犬が蕎麦を食べても大丈夫?与えることのメリットや適量、注意点

犬が蕎麦を食べても大丈夫?与えることのメリットや適量、注意点

人間の場合アレルギー症状が強く出ることもあるお蕎麦。犬に与えてもいい食材なのでしょうか。今回は犬に蕎麦を与えても大丈夫か、また与える場合のアレルギー反応の有無や注意点などを説明します。

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犬は蕎麦を食べても大丈夫!

蕎麦と◯の札を持った医者のイラスト

そばが大好きな方は多いと思います。好きな人も多い反面” 蕎麦アレルギー”の症状が出た場合は重篤になりうるので注意が必要な食べ物でもあります。犬にとっても同じでしょうか?

答えは「犬はそばを食べても大丈夫」です!

人間が食べても大丈夫でも犬にとっては危険な食べ物が意外に多いのですが、蕎麦はその逆です。蕎麦の主成分である蕎麦の実、蕎麦殻に対して犬がアレルギー反応を起こすことはまれです。犬が食べることでメリットもあります。

犬が蕎麦を食べても大丈夫な理由と、与え方や与える際の注意点などをまとめていきたいと思います。ただし100%大丈夫というわけではなく、与える量や与えた際の経過観察などは必要になりますのでご承知おきください。

蕎麦には犬が食べても危険な成分は入ってない

人間にとって蕎麦アレルギーは、蕎麦に含まれるタンパク質の一部にアレルギー反応を起こしている状態です。重篤なアナフィラキシーを起こす可能性があり、蕎麦アレルギーは治りにくいのが特徴です。

人にとっては注意が必要な食べ物ですが、犬には蕎麦でアレルギー症状がでたという例はほとんどありません。

蕎麦湯や蕎麦茶を犬に飲ませても大丈夫

蕎麦は茹でることで含まれる栄養素がゆで汁に流れ出ます。蕎麦を食べさせてアレルギー症状がないようであれば蕎麦湯や蕎麦茶を飲ませても問題ありません。ただし与える際は少量ずつから始めましょう。

蕎麦粉を使用したおやつもおすすめ

蕎麦粉を使用したおやつもおすすめです。蕎麦と野菜をミックスしてボーロにしたり、蕎麦粉クッキーにしてみたりと様々なレシピを試すと良いでしょう。

蕎麦に含まれる栄養素を存分に取り入れる

蕎麦に含まれる栄養素は蕎麦だけではなく茹でた汁にもたくさん含まれます。お蕎麦屋さんで蕎麦湯を提供されるのはそのためです。ゆで汁だけではなく、蕎麦茶を水分補給として使用することもおすすめです。

犬が蕎麦を食べることで得られるメリット

食べ物とデータ

蕎麦には、犬にメリットとなる栄養素がたくさん含まれています。人間にとってはヘルシーな食べ物として有名ですよね。

人間は蕎麦を主食として捉えることが多いと思いますが、犬はドッグフードを主食としているため、与える量との関係から蕎麦の栄養素の効果を存分に発揮できるわけではないことも確かです。

そういったことを認識したうえで、含まれる栄養素別にどのような効果があるかを知り、補助的に食生活に積極的に取り入れられるといいと思います。

ルチンの抗酸化作用で老化防止

蕎麦に含まれるポリフェノールの一種であるルチンは抗酸化の効果が見込めます。体が酸化すると疲れやすくなったり体の機能が衰えます。体の酸化を阻止してくれるので老化予防に最適です。

他にもルチンは毛細血管を強くする働きもしてくれます。血管が強くなると血液循環が良くなりますので健康面での効果は大きいのです。

ビタミンBで疲労回復

蕎麦にはビタミンB1、B2が多く含まれます。ビタミンB1は神経細胞に働き、ビタミンB2は細胞の再生などに効果を発揮するので結果疲労回復が見込めます。

よく運動する犬には、運動の後に少量の蕎麦湯などを与えると効率よく効果を得ることができるでしょう。

食物繊維豊富で便秘予防

蕎麦は食物繊維が豊富です。便が出にくい犬には適度に蕎麦を与えることで食物繊維が働き腸の動きが促進され便が出やすくなります。

また、栄養素が豊富に流れ出た蕎麦湯を同時に水分補給として与えることでさらに効果が得られます。蕎麦の香りと甘めの味で美味しく飲んでくれるため、水分補給をあまり好まない犬にもおすすめです。

必須アミノ酸でスタミナアップ

蕎麦にはタンパク質が豊富です。消化も吸収もしやすい食材なので健康食品に匹敵する効果も期待できます。蕎麦には良質なタンパク質が含有されており、体内では作ることのできない必須アミノ酸が豊富に含まれています。

