犬にさつまいもを与えても大丈夫
さつまいもはヒルガオ科サツマイモ属のイモ及びでんぷん粉類の食べ物です。そして、犬に食べさせても大丈夫な食物です。
焼いたり、ふかしたり、いろいろな使い方ができ、犬も好んで食べる子が多いので、ぜひ食事に取り入れたい食材ですよね。
さつま芋の旬の時期
その属性のとおり、ヒルガオによく似た花が咲きます。収穫時期は花が終わってまもなくの8月~11月で、採れたてよりも収穫後2~3ヶ月の間、貯蔵して余分な水分を逃がしてからの方がさつまいもの甘みが増しておいしくなると言われています。なので、私たちが口にする、いわゆる旬の時期は10月~翌年の1月ころとなるでしょう。
おいしいさつまいもの見分け方
ずんぐりと太く、皮の色があざやかなものを選びましょう。
逆に、皮がはげているもの、黒い斑点や変色しているものは出来るだけさけましょう。
保存の方法
低温には弱く、保存に最適な温度は10~15℃なので、新聞紙に包んで涼しいところ(室温)で長期保存が可能です。
成分と栄養素
さつまいもの肉質の部分は、白色、黄色、紫(赤)色のものがあります。
どの色のさつまいもにもアミラーゼが多く含まれているので、ゆっくり加熱することで甘みが増します。
主成分は炭水化物で、食物繊維、カリウム、ビタミンCやビタミンBも多く含みます。
また、肉質が黄色いものにはカロテンも含まれています。
炭水化物
多く含まれているので、与えすぎるとカロリーオーバーになるので注意が必要です。冬場の焼き芋は美味しくて、私たち人間もついついて食べ過ぎてしまいますよね?
わんちゃんも飼い主の方も食べ過ぎには注意です!
アミラーゼ
さつまいもが甘いと感じるのは、このアミラーゼが、デンプンを分解して麦芽糖に変わるためです。
食物繊維
便秘予防にもなり、お腹がゆるいときに少し食べさせるとかなりの確率でいい状態のうんちに戻ります。
また、コレステロールを制御する働きもあるので、動脈硬化などの予防にもなります。
カリウム
塩分バランスと血圧低下の効果があると言われています。
ビタミンC
豊富に含まれている栄養素のひとつです。熱にも強いので、加熱して犬に与えることができます。
ただ、茹でたりするだけでなく、おやつなどを作って食べさせれば、市販のおやつを与えるよりも安心して食べさせることができて便利です。
βカロテンやビタミンB
βカロテンは犬の体内の中で、ビタミンAに変わる栄養素といわれています。また、ビタミンB群は、血流をよくしてくれます。
その他
ガングリオシドという成分も含まれていて、がん細胞の繁殖を防ぐ作用があるといわれています。
このほかにも、皮と実の間から出る白い液には、便秘改善の効果があるともいわれています。
犬にさつまいもを食べさせるときの注意点
メリット
食物繊維を多く含むため、少しお腹が緩い時や下痢気味の時に、さつまいもを適量食べさせることで整腸の役目をしてくれます。また、さつま芋に含まれるイソクロロゲン酸や、クロロゲン酸には、色素沈着の要因となるメラニンを抑える働きがあります。そのため、愛犬の皮膚の色素沈着の予防にも効果的です。
デメリット
犬の腸の長さは体長(頭胴長)の5~7倍と言われていて、犬の腸の方が人間の腸より短いと言われています。
さつまいもには食物繊維が多く含まれ、消化できないので、与え過ぎないように注意が必要です。
また、犬は咀嚼せずに飲み込んでしまうため、さつまいもを与える時の大きさに注意しましょう。
大きいサイズで食べさせると喉に詰まることがあります。さつま芋には、ほうれん草ほどではありませんが、シュウ酸が含まれています。ほうれん草に含まれているシュウ酸は、水にさらしたり加熱をすることで減らすことができますが、さつま芋のシュウ酸は水にさらすだけでは溶けにくく、家庭の調理では減らすことが難しいそうです。そのため、膀胱結石など、シュウ酸カルシウム結晶を作りやすい犬に食べさせることは、控えた方が良さそうです。
愛犬のためにさつまいもを使ったおやつを作ってみませんか
だいたいのおやつの作り方は、素材をいかしたもので、人が食べるときに作るのとなんら変わりありません。注意すべき点は、塩をふるなど味付けをしないことです。
いっぺんに作って、人が食べる分にだけ味付けをすれば、愛犬と同じおやつを食べることも可能です。
ふかし芋
