散歩は1日30分?本当の意味での『適度な運動』とは?

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散歩は1日30分?本当の意味での『適度な運動』とは?

「小型犬の散歩は1日で15分で良い」や、大型犬は「1日2時間」などと言われます。しかし、この通りに散歩や運動を行っても運動不足や過多になってしまうことも。ここでは適正な運動量の決め方をご紹介します。

運動量は個体差で決まる

走る犬

犬の運動量について、多くの誤解があるようです。
たとえば、「小型犬なら1日で15~30分」で良いといったものや、「大型犬なら最低1日2時間」などというものです。
これらの運動量の指針は、飼主に間違った印象を与えることがあります。1日の散歩が15~30分で良いと教えられた小型犬の飼主は、中々それ以上の散歩や運動をしようとしません。
一方で最低でも1日2時間と教わった飼主は、義務感に駆られて何が何でも2時間の散歩をするように努力するでしょう。

実はこの「小型犬ならこれくらい」や「大型犬ならこれくらい」といった運動量には科学的な根拠がありません。
単に「一般論で言えばこの程度でしょう」といったものでしかないのです。

犬の運動量は、その犬の気力と体力に依存します。
気力と体力が有り余った小型犬では30分ほどの散歩など、ほとんど意味がありません。
実際に6時間歩き続けても、ちっともヘコタレないチワワもいるほどです。
反対に穏やかな気質で、持久力の無い大型犬は30分歩いたところで、もうヘトヘトなんて事もあるものです。

つまり、適正な運動量は犬のサイズには関係しないということです。
これは個体差によって運動量が変わることを意味します。

また、犬種によって運動量を定義するものもあります。
これは小型犬or大型犬といった分類よりは、当てになるかもしれませんが、個体差を埋める程ではないでしょう。

たとえば、小型犬で活発な犬種であるテリア系の犬は、他の小型犬よりも必要運動量が多くなります。
もっとも活発な犬として知られるジャックラッセルテリアは大型犬並(場合によってはそれ以上)の運動量が必要な事が多いのも事実です。

適正な運動量は、個体によって異なる。大きさとは無関係!

散歩と運動の機能の違いを知る

散歩の犬

更に気を付けたい点は、散歩と運動が混同されることです。

確かに散歩と運動には、犬の生理的欲求を満たすという意味がありますが、散歩と運動では機能の面で大きな違いがあります。

散歩は探索欲求と縄張りの点検などになり、運動は体全身を使った活動となります。
ここを混同して、散歩=運動と解釈すると運動不足になり、ストレスを溜め込んで問題行動に発展することがあるので注意が必要です。 また反対に、運動にばかりに偏っても、散歩での欲求が満たされず欲求不満になりがちです。これも問題行動の原因となってしまいます。

散歩&運動をルーティンにする

オススメなのは、散歩(行き)~運動~散歩(帰り)というイベントを毎日のルーティンにすることです。
散歩で公園などに行き、伸縮リードやロングリードに付け替えて運動を行います。
そして帰り道は散歩で帰宅します。
こうすることで、散歩と運動を一度に行なうことができ、犬の欲求はしっかりと解消させることができます。

散歩では、匂い嗅ぎやマーキングをしっかりと行いながら、飼主と共に歩くことがメインです。
そして公園などの安全な場所では、リードを付け替えてから体全身を使って運動します。

運動の内容は?

