犬の多頭飼いメリット
犬を飼っているご家庭では、「1頭だけだとなんだか寂しそう」「もう1頭迎えてより賑やかに」と考えるご家庭も多いでしょう。しかし、もちろん犬を多頭飼いするということは非常に大変です。
今回はこの犬の多頭飼いについて、迎える前のチェックポイントや多頭飼い成功のコツをご紹介していきますが、最初に犬の多頭飼いのメリットとデメリットを確認しておきましょう。まずは犬の多頭飼いをすることで得られるメリットからです。
社交性が育つ
多頭飼いのメリットとして、まずは犬の社交性が育つというメリットが挙げられます。多頭飼いをして犬同士で家にいる方が、お散歩へ連れて行った際に他の家の犬と会っても消極的、あるいは攻撃的な態度を取りにくくなります。
多頭飼いをすると、普段から他の犬と触れ合う機会が増えるため、犬同士のコミュニケーションが上手になるのではないでしょうか。
先住犬から犬社会のマナーを学べる
上記でも少し触れましたが、多頭飼いするために新しく家族に迎え入れる犬の場合、保護施設から引き取るか、あるいはペットショップやブリーダーさんなどから子犬として引き取るケースがほとんどです。
そのため、前者はなかなか犬同士のコミュニケーションを取る機会がなかったり、後者は子犬のため、まだ犬社会のルールやマナーを学ぶ機会を十分に得ることができていないことが多いです。
しかし、多頭飼いであれば既に家族に先輩犬がいるため、その先輩犬と一緒に暮らす中で犬社会のルールやマナーを教えてもらい、学習することが可能です。
ちなみに犬社会のルールやマナーというのは、まずは挨拶といった基本的なことから距離感の取り方など、犬同士の中で行われるコミュニケーションで必要なルールを指します。
後輩犬のしつけ完了が早い傾向にある
上記では犬社会のルールやマナーを先輩犬から教えてもらうことができるため、犬社会(散歩中に他の犬と会った際など)に順応しやすいといったメリットを挙げました。しかし、先輩犬から教わることはこれだけではありません。
多頭飼いの場合、家庭内で行われるしつけに関しても教わることがあります。後輩犬は、先輩犬の行動を見て自然と学んでいく傾向があります。そのため後輩犬はしつけを早く覚える事が出来るというメリットが生じるのです。
多頭飼いの中では犬1頭1頭が集団(群れ)の仲間です。先輩犬はその犬たちの中でもリーダー的な存在になるため、そのリーダー犬が飼い主の言うことを聞いていれば、それを真似してくれるようになります。
また多頭飼いの中で、トイレやいたずらに関するしつけも先輩犬が正しい場所にトイレをしていれば真似してそこにするようになりますし、いたずらをせずにおもちゃで遊んでいる姿を見ればそれを真似しようとする傾向があります。
1頭よりも2頭以上の方が寂しさを感じさせない
そして何より多頭飼いのメリットとなる点が、先輩犬の寂しさを緩和させてあげることができるという点です。1頭でお留守番をさせていると、どうしても寂しそうな表情を見ることになります。
そこで、多頭飼いをすることによって、留守番時はお互いに遊び相手になることができます。そのため、留守番中1頭で寂しく待っていた先輩犬が、多頭飼いを始めた頃から落ち着いて留守番ができるようになったという話を耳にする事があります。
もちろん、多頭飼いを始めて遊び相手ができたからといって、飼い主とのスキンシップ時間を少なくして良いということではありません。あくまで飼い主のいない間の遊び相手、コミュニケーション相手としてお互いが寄り添い合っているという意味です。
脳の活性化にも繋がる
先住犬が既にシニア期に入っている場合、多頭飼いをすることによって自分以外の犬と接する機会が一気に増えます。これにより、脳が活性化され、認知症を発症しにくくなるともいわれているのです。飼い主とのコミュニケーションやスキンシップも非常に大事ですが、他の犬とふれあい犬同士のコミュニケーションを積極的に取ることで、脳が働き活性化に繋がります。
またシニア犬のいるご家庭で多頭飼いを始める場合、新しく入ってくる犬のほとんどは子犬~成犬です。つまり、自分より年下の犬となります。多頭飼いをして犬同士一緒に遊ぶことで体力がつき、健康的な体を維持することにも繋がります。
犬の多頭飼いデメリット
犬を多頭飼いすることによって、先住犬から学習することでしつけを早く覚える傾向があったり、お互いに社交性が育つ、寂しさを感じないといった様々なメリットがありました。これだけ見ると「多頭飼いって魅力的」と思いますよね!
