犬種ごとに性格の傾向があります
人と同じように犬の性格もさまざまで、十人十色ならぬ十犬十色です。お子さんのいる家庭や初めて犬を飼う人、穏やかな性格の人などは「優しい性格の犬を飼いたい」と思うのではないでしょうか。
犬の性格は遺伝的要因と環境的要因によって決まるので、子犬を見てその犬がどういう性格になるのか見極めるのは難しいですが、犬種ごとに性格の傾向があります。
ですから優しい性格の犬を望む場合は、その性格を持つと言われている犬種を選んで育てれば、将来優しい性格の犬になる可能性が高まるでしょう。そこで今回は、優しい性格を持つと言われている犬種を5犬種ご紹介していきたいと思います。
『優しい性格を持つ犬種』①ゴールデン・レトリーバー
- 原産国:イギリス
- 大型犬
レトリーバー(retriever)のレトリーブ(retrieve)とは、英語で「回収する」という意味。かつては、ハンターが撃ち落とした鳥の回収作業をする鳥猟犬として活躍していました。
がっしりとした体格の大型犬ですが、温和で優しい性格をしています。忍耐強く従順なため、しつけもしやすいです。ただ運動量が多いので、飼い主には毎日朝夕1時間ずつの散歩につき合える体力と時間が必要になります。
『優しい性格を持つ犬種』②ラブラドール・レトリーバー
- 原産国:イギリス
- 大型犬
利口でしつけがしやすい上に優しい性格をしていて、家族以外の人や他のペットにも友好的に接することができます。まさに家庭犬として理想的と言えますが、能力の高さを活かして、盲導犬や警察犬などの使役犬としても活躍しています。
祖先犬は厳寒な海辺で漁師の手伝いをしていましたが、当時の性格は気性が激しく頑固だったようです。猟犬として改良が重ねられ、現在のように優しくて飼いやすい犬になったと言われています。
大型犬ですのでゴールデン・レトリーバーと同様、毎日朝夕1時間ずつの散歩が必要になります。食欲旺盛で食いしん坊な傾向にあるので、肥満に要注意です。
『優しい性格を持つ犬種』③ブルドッグ
- 原産国:イギリス
- 中型犬
いかつい外見に反して、優しい性格をしています。無駄吠えも少ないので集合住宅でも飼いやすいですが、頑固な一面があるため、しつけに時間がかかることがあります。
ブルドッグの『ブル』は、雄牛と犬を闘わせる『ブル・ベイティング』からきていて、ブル・ベイティングのために作出された犬種です。
闘犬として使われていた当時は獰猛でした。1835年に法律でブル・ベイティングが禁止されると役割を失ってしまい、絶滅の危機に瀕しましたが凶暴性を排除するように改良されて、勇敢で優しい性格の犬に生まれ変わりました。そして現在では、家庭犬として愛されています。
『優しい性格を持つ犬種』④キャバリア・キング・チャールズ・スパニエル
- 原産国:イギリス
- 小型犬
キング・チャールズ・スパニエルが祖先犬で、『キャバリア』は騎士の意味。気立てがよく優しい性格で、初対面の人にも友好的に接することができ、子供や他のペットとも良好な関係を築けます。素直で賢く行動力もあるので、しつけや社会化がしやすいです。
注意しなければいけないのが、僧帽弁閉鎖不全症という心臓疾患の発生率が高いこと。元気そうに見えていても、定期的な健康診断で早期発見に努めることが大切です。
『優しい性格を持つ犬種』⑤ボストン・テリア
- 原産国:アメリカ
- 小型犬
アメリカ原産の中で3番目に古い犬種です。1870年代のボストン市周辺で、ブルドッグとホワイト・イングリッシュ・テリア(現在は絶滅)を交配させて作出されました。
当初は『ボストン・ブル』という名前の大型犬で闘犬として使われていましたが、長い年月をかけて小型に改良されるにつれて穏やかで優しい性格になったと言われています。『アメリカ犬界の紳士』『タキシードを着た紳士』などといった異名を持っています。
ブルドッグやボストン・テリアのような鼻ぺちゃの短頭種は、暑さに弱く熱中症になりやすいので、夏場の温度管理や散歩の時間帯などに十分注意を。
まとめ
今回は、優しい性格を持つと言われている5犬種をご紹介しました。冒頭でもお伝えしましたが、犬の性格は遺伝的要因と環境的要因によって決まります。
犬種の他にも、親犬の性格や飼い主さんの育て方なども性格に影響するため、ご紹介した犬種の犬が必ず優しい性格になるわけではありません。ぜひ、このことを理解した上で参考にしてくださいね。
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男性 匿名