トイプードルのトリミングとは
Photo by Yasuhiko Ito
被毛のカットに限らず、体の全体的なお手入れをすることを『トリミング』といいます。
トリミングにより皮膚や爪、被毛をよくチェックできますし、異常の早期発見にも繋がるので、カットが必要ない犬種にもトリミングは必要なお手入れです。
トイプードルをふくめ各種サイズのプードルについて言える事ですが、これらの犬種は定期的な被毛のカットが絶対に必要です。
その理由は、クルクルとカールした毛がどんどん伸びると目の周りで絡み合って、視界を妨げてしまうからです。
また、足の裏やパッドの間にも毛が伸びてくると、歩いていても滑りやすくケガの原因にもなります。それが時には大きな事故にも繋がる事もありますから、目立たない足裏の毛ですが、安全のためにもマメにカットしてあげましょう。
トイプードルのふわふわとした毛はとても見た目にも可愛いのですが、きちんとカットやブラッシングで手入れをしてあげないと、すぐに毛玉だらけになってしまいます。
毛が絡み合ってブラシができなくなると皮膚を圧迫したり、刺激して皮膚炎や血行障害の原因となり、様々な皮膚疾患の温床となることも。
トリミングをする理由
- 異常の早期発見に効果的
- 視界不良や滑りやすいなどの事故防止
- 絡み合う毛による皮膚疾患の防止
自宅でカットする注意点
通常はトリミングサロンなどで好みのスタイルにカットしてもらうことが多いのですが、トリミングの勉強をした人などは自宅でカットされる方もいます。
トリミングの時にはハサミやバリカンを使いますから、顔まわりや耳の近くなどをカットするときは、特に気をつけて作業しましょう。
目の周りはデリケートですし、万が一にも目を傷つけたら大変です。自宅でカットする際は慎重に行ってください。
慣れない人はプロに任せたほうが安心できますし、注文どおりに可愛くカットしてくれます。
どうしても自分でカットしてあげたい、という人はプロのトリマーさんにカットをお願いしながら、少しずつ自宅で慣らしていくという方法もあります。
最初は爪を切るところから、次に鼻のあたりのヒゲを安全なハサミを使ってカットしたり、パッドの間の毛をカットしたりと、安全な場所から少しずつ慣れていきましょう。
ハサミの使い方も、実際にわんちゃんに向き合うと意外に難しいと感じるものです。
プロに相談しながらやり方を覚えよう
総合的に考えても、最初はプロのトリマーさんにお願いして、何度か通ううちに、自宅でできるケアやカットについても相談するとトリマーさんは心良く質問に答えてくれたり、アドヴァイスもしてくれます。
トリマーさんにとっても、お家でのケアもしっかりしてくれる家族はとても嬉しい存在なのです。
どんなに素晴らしいプロのお手入れでも、毎日のこまめなケアには敵いません、次のトリミングの日まで、毛玉を作らないようにブラッシングしてあげたり、伸びた爪を切ってあげたり、ワンちゃんの安全のためにぜひホームケアも覚えましょう。そして、任せるべき所はプロの手に任せましょう。
たとえば、トイプードルで人気のスタイルはテディベアカットですが、マズルの形や顔の大きさ、目鼻のバランスによってトリマーさんは一番可愛く見えるようにわんちゃんに合わせて細かいところを調整します。だからこそぬいぐるみのような可愛いスタイルになるわけです。
我が子を可愛いく見せるスタイルにしたいなら、絶対プロには敵いません。
そのためにも、無理していきなり自分でカットしようとしないで、負担の少ないところから始めるようにしましょう。
トイプードルのトリミングの準備をする
Photo by S.MASH
実際に自宅でトリミングをしようという人は、まず道具を揃えるところからはじめましょう。
必要な道具は、トリミング用のハサミ、ペット用のバリカン、コーム、爪切り、そして、トリミングするわんちゃんを乗せるトリミングテーブルというのが必要ですが、これは家庭にあるテーブルなどでも代用できます。
滑らないように、テーブルにはゴムマットを敷いたり、滑り止めシートなどを置いてください。
カットをする前にワンちゃんを体全体をよくブラッシングして毛のほつれを取ってください。
次に、シャワーで体を濡らしながらシャンプー剤を泡立ててマッサージするように洗ってあげましょう。
シャンプーをよくシャワーで洗い流したら、コンディショナーをお湯に溶かして、被毛全体に行き渡るように馴染ませます。