しかし、もちろん多頭飼いにはデメリットも付きものです。何より単頭飼育よりも様々な面で大変なことが出てきます。では、多頭飼いをするとどのようなデメリット・大変な点が出てくるのでしょうか。
犬にかかる費用が倍になる
まず多頭飼いで最もネックとなる点は経済面です。多頭飼いをする以上、今まで1頭だけ飼っていた時に比べ、頭数が増えればその分だけゲージやエサ皿、水皿などの必要品を購入する必要があります。
さらに犬を多頭飼いすると、月々にかかるドッグフード代やトリミングサロン代、おやつ代、トイレシートや散歩の時に必要なうんち袋など、日用品代が倍近くかかることを覚悟しなければいけません。
また犬を多頭飼いする際は、医療費も考慮する必要があります。定期検診などの毎年かかる費用はもちろん、ペット保険も毎月支払いしなければいけません。多頭飼いであれば頭数が増えれば増えるほど、病気を患う可能性が高くなりますから、いざという時のために貯金もしておかなければいけません。
犬の居住スペースも倍程度用意する必要がある
多頭飼いをすることによって「倍になる」ことは経済面だけではありません。1頭だった犬が多頭飼いをする事により2頭、3頭と増え、犬たちのケージの設置スペースは当たり前ですが2倍、3倍と増えます。犬を多頭飼いする際、ケージを頭数分設置できる余裕はありますか?
犬をお世話する時間
また、犬を多頭飼いする時の問題は、移住スペースだけではありません。お世話も頭数分行わなければいけないため、犬を2匹で多頭飼いするのであればお世話の量も2倍に増えます。つまり、以前以上に自分の時間が取りづらくなり、犬中心の生活になる事を覚悟しなければいけません。
また多頭飼いし始めのうちは、別々に散歩に連れて行くことが望ましいです。犬種によっては運動量もまったく異なるため、散歩時間も増えることを念頭に置いておく必要があるでしょう。
先輩犬の悪い癖を真似してしまう可能性
多頭飼いをする前に必ず確認しておきたいポイントとして、既に家族として一緒に過ごしている先住犬は、しっかりしつけができていますか?先輩犬がしつけができていなければ、後から入ってきた後輩犬に悪影響を与える恐れがあります。
例えば、先輩犬がゴミ箱を漁るといったイタズラ行為をしていれば、後輩犬も「あれはやっていいことなんだ!」と勘違いし、先輩犬の問題行動を真似してしまいます。多頭飼いする際、先輩犬がしつけられていないと問題行動が2倍、3倍にも膨れあがる恐れがあり、その分飼い主の世話や行わなければいけないしつけが増えることになります。
また吠え癖や噛み癖などの攻撃的な問題行動は、多頭飼いになることでより大きな問題へと発展しかねません。ご近所トラブルの原因にもなりますので、しつけに関しては、多頭飼いするならばよりしっかり行う必要があることを心得ておきましょう。
後輩犬に構い過ぎて先輩犬が寂しい思いをする
多頭飼いをする際に新しく迎える犬がまだ子犬の場合、どうしても飼い主は後輩犬のお世話に手がかかります。そのため、先住犬よりも後輩犬に構っている時間が多くなりがち…という傾向が見られます。
しかし、そうなると「なんで僕は構ってもらえないのだろう」と先住犬が寂しい思いをすることになってしまいます。多頭飼いをして先住犬の寂しさを和らげるために後輩犬を迎えるはずが、後輩犬を迎えたことで先住犬に不安や寂しさを感じさせてしまっては本末転倒です。
