、愛犬の体全体を触り、異常をいち早く見つけてあげることにも役立ちます。そのため、たとえ短時間でも、できるだけ毎日ブラッシングすることがとても重要です。

シングルコートのスムースコートチワワのように、短毛であまり毛が抜けない犬もいますが、毛や皮膚の健康管理は毎日してあげましょう。

定期的にシャンプーをする

ブラッシングだけでは取りきれないスムースコートチワワの抜け毛は、シャンプーを行う時に一緒に洗い流すことですっきりと取り除けます。

1ヶ月に1~2回程度を目安に行い、皮膚や被毛の表面についたほこりや余分な皮脂汚れなども併せてきれいにしてあげましょう。

抜け毛対策として自宅でシャンプーを行う時には、少し冷たいと感じる程度のぬるま湯ですすぎ残しがないように洗い、しっかりと乾かしてください。皮膚や被毛にダメージを与えるシャンプーの仕方は、チワワの抜け毛を増やす原因になります。

シャンプーの頻度が高すぎると皮膚が乾燥しやすくなってしまうため、日頃のお手入れでは洗い流さなくていいドライシャンプーやシャンプータオルを活用するのもおすすめです。

チワワの抜け毛をこまめに掃除して室内を清潔に!

部屋でくつろぐチワワ

飼い主さんが一番大変なことは、毎日たくさんの毛が抜けるため、お家のお掃除もこまめにしてあげなくてはいけないことです。我が家でもあまりにたくさんの毛が抜けるため、日々のお掃除は欠かせません。

しかし、毎日お掃除に多くの時間をさくことも大変なため、我が家では日々の抜け毛のお掃除は粘着カーペットクリーナーを用いています。時間なども構わず、すぐ掃除が出来るためとても重宝していますよ。

他にも、チワワの抜け毛掃除をする時には、時短テクニックや効率の良い方法を活用して行いましょう。

  • 大掃除の時は家具の上などに溜まった抜け毛掃除から始める(下に落とす)
  • 掃除機がけの前にウェットタイプのフロアシートで抜け毛をざっくり集める(舞い散るのを防止)
  • 掃除機がけは隅から中央に向かって行う
  • 布地に絡まった抜け毛はゴム手袋をはめてなでるようにして集める
  • 抜け毛対策専用グッズを活用する
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チワワの抜け毛が多いときは病気の可能性も!

伏せているチワワ

チワワの毛や皮膚をお手入れしている時に、一部分だけ抜けているのを見つけたり、抜け毛の量が急に増えたといった異変を感じたら、病気の可能性がないかをかかりつけの動物病院でチェックしてもらうことも大切です。

皮膚や毛に異常が現れる病気には、皮膚病だけではなくホルモン分泌量の異常によって皮膚を含めた全身に様々な症状が出る病気もあります。

皮膚病であれば赤みやかゆみが同時に現れることも多いため、普段の愛犬の様子をよく観察してみましょう。ただし、ホルモンの異常が関わるかゆみのない脱毛症などもあるため注意が必要です。

まとめ

並んで走るチワワ

チワワの換毛期は体のケアだけでなく、チワワ達が過ごすお部屋の掃除など色々なことに気をつけてあげることが必要になってきますよね。

幼い頃は特にロングコートのチワワで毛吹きが悪いチワワもいますが、成長と共に毛並みが整い、大体2、3歳頃までには生えそろうことが多いようです。

毛並みのケアというとブラッシングやシャンプーなどが頭に浮かびますが、外からのケアだけでなく、毛や皮膚の状態を整える原料となるご飯にも気をつけてあげましょう。

チワワにとっても、飼い主さんにとっても、外側からと内側からのケアで抜け毛の時期がより過ごしやすくなるよう工夫してみてくださいね。

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