この必須アミノ酸には、発育に欠かせない成分やスタミナ源になる成分が含まれており、元気の源と考えられています。

犬が1日に食べてもいい蕎麦の量

少量の蕎麦の塊が3つ

蕎麦も蕎麦茶も効果があるからといって、制限なく与えてはいけません。どんな食べ物でもそうですが、与える場合は適正な量を守ることが原則です。

間違った量は、反対に体調に支障をきたしてしまうことがありますので注意が必要です。では具体的にどのくらいの量を与えれば良いのでしょうか。

犬に蕎麦を与えるときには2つのポイントがあります。

  • 主食として与えない
  • 蕎麦湯や蕎麦茶を与えすぎない

一般的に補助的に何かを与える場合は1日に必要なエネルギー量の10%にするという目安があります。補助的に蕎麦をおやつとして与える際の目安の分量をお伝えしたいと思います。

蕎麦のエネルギー量は100g(ゆであがり時)で114kcalです。(ゆであがりの状態で分量をはかってください)

※参考データ:乾めん1束:約50g(ゆであがり時:約200g)

  • 超小型犬(3kg~5kg) …1日に22.4g~32.8g
  • 小型犬 (6kg~10kg) …1日に37.6g~55.2g
  • 大型犬 (11kg~20kg)…1日に59.3g~92.8g
  • 超大型犬(21kg~30kg)…1日に96.4g~125.8g

※成犬で去勢/避妊手術済みの犬で目安を出しています。

いかがですか。思ったよりもたくさん与えてはいけないことがわかると思います。基本的な栄養はドッグフードですので、1日のドッグフードの量を10%減らして蕎麦をプラスしてくださいね。

そして、蕎麦湯や蕎麦茶ですが普通のお水の代わりにすべてを蕎麦湯(蕎麦茶)に変更するのはおすすめしません。あくまで補助的に与えてください。

犬に蕎麦を与える時の注意点

NGを出している犬のイラストとそばつゆやわさび

犬に蕎麦を与えても、アレルギー症状などが出にくいことはお伝えしました。とはいえ、普段食べているドッグフード以外のものを与えるときには、注意点は抑えておいた方が良いでしょう。

どんなことに注意をしておいた方が良いかを以下にまとめます。

与えすぎによる下痢嘔吐に注意が必要

先ほど適切な量をお伝えしました。消化にもよく栄養素も豊富なのですが、食物繊維が豊富なため、万が一大量に食べてしまうと逆に下痢や嘔吐を引き起こす場合もあります。与えすぎには十分注意が必要です。

蕎麦粉や小麦粉へのアレルギー反応が出ないかよく観察する

蕎麦に対するアレルギーはほとんど心配ないとはいわれていますが、体調が悪い時、抵抗力が下がっているときなどは、症状が突然あらわれることもありますので注意しましょう。

また、蕎麦は十割蕎麦を与えることをおすすめします。小麦粉のアレルギーを持っている犬はアレルギー反応を起こすことがあります。蕎麦を与える際には成分表示をしっかりチェックすることが大切です。

蕎麦は冷ましてから細かくカットして与える

茹でた蕎麦を熱いまますぐに与えるのは危険です。犬は噛まずにほぼ飲み込んでいます。熱いままの蕎麦を勢いよく食べると、口腔内を火傷する恐れがありますので注意しましょう。

また長いままだと食べにくいので細かくカットしてあげるのがおすすめです。

よく茹でてやわらかい蕎麦を与える

人間にとってはコシがある蕎麦は美味しいですが、犬の消化のことを考えると十分に柔らかめに茹でることがポイントになります。しっかり茹でてさらに消化を助けてあげましょう。

人間用の味つけや中毒を引き起こす薬味は避ける

人間が食べるときのように、めんつゆなどを使用した味付けを行う必要はありません。人間の味付けには調味料がたくさん使用されているので、塩分過多の危険性もあるなど犬にとってはデメリットしかありません。

また、薬味なども必要ありません。特に中毒を起こす可能性のあるネギなどは絶対に避けてください。

蕎麦を与えるのは1歳を過ぎてから

子犬を迎えて初めてのお正月に一緒に年越し蕎麦を...と思う方も多いかもしれませんが、子犬は消化器官が未発達なので、できれば蕎麦を食べさせるのは1歳を過ぎたころからの方がいいでしょう。初めて与えるときは少量ずつから与えてください。

まとめ

いかがでしたか?犬にとってお蕎麦はとてもメリットの多い食品なのは驚きだったのでは無いでしょうか。ただし注意点を良く理解したうえで、量は正しく守っていただくといいでしょう。

蕎麦の良いところを存分に取り入れてもらうには、まずはご飯のトッピングなどから初めてみてはいかがでしょうか。

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