また「自分だけ構ってもらえてない」と強く感じる事で、先住犬が問題行動を起こすようになったり、赤ちゃん返りと呼ばれるような行動を取るようになるなど悪影響が出てくることがあります。
先輩犬と後輩犬の相性が悪く喧嘩ばかり
多頭飼いをする上で、最も重要な点は先住犬と後輩犬の相性です。多頭飼いでお迎えする犬と先住犬の相性が悪いと、双方にストレスが溜まりますし、問題行動を頻発することでご近所さんに迷惑を掛けてしまう恐れもあります。そのため、多頭飼いを始める前に先住犬と仲良くなれるかどうかという点を重要視して、新しい家族を選ぶようにするべきでしょう。
犬を多頭飼いする前のチェックポイント
犬を多頭飼いをすることで起こるメリットとデメリットを確認し、しっかり理解した上で、それでも「多頭飼いがしたい」「私たちの家には多頭飼いが合っている」と思えるようであれば、多頭飼いをする前、つまり後輩犬を迎える前に確認しておくべきポイントを見ていきましょう。
犬を多頭飼いするにあたって、多くのポイントを考慮する必要があります。飼い主側の事情はもちろんですが、多頭飼いをする際特に考慮しなければいけない点は先住犬です。では、どのようなポイントを確認するべきなのでしょう。
頭数分の面倒を見れるか考える
まずは今の自分の状況で先住犬はもちろん、多頭飼いをすることですべての犬の面倒を見ることができるかどうかをしっかり考えてください。単頭飼いだった人の場合、多頭飼いをする事で単純にお世話の量が2倍に増えることになります。
想像してみてください。散歩の量も倍になり、トイレシーツの替えやごはん・水を与える時間、さらにスキンシップをとる時間、シャンプーをする回数など、すべてが増えるのです。確実に飼い主自身の時間が減り、犬中心の生活になる事は必至です。それでも多頭飼いをしますか?
また多頭飼いをする事で犬が2頭以上に増えることにより、自分の時間がまったく持てなくなってしまい、飼い主の精神状況が不安定になってしまう、あるいは余裕がなくなってしまうといった状況は多頭飼育崩壊や育児放棄に繋がる危険性もあります。自分が多頭飼いするほど精神的にも肉体的にも余裕があるかどうかを今一度よく考え、多頭飼いをするかどうかを決めましょう。
経済的に余裕があるかを考える
また犬を多頭飼いする際、自分自身に関して考えなくてはいけない点は精神面や肉体面だけではありません。経済面や住宅事情を考えて空間的にも余裕があるかどうか多頭飼いする前に考えましょう。
まず経済面ですが、デメリットとして多頭飼いの大変さを挙げる際にもお話ししたとおり、頭数が増えれば増えた分だけ経済的負担がのしかかります。1年間のペット保険料や定期検診などの医療費も2倍に増えます。さらに犬の多頭飼いで月々かかる費用(エサ代、おやつ代、トイレシート代、うんち袋など)に加え、初期費用(ゲージ、犬用ベッド、エサ皿、水皿、散歩用品など)も必要になります。
これらを総合して考え、1年間、あるいは月々いくらの出費になるかを計算し、現在の家計と照らし合わせて考えましょう。経済的な面を考えずに多頭飼いをしてしまうと、現在問題になっている多頭飼育崩壊に繋がります。また「やっぱり飼えない」と保健所などに預けることになってしまうのです。それは犬たちにとって、あまりに残酷で悲惨な結末です。
多頭飼いできる部屋の広さかを考える
犬を多頭飼いする時は、空間的余裕を考えてみてください。自分の家に増える頭数分のゲージ(サークル)を配置する余裕はありますか?また多頭飼いをした際に犬たちが伸び伸びと寛げる、あるいは遊べる空間的余裕はありますか?
