犬はアーモンドを食べても大丈夫?チョコ付きや老犬は?適量や注意点

犬はアーモンドを食べても大丈夫?チョコ付きや老犬は?適量や注意点

最近、健康食材として注目度の高いアーモンド。ミルクやオイルの形でも購入でき、愛犬にも取り入れたいと思う飼い主さんもいるかもしれません。しかし、犬が食べても良い食材なのかわからなくて悩んでいる人も多いはず。そんなお悩みにお答えします。

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記事の監修

東京農工大学農学部獣医学科卒業。その後、動物病院にて勤務。動物に囲まれて暮らしたい、という想いから獣医師になり、その想い通りに現在まで、5頭の犬、7匹の猫、10匹のフェレットの他、ハムスター、カメ、デグー、水生動物たちと暮らしてきました。動物を正しく飼って、動物も人もハッピーになるための力になりたいと思っています。そのために、病気になる前や問題が起こる前に出来ることとして、犬の遺伝学、行動学、シェルターメディスンに特に興味を持って勉強しています。

犬はアーモンドを食べても大丈夫?

大量のアーモンド

結論から言いますと、アーモンドは犬が食べても大丈夫ですが、積極的に与えるものではありません。

まず、アーモンドには犬に有毒な物質は含まれておらず、犬の健康にも役立つ成分が含まれてはいます。しかし、犬にとっては2つの危険性がある食べ物で、積極的に犬に食べさせるように勧められている食べ物ではありません。

消化にはあまりよくないのですが、栄養成分は非常に優れています。

子犬や老犬にアーモンドを与えてもいい?

子犬や老犬にアーモンドを与えても問題ありませんが、丸呑みなどのリスクがあるので、与える際には必ず細かくして与えるのが良いでしょう。

アーモンドの栄養素と犬に与えるメリット

健康に役立つ栄養素が豊富に含まれているアーモンドは、食事やおやつとして上手に取り入れれば犬の健康をサポートしてくれることが期待できます。アーモンドを食べることで摂取できる主な栄養素と、具体的にどのようなメリットが得られるのかを解説します。

ビタミンEによるアンチエイジング効果

アーモンドにはビタミンEが豊富です。ビタミンEには抗酸化作用があるので、アンチエイジング効果が期待できます。老化により筋肉・神経系・肝臓・皮膚などが衰え病気になるのを防ぐことが可能なので、愛犬には積極的に摂取させたい成分です。

良質な脂肪と一緒に摂取するとビタミンEが吸収されやすくなるので、より高い効果を発揮してくれるでしょう。

不飽和脂肪酸によるコレステロールや血圧の低下

アーモンドは脂質が非常に多く含まれている食材です。そのためカロリーは高くなってしまっているのですが、アーモンドに含まれる脂質の多くはオレイン酸とリノール酸という不飽和脂肪酸なので体に良い脂質です。

オレイン酸には悪玉コレステロールを低下させる効果、リノール酸には血圧を下げる効果があります。血管や血液の健康を守りたい場合に、不飽和脂肪酸は積極的に摂取したい栄養素といえるでしょう。

食物繊維による便通改善・肥満予防効果

アーモンドは1粒あたり約0.1gの食物繊維が含まれており、手軽に食物繊維を補いたい時に役立つ食材です。食物繊維には腸内の老廃物の排出がスムーズにできるようサポートする働きがあるため、便秘を改善する効果が期待できます。

食物繊維は整腸作用があるだけでなく、食後の急激な血糖値の上昇を抑えたり、余分な脂質が体内に吸収されるのを防いだりする効果も持っており、肥満予防にも役立つといわれています。肥満はあらゆる病気のリスクを高めてしまうので、アーモンドで肥満予防ができるのは大きなメリットといえるでしょう。

犬にアーモンドを安全に与える方法

ご飯を待つ愛犬

細かく砕いて与える

喉や腸に詰まらせないサイズを少量だけ、さらには摂取する脂質の量がその子にとって多くなければ、アーモンドを食べても大丈夫だと考えられます。

例えば、ビタミンEやオレイン酸などの健康に良い成分を摂らせたくて飼い主さんが犬にアーモンドを与えたい場合はどうでしょうか?この場合には、適量をごはんの材料やトッピングとして使い、下痢や嘔吐を起こさず、犬も好んで食べるのであれば良いのかもしれません。