シャンプー後はしっかりタオルドライをして、ブラシで被毛をすくい上げるようにして、ドライヤーを当てて乾かしてゆきます。
カットする前にシャンプーする方法まとめ
- 滑り止めシートを置く
- よくブラッシングする
- シャワーで体を濡らす
- マッサージするようにシャンプー
- コンディショナーをお湯に溶かしてなじませる
- タオルドライする
- ブラシをかけながらドライヤーで乾かす
完全に乾いてから、いよいよカットに入ります。
初心者がいきなりハサミでカットするのは難しいので、まず、バリカンのアタッチメントで何センチくらいカットしたいのかを調節します。
アタッチメントを付けた状態で、垂直に肌に当てるようにバリカンを動かしていくと、切りたい長さだけバリカンでカットができます。
背中、お腹、などは面積が広いのでゆっくりバリカンを動かして全体をトリミングしていきます。
足先や顔まわりなど、細かい場所はやりにくい場所でもあり、トイプードルの場合はサイズも小さいので慎重にしないと危険な場所ですから、最初はプロに任せたほうが安心です。
無理をするとわんちゃんが怖がって、トリミングの嫌いな子になってしまう原因にもなります。
わんちゃんを怖がらせないためにも、無理はしないで、危険な箇所はプロに任せてしまいましょう。
トリミングのやり方まとめ
- バリカンのアタッチメントを調節
- バリカンを垂直に肌に当ててカットする
- 背中やお腹など面積の広いところをトリミング
- 足先や顔周りは最初はプロに任せましょう
自宅でできるトイプードルのトリミング方法
Photo by Llima Orosa
自宅でトリミングをする時は、全体を自宅でやろうと考えず、口のまわりや鼻の横のヒゲが伸びた時など、気になる部分を少しずつカットしてあげることから始めるといいでしょう。
また、爪を切ってあげるのも立派なトリミングの一環です。
爪切りの道具も犬専用のものを用意して、切りすぎで出血させたり、痛がらせないように切れるように練習しましょう。
そして、いよいよ『被毛のカット』となるわけですが、トリミング用のハサミは細かいカットができるように作られているので、刃の先端はとても鋭利です。
顔や目の近くで慣れない人がハサミを使うのはとても危険ですから、絶対に無理はしないようにしましょう。
トイプードルは一生を通じてトリミングを必要とする犬種ですから、時間をかけて自分でできる事を増やしてゆけばいいのです。
トリミングサロンへわんちゃんを連れていった時や、わんちゃんがカットされている所を見る機会があった時には、プロはどんな順序でカットをしていくのか、道具はどんな風に使うのか、見てみることも良い勉強になります。
実際のカット方法としては、まずはトリミング用のテーブルの上にワンちゃんを立たせて、その状態で足のカットをはじめます。
慣れないわんちゃんは座ってしまったり、こわがって逃げようとする子もいますから、あまり無理をさせるのは良くないです。
トリミングが嫌いなワンちゃん達は最初の経験で痛い思いをした事や、恐かった事などが原因でトリミングを嫌がる子が少なくありません。
ワンちゃんとコミュニケーションを取りながら、常にワンちゃんの様子に気配りしながらできるところから手をつけることを忘れずに。
トイプードルのトリミングに関するまとめ
トイプードルを可愛らしくカットしたいなら、まずはプロのトリマーさんに任せて仕上がりを見ることも勉強です。
自宅では、爪や足裏、足先の伸びた毛などカットする事から始めていきましょう。
ハサミやバリカンの刃はとても鋭いので、皮膚や目を傷つけてしまう危険がとても高いです、決して無理をしてはいけません。
可愛い自分のトイプードルを自分でトリミングしたい、と思う人はたくさんいますが、どうぶつ病院でもトリミングサロンでも言われる事は同じです、素人がカットをするのはバランスが悪くなったり、ケガの危険が高いので、お勧めしていません。
どうしても、という人はトリミングスクールで勉強してからのほうが安全で可愛く仕上がります。
現在プロとして働いているトリマーさん達もはじめはトリミングスクールで勉強するところから始めています。
最初はモデル犬をイメージ通りにカットすることさえ大変だったというトリマーさんはとても多いです。
大切なワンちゃんですから、飼い主さんにも何が一番大切なのか考えて頂きたいと思います。