多頭飼いをする上でスペースに余裕がないと、後々犬たちにとってストレスが溜まってしまいます。すると問題行動が増えたり、病気になってしまう恐れもあります。これらすべてを考慮した上で、多頭飼いを検討しましょう。
犬同士の相性を考える
多頭飼いをする上で最も難しいチェックポイントが犬同士の相性です。上記の精神面、肉体面、時間、経済面、空間的余裕の点でクリアできたとしても、先住犬との相性が悪ければ家に迎え入れることができません。まずは今家族として一緒に過ごしている愛犬の性格や散歩での傾向を改めて考えてみてください。
フレンドリーで警戒心が強くない性格で、尚且つ散歩中に他の犬と会った際、積極的に近寄っている、攻撃的にならないのであれば、後から迎えた犬とも仲良くなれる可能性は高いでしょう。
反対に臆病で警戒心が強く、散歩中も他の犬と接することが苦手であったり、吠えて警戒するような子であれば、新しい犬がやって来た際も同じような姿勢を見せる可能性は高いです。また先住犬である愛犬に強いストレスがかかってしまう恐れもありますので、無理に多頭飼いする必要もないでしょう。
先住犬と面会させる
上記で多頭飼いする時の先住犬との相性を考えるというチェックポイントを挙げましたが、最近では愛犬を連れて譲渡会に行くことができるイベントも増えてきましたし、ペットショップであれば愛犬を連れて入店できるところも増えています。
新入りの犬をブリーダーさんから引き取ろうと考えている場合には、ブリーダーさんに直接問い合わせ、多頭飼いを検討しているため、先住の犬との相性を確かめたいので愛犬を連れて行くことは可能かどうか問合せをしてみましょう。
このように多頭飼いで新しく迎え入れる犬を家族にする前に、先住犬と面会させ相性を見ることも重要なポイントです。実際に会ってみることで、一緒に暮らした場合、どのような接し方をするかなども確認することができます。
里親として保健所などから引き取る場合は、1週間程度のお試し期間が設けられているところも多いです。その間に双方の様子をしっかり観察し、多頭飼い出来るかどうかの相性を見極める方法もあります。少しでも「合わないかも」と感じたら、無理をせず双方の犬のことを考え、その犬を迎えることは諦めましょう。
先住犬のしつけができているかを再確認
そして最後の多頭飼いチェックポイントは、先住犬がしっかりしつけができているかどうかです。デメリットでもご紹介したように、先輩犬となる先住犬のしつけができていない場合、多頭飼いをする事で後輩犬に悪影響を与える恐れがあります。
先輩犬がいたずらや問題行動をしていれば、後輩犬も「これはやっていいんだ!」と勘違いし、真似し始めてしまう可能性が非常に高いです。問題行動は1頭でも大変ですが、多頭飼いで犬の数が増えてしまえば手に負えなくなってしまいます。
そうなる前に、まずは先住犬がしっかり問題行動を直し、しつけが完了しているかどうかを改めて確認してください。しっかりしつけができていれば、後から入ってくる後輩犬に良い影響を与えてくれる先輩犬となりますよ!