もし圧力鍋をお持ちなら、カンタンに作ることが出来ます。さつまいもをよく洗い、適当な大きさに切るか、そのままふかす場合はフォークで数カ所に穴をあけます。
そして、お鍋のそこに水を少しはって、蒸してみて下さい。
ほくほくのふかし芋ができます。食べさせるときは、小さくくずして与えて下さい。
焼き芋
オーブンで余熱なし250度で30分ほど焼きます。最近のオーブンだと「焼き芋」という項目があるかもしれません。これも、少しさまして、小さくして食べさせてみて下さい。
さつまいもチップス
薄くスライスして(気になるかたは水にさらしてあく抜きを)、クッキングシートをしいた天板にならべてオーブンでパリッと焼くだけです。
さつまいもジャーキー
茹でたさつまいも(もしくはふかしたさつまいも)を潰してこねて、片栗粉と水を少し加えて耳たぶほどの固さにして、平らにのばして型をとるか、もしくは、スティック状に形成します。
それを150~170度に予熱したオーブンで15~20分(目安です)ほど焼くと、手作りのジャーキーができます。
さつまいものササミ巻き
さつまいもだけでなく大好きなササミもプラスして、市販のおやつとして売られているような、さつまいものササミ巻きジャーキーがご自宅でも作れます。さつまいもを細長く棒状にカットして水にさらし、アクをぬきます。さつまいもをカットするサイズは、愛犬の食べやすい大きさにしてください。棒状にカットしたさつまいもを蒸し器で蒸します(ラップをして電子レンジで加熱をしても大丈夫です)。
鶏のササミを観音開きにして、ラップをのせて麺棒で叩いて薄くのばします。のばしたササミを薄く切り、蒸したさつまいもに斜めに巻いていきます。ササミを巻いたさつま芋をクッキングシートに並べて、160~170度くらいに予熱をしたオーブンで30~40分ほどササミがパリッとするまで焼き上げます。加熱温度や時間はご自宅のオーブンによって調節してください。
かわいくできあがるので、ラッピングをしてワンコ友達にプレゼントをしても喜ばれます♪
他にもいろいろと作ることができる素材なので、飼い主さんが楽しみながら作るのもいいかもしれません。ただ、1日に与えるおやつの量は、健康な成犬の場合で必要摂取カロリーの20%程度までと言われています。どれも、与える時はあげすぎないように注意してください。そして、丸呑みして胃や食道などにつまらせることがないように、気を付けてください。
犬にさつまいもを与えることに関するまとめ
なんの食材にでも言えることですが、その食材が犬に食べさせても大丈夫で、身体にも良いとされているものでも、むやみに与えすぎていいわけではありません。
食べさせようとしている犬の体格や体質をよく把握し、1日に与える量、ひと月に与える量など、長い目でみた与え方を考える必要があります。
そして、体質により、アレルギー反応がでるとか、お腹を壊すなどといった症状がでるようであれば、給餌をいったんやめて様子をみることも必要です。
与えても大丈夫といわれる食材であっても、その犬の抱えた問題(何か病気を患っているとか)に悪影響を及ぼす可能性もあり得ます。
それとは逆に、野菜や果物などの食材を上手に使うことで、犬の身体によいことも大いにあると思います。
飼い犬にとって、ご飯を食べることは飼い主の手に全てゆだねられています。
だからこそ、犬にとってよりよい食材を探して、食べさせてあげたいものです。
さつまいもが自分の愛犬にとって有益なものとして利用出来るかどうか、じっくり考慮して、試してみてください。
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犬が食べてはいけないもの一覧
ユーザーのコメント
40代 女性 TIKI
記事で紹介されていた「さつまいもジャーキー」は甘さもあって喜びそうなおやつですよね。市販のものもいいけれど、こういった自然なものを愛犬に作って与えたいと思いました。
40代 女性 mappy
ここで紹介されているおやつのレシピは、さつま芋そのものの良さが活かされていていいなぁと思いました。意外と多く含まれているビタミンCの補給も、無理なく美味しく出来ると思います。
おやつも、手作りだと安心して食べさせてあげられていいですね。
30代 女性 きなこ
甘くてホクホクで私も愛犬も大好きです!