運動はどんなものでも良いです。たとえば、キャッチボールや、呼び戻しの練習でも良いでしょう。
ただ単に飼主と一緒に追いかけっこをするなども、とても良い運動になります。犬が激しく走り、方向転換をしたりすることで体全身が有効に使われます。

そして運動が終わったら、リードを付け替えて散歩をしながら帰宅する。
この流れで散歩と運動を同時に行なうと、1回の散歩という活動でも脳を多く刺激するので、効率的に気力や体力を発散できます。

野生のルーティンを取り入れる

そして更に理想的なのは餌を散歩の後に与えることです。
このプログラムは野生で生きる犬達にとっては自然な物です。

朝に目覚めると、狩りと縄張りの点検のために犬は巣穴付近から外界にでかけます。
そこで獲物がいれば狩りを行います。狩りには激しい運動が伴います。狩りに成功すれば獲物を巣穴付近にまで持ち帰り、食事をするのが野生での生き方です。
この野生化でのルーティンを散歩のプログラムに応用することで、犬にとっては自然に発散ができるようになります。

犬にとって自然な方法で、欲求が発散され満腹になった犬は、心地良い疲労感と満腹感を得るので、散歩から帰ってきた後は穏やかに過ごすことができるようになります。

散歩と運動は目的が違う!
どちらが欠けても犬のストレスになる!

  • 散歩:探索欲求と縄張りの点検
  • 運動:全身を使った運動

散歩や運動の量を計る

走る犬2

それでは、実際に愛犬に合った運動量を測ってみましょう。

基準の散歩&運動で体力測定

まず、犬の大きさや犬種に関係なく、1回30分の散歩を1日に2回というのを基準とします。
散歩の道中の公園などでの運動は1回5分程度とすると、1回の散歩は30分、運動の時間は5分となります。

犬の疲れ具合を確認する

これで散歩から帰宅した犬の状態を観察します。犬が浅速呼吸(ハッハッと短く浅い呼吸)をしているようなら十分に疲れています。
浅速呼吸が過剰な場合や、歯茎や舌の色が紫色になっているようでは、疲れすぎで危険なレベルです。
呼吸の具合は散歩や運動の最中でも注意深く観察しましょう。

犬が疲れていない場合

ここで、犬がちっとも疲れていない場合は、散歩と運動の量を徐々に増やすようにします。
散歩を往復で10分伸ばし、運動も5分伸ばします。つまり散歩は1回40分となり、運動の時間は10分となります。
合計では50分となります。

病気がある場合は調節する

パテラなどの関節に問題を抱えている場合では、連続した散歩や運動で痛みを引き起こすことがあります。
なので1回の散歩や運動の量を短くして、日に4回程度行なう必要があります。
1回の散歩を15分などとして回数を増やすことで欲求を発散させることができます。

犬が疲れている場合

最初の設定値で犬が疲れすぎるようなら、徐々に時間を減らしていきます。
散歩を1回20分として、運動はそのままで5分といった具合です。
こうして徐々に時間をコントロールすることで、愛犬に合った運動量が見えてきます。
だいたいの運動量をが定まってきたら、季節や愛犬の年齢に合わせて増減させます。

季節によって運動量は違う

また、夏場と冬場では当然、運動量にも変化が必要です。
犬は暑さが苦手な動物です。
夏場の散歩は涼しい時間に行い、基準よりも少なめにする必要があります。
また、暑い季節では犬が運動をしたがらないことがあります。

この場合は、運動の時間を木陰などでの休憩時間に置き換えます。水分補給もこまめに行いましょう。
反対に寒くなると犬は元気になってきます。散歩の時間を基準より増やして、運動の時間も増やします。

犬の様子を見ながら、適切な運動量を探ろう!

最後に

水を飲む犬

如何でしょうか。
このように個体の体力を基準に運動の量を調節することで、個体に合ったベストな運動量を知ることができます。

運動量は犬の大きさとは関係がありません。
犬種による違いも個体差のほうが上回ります。
さらに、特筆すべきは”散歩と運動を必要としない犬はいない”ということです。

未だにペットショップなどで、
「この子は小型犬なので散歩はしなくても平気です!」
などの暴言を謳う者もいますが、それは単なるウリ文句に過ぎません。
犬の欲求を発散させるためには、質の良い散歩と運動が必要です。
個体に合わせたベストな運動量を与えて、愛犬には幸せな毎日を送って欲しいものですね。

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