犬の多頭飼いを成功させるコツ
多頭飼いをするために新しい犬を迎えるにあたり、上記で5つのチェックポイントをご用意しました。皆さんのご家庭、あるいは先住犬は大丈夫でしたか?さて、最後に新しい後輩犬を迎えた後、多頭飼いを成功させるためのコツをポイントごとにご紹介します。
愛情や対応方法は平等に
多頭飼いするに当たり、どうしても新しく家族になった後輩犬にばかり目が行きがちになる傾向があります。「環境に慣れたかな?」「まだ子犬だからしっかり見てあげなくちゃ」という飼い主の思いが、不平等さを生んでしまうことに繋がりかねません。
たしかに、多頭飼いで慣れない環境にやって来た新しい犬は気にしてあげるべきです。しかし、だからといって先住犬への愛情表現が少なくなっても良いというわけではありません。犬を多頭飼いする時は、どちらも平等に愛情を注いであげてください。
多頭飼いに適した時期
実は多頭飼いをする適切な時期があることをご存知でしょうか。既に先住犬が成犬になっている場合は、2~3歳を越えたあたりが多頭飼いをする最適なタイミングです。逆にまだ6ヶ月未満の子犬であれば、その時期に新たな子を迎え入れ多頭飼いすることもできます。
成犬の場合、2~3歳を越えたあたりが多頭飼いの最適なタイミングである理由は、精神的にも肉体的にもしっかり成長し、落ち着いてくる頃だからです。まだ先住犬も子ども気分な時期に多頭飼いをしてしまうと、喧嘩が多くなったり、ストレスを感じる恐れがあります。
一方、先住犬が、生後6ヶ月ほどの子犬の場合は、この時期から一緒に過ごすことで兄弟犬のような仲を築くことができます。そのため、まだ子犬ではありますが新たに迎え入れても上下関係なく、新しい子犬を受け入れ多頭飼いしやすくなる傾向にあるのです。
先住犬のしつけをする
【写真11:しつけをするダックスフンド】53247941
多頭飼いを始める際のチェックポイントに「先住犬のしつけができているかどうか」という項目があったことを覚えているでしょうか。先住犬のしつけは新しい犬が家族として迎え入れられる前に完了させておきましょう。
いたずらをしない、無駄吠えをしない、トイレトレーニング、基本動作(お座り、待て、お手など)、噛み癖を直すといった基本的なしつけです。これらのしつけを完了させた上で多頭飼いをスタートさせてください。
後輩犬のしつけは飼い主が積極的に行う
【写真12:粗相をしてしまった子犬】176006110
最初の「多頭飼いのメリット」で、多頭飼いをしている家の後輩犬は、先輩犬の行動を見て学ぶ傾向が強いという話がありました。そのため、しつけや犬社会におけるルールなども比較的早く学習する傾向にあります。
しかし、だからといって必ずしも後輩犬が学習スピードが速いとは限りませんし、先輩犬が正確にしつけを行ってくれるわけではありません。したがって、先輩犬にしつけを任せるスタンスではなく、しつけ自体は飼い主が行う必要があります。この点を勘違いしないよう注意しましょう。
2頭(またはそれ以上の頭数)で一緒に遊んでいる場合は、しつけとは別にお互いが楽しんでじゃれ合っているため、彼らの親睦を深めるためにも飼い主が必要以上に介入する必要はありません。危険がないか、喧嘩が始まらないかだけを注意して見守ってあげてください。
飼い主と1対1で遊ぶ時間を設ける
多頭飼いを始めると犬同士で遊ぶ時間が増えます。そのため、「これだけ遊んでいれば満足しているだろう」と飼い主さんと一緒に遊ぶ時間が少なくなってしまうことも珍しくありません。しかし、飼い主と犬との間で信頼関係を築くためには、遊んだりスキンシップをとったりすることは非常に重要です。
毎日でなくても良いので、多頭飼いをしても、時間があるときに1頭ずつマンツーマンで遊ぶ時間を設けるようにしてください。多頭飼いされている犬の中には、先輩犬の方が立場が強く後輩犬が思うように遊べていなかったり、反対に先輩犬が後輩犬の面倒を見るような形になっており、自分の思うように遊べていないことがあります。