焼き芋やレンジでチンしたものを私が食べてるとすかさず目の前に寄ってきて「ちょーだい♪」と催促されます。
そのままあげると繊維も多いのでその時は少しだけ…にして、ごはんとしてあげる時は細かく刻んだり、こし器で漉してペースト状にしたり牛乳を加えてスープ状にしたりしてあげています。
ただ、糖分も高く太りやすいので気をつけないといけませんね(笑)
40代 女性 おはら
我が家では、さつまいもをスティック状に切り、ささみを薄くたたいてのばしたものを、スティック状に切ったさつまいもに巻いて、オーブンで焼いています。市販で売っているような、さつまいものささみ巻おやつができあがります!さつまいもも、ささみも愛犬の大好物なので、とても喜んで食べてくれます。
ただ、高齢になってからは、硬いおやつは消化に悪そうですし、歯茎を傷つけることがあるので様子をみつつあげるようにしています。
30代 女性 イモコ
30代 女性 aoki
テフロン加工のフライパンに1.5cm角に切ったさつまいもを油を引かずに入れ、フタをしてとろ火~弱火で5分くらい。火を消したらフタを開けて粗熱を取りながら余熱で火を通します。
さつまいもは、熱を加える時に65℃~85℃をキープすることで最高に甘くなるそうです。実際、匂いもあまーく、お味もあまーく仕上がります。
また、大きな鍋を出す必要もなく、フライパンなら洗い物も楽チン。食べる分だけ手軽にあっという間に火を通せるのでとてもおすすめですよ。
また、最近ではいろいろな品種のさつまいもが出回っていますが、我が家の愛犬は”紅はるか”と”シルクスイート”だと目の色変えて喜びます。
女性 きゃらめるみるくてぃー
最近ではスーパーなどでも焼き芋が売られているので、ついつい買ってしまいます。さつまいもは、時間をかけてゆっくり加熱する事で甘さやねっとりさが出ますよね、家庭では中々お店のようには甘〜くするのは手間なので焼き芋に関しては私はお店で買う事が多いです。
レンジで焼き芋を作れるグッズ(焼き芋用の入れ物に石が入ってるもの)なんかもありますが、試した事がないんですよねー。
私自身も好きですし、愛犬たちもさつまいもは大好きなので基本は買ってきた焼き芋を愛犬たち用に取り分けて食べやすいサイズに小さくしてそのままあげています♪
焼き芋は蜜がたっぷりで甘いので愛犬たちも大喜びです!焼き芋のデメリットは、柔らかいので歯磨きをしないと歯の汚れや歯石になりやすいことでしょうか。
オーブンやレンジでさつまいもチップスも作ったりしますが、こちらは薄く切りカリカリとしているので噛んで食べるし歯にもつきにくいかな?と思います。
さつまいものささみ巻きも食べ応えがあり美味しそうですよね!
うちではさつまいもを潰してペーストにし、鳥のひき肉と混ぜてスティック状に形成した鳥とさつまいものスティックジャーキーを作る事が多いです。
極細ポッキーみたいに薄く細くする事で、小型犬でも食べやすいです!
太さや長さはお好みで好きなサイズにしてオーブンで焼くだけです♪
カリカリに焼いて水分を飛ばせば冷蔵庫で1週間は持ちます!
さつまいもボーロやクッキーなど、さつまいもを使ったオヤツやご飯はたくさんあるし、材料も少なく簡単に作れるものも多いので手作りオヤツやご飯に興味のある方はぜひ♪
食べ過ぎると肥満になったりシュウ酸がある為控えなければならないわんちゃんなど以外は、たまにあげる程度ならさつまいもは良いと思います。
紹介されているさつまいもを使ったオヤツは、ほとんど作った事がありますがおすすめです!
女性 空