ただ、アーモンドを使ったり脂肪分が多めのごはんを食べると犬の体調が悪そう、嘔吐や下痢をするといった時には、そのごはんの脂肪分が愛犬には多過ぎることが考えられます。その場合は、アーモンドを使わないレシピや脂肪分の少ないごはんに変えてみましょう。

犬がアーモンドを食べる時の適量

超小型犬

基本的にアーモンドを与えていい量は明確に決まっていません。しかし犬の間食は1日の摂取カロリー量の20%までに抑えたほうがよいといわれているので、与えすぎには注意が必要です。

アーモンドは脂質が多く含まれているので、1日の摂取カロリー量の10%程度に抑えておいたほうが安心でしょう。ここでは総カロリーの10%を目安にして、犬にアーモンドを与えてよい最大量をご紹介します。

アーモンドは1粒あたり約7kcalなので、成犬時の体重が4kg以下の超小型犬がアーモンドを食べる適量は、1日あたり1~4粒程度を目安にしてください。

小型犬

成犬時の体重が4kg~10kgの小型犬は、体重や運動量に応じて1日あたり300~660kcalほどのカロリーが必要になります。そのうち最大10%までアーモンドを食べていいと考えると、1日あたり4~9粒が適量でしょう。

年齢や避妊・去勢手術を受けているかどうかによっても、犬が1日に必要なカロリーは異なります。正確なアーモンドを食べる適量を知りたい場合は、愛犬の必要カロリーを自動で計算してくれるサイトもあるのでチェックしてみてください。

中型犬

成犬時の体重が10~25kg程度の中型犬は、体重や運動量に応じて1日あたり600~1400kcalほど摂取するのが望ましいです。アーモンドを食べていい量は8~20粒と考えてください。

大型犬

大型犬は成犬時の体重が25kg以上あるので、1日あたり少なくても1400kcalほどは摂取することになります。体重が重ければ重いほど必要なカロリーも多くなりますが、アーモンドは犬が多く食べることを推奨するような食材ではありません。

愛犬の体格がよくて多くのカロリーを必要としているとしても、アーモンドを1日に与える量は15~30粒ほどに抑えておいたほうがよいのではないでしょうか。栄養学に詳しい獣医師へ確認しておくとより安心です。

犬がアーモンドを食べる際の注意点

啓蒙をしている女性

中毒症状やアレルギー

アーモンドに犬が中毒を引き起こすような成分は含まれていませんが、食物アレルギーの危険性はあるので注意が必要です。

アーモンドに対してアレルギーのある犬がアーモンドを食べてしまうと、嘔吐・下痢・皮膚のかゆみ・発疹などの症状が出ます。アレルギー症状が見られたら、早めに動物病院に連れて行きましょう。

アーモンドアレルギーの可能性がある犬に初めてアーモンドを与える際は、ごく少量を与えて様子を見たほうがよいでしょう。もしくは事前に動物病院でアレルギー検査を受けておくと安心です。

大豆アレルギーの犬は、アーモンドにもアレルギーを持っている可能性が高いので与えないことをおすすめします。

食道閉塞や腸閉塞のリスクがある

犬がアーモンドを丸ごと食べてしまった場合、その大きさと形から食道や腸で詰まってしまう危険性があります。これは特に小型犬で問題となります。

もしも人間用に置いていたアーモンドを盗み食いしてしまったら、「いつ」「どれくらいの量を」「どんなサイズで」食べたのかを、かかりつけの動物病院に伝えて対応を相談しましょう。

自宅で無理に吐き出させようとするには危険が伴いますのでやめましょう。すでに気持ち悪そうにえずく様子を見せていたり、元気や食欲がなくなっていることがあれば、すぐに愛犬に治療を受けさせてあげることが必要です。

胃腸炎や膵炎のリスクがある

脂質が多く含まれるアーモンドは、胃腸炎や急性膵炎を引き起こすリスクも指摘されています。

急性膵炎は、激しい嘔吐や下痢などから全身に悪影響が及び、急激に体が衰弱します。早く治療が行われれば回復することも多いですが、治療が遅れると合併症を起こして、最悪の場合は死に至ることがある病気です。