すると上手くストレス発散ができなかったり、心の底では満足できていなかったりします。これらをしっかり解消してあげるためにも、1対1でのスキンシップタイムを設けることが必要なのです。
喧嘩の原因は即排除する
いつもは仲の良い愛犬同士であっても、多頭飼いをしていると必ず喧嘩が生じることはあります。そのような事態に陥った場合、まずは喧嘩の状況をしっかり観察してください。何が原因で喧嘩になったのかを確認する必要があるからです。
次に喧嘩の原因となったものを取り除きましょう。例えばおもちゃの奪い合いであれば、そのおもちゃを一定時間取り上げましょう。何度も同じおもちゃを奪い合い喧嘩をするようであれば、そのおもちゃを片付け、双方に新しいおもちゃを提供してあげてください。
他にもじゃれ合っているうちに興奮し、行為がエスカレートしたために喧嘩になってしまうということもよくあります。その際は飼い主が間に割って入り、一旦落ち着かせるために双方をゲージの中に入れ、冷静になってから再度出してあげるなど適切な対応を心がけてください。
不妊・去勢手術は事前に処置してもらう
【写真13:犬と獣医】181327363
そして迎える際に重要なポイントとして、不妊手術と去勢手術があります。単頭飼いの場合はする家庭としない家庭に分かれると思いますが、多頭飼いの場合、オスメス両方いると子どもができてしまうことがあります。
可愛い愛犬たちの子どもを見ることは、飼い主として非常に喜ばしいことではありますが喜んでばかりもいられません。多頭飼いは非常に大変ですが、子どもが生まれればより大変な状況に陥ります。中には多頭飼育崩壊を起こすところもあるほどです。
繁殖する予定がない多頭飼いの場合は、これを防ぐためにもオスは去勢手術、メスは避妊手術をする必要があります。「可哀想」と感じる人もいるかもしれませんが、子どもができてから「育てられない」となる方がよっぽど悲惨です。
まとめ
【写真14:みんなで浜辺を散歩するラブラドールレトリバー】128043180
いかがでしたか?多頭飼いはメリットだけでなく、その分とても大変な生活になります。今の自分、あるいはご家庭にどれだけ余裕があるか、また多頭飼いができる環境であるかなどを十分に考えた上で、それでも多頭飼いをしようと決意するのであれば、先住犬・後輩犬には平等に愛情を注いであげてくださいね!
ユーザーのコメント
30代 女性 もこじ
もう少し慎重に考えてから新しい子を迎えたいと思います。
40代 女性 豚玉
外ではとってもフレンドリーなのに、1度だけ、他犬が我が家にやってきた時に、自分のハウス(ケージ)には絶対に近寄るな!水一滴飲むことは許さない!と頑固に主張したものですから、、、本人に事前確認が取れると1番いいのですが、皆さん、どうやって先住犬を説得されているのかが気になります。
50代以上 女性 フーガ
ちなみに愛犬たちは、先輩犬をみて要領よくふるまう後輩犬です。多頭飼いだと大変な時もありますが、喜びも倍に増えます。とくに健康管理に気を使いますが、皆さんにも多頭飼いをお勧めしたいと思います。
女性 ちーちょこ
2匹で狭い所に寄り添って寝てる姿は可愛くて仕方ありません。相性もあると思いますが、多頭飼いはオススメします。
女性 アポロの母ちゃん
後の子が私にかまってとべったりくるので、先住犬がそれに影響されて、以前より積極的にかまってとくるようになったり、なにかとお互い影響されているようです。私はそれを見て笑っています。
女性 匿名
女性 かきりむ
ドッグランに行くとリーダーの後について走るので楽しかったです。避妊、去勢手術は必須です。ペットのペットロスも軽く年相応に耳も目も遠くなり1番若い子が今年で13才。金銭的に余裕があれば多頭飼育はひとりっ子より断然良いと思います。
50代以上 女性 さちひめ
40代 女性 匿名
ただ、お散歩にみんなで揃って行くので 気が大きくなって よその犬には吠えるコが1頭居ます 1頭だけでは お散歩に行くのを嫌がるし みんなで行くと強気になる そこだけが悩む所ですが…
でも、多頭飼いは 本当におすすめだと思います
ちなみに飼っているのは ミニチュアダックスフンド3頭 チワックス1頭 ダップー1頭です
女性 はな
もう少し時間はかかると思いますがやる事二倍幸せも二倍です。
50代以上 女性 オチボ
最初の犬のトイレのしつけは大変でしたが、二匹目、三匹目のトイレは先住犬のトイレを見て学び、特にしつけてないのに見よう見まねでできるようになりました。
留守番でも退屈しないというのが多頭飼いのいいところでしょうか。
50代以上 女性 匿名
子育てが終わり、一人暮らしで無理だとも・・思いつつ、子犬を抱いた瞬間、メロメロになって・・
マルチーズを飼い始め、一年後には、もう一匹のマルチーズと・・多頭飼いをしています。
雄と雌だからなのか・・一匹の時よりも手がかからない。
また、犬同士で遊ぶので、見ていて微笑ましい。
寝る時も、段々二匹のルールと距離感が決まりつつ、たまには、二匹がくっついて寝ている姿に・・
子育てをしていた時の母性の満足感のような幸せに包まれます。
仕事をしていて、二匹の犬もお客さんの接客?をして、お客さんにも可愛がってもらっています。
犬は、どんな飼い主でも丸々受け入れています。
そんな犬の在り方にも、「ありがとう」って気持ちでいっぱいです。
犬は人間の気持ちも言葉も解っています。
50代以上 女性 やっさん
50代以上 女性 ベータママ
犬のことは犬に任せるというのと飼い主が絶対的リーダーであるというのは矛盾しています。
犬に過剰に介入しないのは良いのですが、順位序列はよっぽどの多頭(10頭以上)でない限りは飼い主が序列を付けた方が犬も不安にならず、かつ飼い主の主導権も強固になります。
ここに書かれていない多頭飼いで注意しないといけない点は、飼い主が介入するタイミングと事象で、飼い主が決めた序列を無視するような行為は介入し注意するのがトラブルの芽を摘みます。
良く起こる序列を無視する行動とは先住犬の鼻先を後輩犬が横切る(序列下位のものは後ろを通る)、飼い主と先住犬の距離が近い時に後輩犬が間に入ろうとする、みんなに号令をかけた際に抜け駆けしようとするなどです。
これらの行動が頻繁に起きる場合、後輩犬はリーダーも先住犬も尊重していないと考えるべきで序列での行動(玄関を通る時は序列順にゆっくり通し後輩犬を待たせるとか、給餌の待たせる時間を序列順に伸ばす)をしっかりさせないといけません。
40代 女性 匿名
先住犬がダックス2匹で、ボーダーコリーの子犬をお迎えしました。
身体の大きさもゆくゆくは違うように育つことを考えたのと、ボーダーコリーは頭が良いことも考え、ダックスがボーダーコリーを叱ってもほっときました(笑)
今はボーダーコリーも成犬になりましたが、順列は変わらずダックスには絶対逆らいません。
私も全てにおいて、ダックス優先にしてます(散歩はダックスとボーダーコリーは別々です)
元々、もっと昔は五匹いましたが、うち、三匹は天国に召されたので新たにボーダーコリーをお迎えしました。
ダックス二匹は、同じ歳です。
50代以上 女性 匿名
多頭飼いは初めてで体格差もあり心配しましたが幼少期から一緒に居たおかげなのか兄弟犬、友達犬みたいです。
特にチワワは単独散歩が怖いのかあまり歩かず、柴犬が一緒だと尻尾をピーンと上げ意気揚々としてます。(笑)
因みに2頭とも去勢済みです。
50代以上 女性 ティン子
そして現在は今年4歳になる女の子と、もうすぐ生後8ヶ月になる女の子2頭の多頭飼いです。
先住犬が新入りパピーに馴染めず散々苦労しましたが、やっと仲良しさんになってきたところです。
先住犬はオットリさんで、新入りは天真爛漫・ワガママ・怖いもの知らずの上に気が強く・頑固
シーズー7頭目にして、こんな性格の子は初めてで、躾け方が解らず私自身アタフタ 先住犬はタジタジの毎日でした。
今は仲良しですが、たまに先住犬の(ひとり時間)を作り、主人が車でドライブがてらお散歩を楽しんできます。
そのとき送られてくる写真の彼女の目はキラキラと輝いています…が、
帰宅するなり《お姉ちゃんお姉ちゃん》と戯れる新入りに向ける先住犬の目は冷ややかです。
多頭飼いは楽しくて最高ですが、私の年齢的に今の2人が最後の多頭飼いです。
(あっ!いつもの癖で2人と書いてしまった)