特に、これまで膵炎を発症したことがある子や、脂っぽいご飯を食べるとお腹を崩しやすい子にとっては、アーモンドは避けるべき食材です。

塩分が多く含まれているものは与えない

アーモンドには食塩で味付けされているものが多く、犬に与えると塩分過多になってしまうので注意が必要です。塩分を過剰摂取すると内蔵に負担がかかるため、心臓や腎臓の健康を損ねてしまうかもしれません。

愛犬に食べさせるのならば塩分が多く含まれていないもの、できれば無塩のアーモンドを選びましょう。飼い主さんがおやつやおつまみとして食べる人間用のアーモンドや、アーモンドフィッシュやミックスナッツに入っているアーモンドは塩分が多いのでNGです。

目を離した隙に犬が盗み食いをしてしまう恐れもあるので、塩分が多いアーモンドをテーブルの上に置きっぱなしにしたり、床に落としたりしないように気をつけてくださいね。

アーモンドを使った食べ物にも注意

アーモンドチーズやアーモンドフィッシュ、アーモンドチョコレートなど、アーモンドを使った人間の食べ物はたくさんあります。

アーモンドが小さく切ってあるアーモンドチーズやアーモンドフィッシュは、少量を食べてしまったとしても、その後嘔吐や下痢などをしなければ大丈夫です。

また、アーモンドチョコレートに使われているチョコレートを犬が食べると、チョコレートの種類と摂取した量によってはテオブロミンという成分による中毒を引き起こします。チョコレート中毒を起こしてしまうと、最悪の場合は死に至る可能性もありますので、やはり与えてはいけません。

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加工されたアーモンドを犬に与えてもいい?

加工したアーモンド

アーモンドは、アーモンドプードル(パウダー)やアーモンドバター、アーモンドオイル、アーモンドミルクなどの形状でも売られています。

アーモンドプードルはアーモンドをパウダー状にしたもの、アーモンドバターはアーモンドを挽いたものですので、基本的にアーモンドと同じです。

ただし、犬も健康を保つために脂肪分を摂取する必要がありますので、犬の手作りごはんの材料として使うオイルにアーモンドオイルを用いることはできるでしょう。

アーモンドミルクは、アーモンドと水が基本的な材料ですので、量あたりに含まれる脂肪分も少なくなり、手作りご飯の材料やドライフードへのトッピングとして使えるかもしれません。

しかし、犬がアーモンドを食べないと摂取できない必須の栄養素はありませんし、ナッツ類には犬が食べてはいけないものもあるので、アーモンドを犬に与えることは積極的には推奨されていないと理解しましょう。

犬にアーモンド以外のナッツ類を与えても大丈夫?

ミックスナッツ

クルミ、ピーナッツ(大丈夫)

これらはアーモンドと同様に考えることができます。つまり、喉や腸につまらず、少量食べるだけで脂肪分がその犬にとって多過ぎなければ大丈夫だと考えられます。

しかし、実はピーナッツは豆類で、木の実であるアーモンドやクルミ、その他のナッツ類とは区別して考えるべきものだそうです。

現在のところ、アーモンドを含む「木の実」であるナッツは犬に与えることは積極的には推奨されておらず、豆類であるピーナッツは適量であれば(多過ぎなければ)犬に与えても大丈夫だとされています。

マカダミアナッツ(危険)

同じナッツ類でも、マカダミアナッツは犬に絶対に与えてはいけない危険な食材です。なぜ、犬に影響が出るのかといった理由や、どれくらいの量を食べてしまうとダメなのかは分かっていません。ですが、犬はマカダミアナッツ中毒を起こします。

食べてから12時間以内に、元気がない、嘔吐、下痢、高熱などの症状が出ると言われています。

まとめ

アーモンドには犬の健康にも良いビタミンEや不飽和脂肪酸が含まれていて犬に毒性を示す物質は含まれていませんが、犬に与えるには注意が必要で、積極的には犬に与えることが勧められていない食材であることが分かりました。

アーモンドやアーモンドオイルなどを使った犬の手作りごはんやおやつのレシピはたくさん紹介されていますが、その犬の体質に合えば大丈夫、ということなのでしょう。

アーモンドが犬にとって危険になるかもしれない原因の一つである脂肪分は、犬が摂取する必要のある栄養素でもあります。何事も、その犬ごとの適量が大事、ということですね。

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