女性 りんご
昔初めて犬を飼ったのが、プライドの高いヨークシャーテリアのお姫様のような女の子でした。
とてもかわいくて、美しくて、家族全員でかわいがっていました。
その子がひとりだと寂しいのではないか、お留守番もひとりより仲間がいた方がいいのではないか、と今思うと安易でしたが、家族みんな親切心でもうひとり、ヨークシャーテリアの女の子を迎えました。
しかしこのふたり、最期まで仲良くなることはありませんでした。死ぬまで無視し合って生きました。先住犬が17才で亡くなった際には、「かわいそうなことをしたな」と後悔してしまいいました。プライドの高いお姫様気質のお姉さん犬は、妹が出来ると急にかんしゃくを起こしたりワガママになって、気の強さが倍増しました。
「なによあの小娘!」と聞こえて来そうなくらい、妹犬を嫌っていました。
きっと一人っ子でちやほやされ続けることが彼女の希望だったような気がしています。
とはいえ、どちらの犬も家族みんなに愛されたんですけどね。
多頭飼いは、性格をちゃんとみてから検討しないと犬にとっては嬉しくない場合もあるということで…。
女性 織田
先住犬の性格が厳しい場合、新入りにはきつくルールを教えてくれるので、飼い主は喧嘩にならないかだけ注意してみていれば大丈夫かと思います。実際に我が家の先住犬は新入り犬に対し、自分の方が上であると教えて(?)いました。トイレの順番も先、ご飯の順番も先、もちろんお散歩で外に出るのも先です。その後を新入り犬がついていき、自然と順番を理解していきました。犬のことは犬に任せて大丈夫な例でした。
逆に、先住犬が優しい性格の犬だった場合、これは飼い主がしっかり順番を決めてあげないと逆転してしまうことがあります。我が家では今まさにこれです。先住犬はなんでも新入り犬に譲ってしまうので、ぬいぐるみで遊んでいても子犬が欲しがれば渡してしまいます。ご飯の時も、子犬が食べなければ自分も止まってしまうような犬なので、飼い主の方で先にするように促しています。
性格によっては上手く順番を作れない犬同士もいるので、やはり性格をみて飼い主さんが順番を決めてあげることも大事だと思います。
女性 あんこ
多頭飼いの素晴らしさはみなさんから聞いているのですが、やはり飼い主のパワーもそれ相応かかりますよね。
今は今いる子としっかり生きていこうと思います。
女性 じょじょ
女性 チョコミント
50代以上 女性 匿名
黒柴犬が先住犬。あと入りがチワワポメラニアンです。
先住犬に加え、長女の仕事の都合で預かる事になりましたが、柴犬のどっしり感に慣れていましたので最初チワワの警戒心の強い吠えや動きに戸惑いました。
しかし、6年の月日で自らすっかり柴犬に学び、全く吠えなくなりました。
あまりに賢い柴犬の兄貴ぶりに、何をするにも柴犬を先にしました。
ご飯、ブラッシング、歯磨きなど。
ボール投げもチワワが横入りするので待たせて1頭ずつしていました。
まるで人間の弟がお兄ちゃんを観察するかのようにじっと観察しまくっていました。
おかげで今では全くチワワに手がかからなくなりました。
月日が経ち今では10歳と8歳になりました。楽しい時はあっと言うまで兄貴の柴犬が片目白内障になり、今では兄貴の目薬タイムをおとなしく観察しています。
犬の本能で相棒が弱って来たのがわかるのか、俺はやりたくないな⤵︎と思っているのかわかりませんがじっと観察しています。
たまたま記事の通りに二頭お世話して来ましたが本当に分け隔てなく、全て先住犬を先にしてやり、ナデナデも1頭ずつしてきたのは本当に時間がかかりました。
散歩、歯磨き、ブラッシング、ボール投げなどの外遊び、全てを二頭こなした日は2時間はかかりました。さらにうちのように先住犬が老いて投薬などするようになるとさらに時間がかかります。
幸せも倍ですが、手間も倍です。
それに変えられない幸せはありますがw
今、体の具合が悪くなると捨てる、手間とお金がかかるとわかると捨てる、そんな世の中ですからもし、二頭飼いされるならば
自分の大切な子供が1人増える⤴︎と言う気持ちでお願いしたいです
本当の底からお願いしたいですm(_ _)m