チワワの目の特徴とかかりやすい病気について

チワワの目の特徴とかかりやすい病気について

チワワは小型犬の中でも特に小さくてキュート♪ そんなチワワの最大の魅力はなんといってもうるうるとした目ではないでしょうか。そんなチワワの魅力的な目についてお話します。

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記事の監修

  • 獣医師
  • 平松育子
  • (AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター )

獣医師・AEAJ認定アロマテラピーインストラクター・ペットライター
山口大学農学部獣医学科(現:共同獣医学部)卒業。2006年3月~2023年3月 有限会社ふくふく動物病院 取締役・院長。ジェネラリストですが、得意分野は皮膚疾患です。
獣医師歴26年(2023年4月現在)の経験を活かし、ペットの病気やペットと楽しむアロマに関する情報をお届けします。

チワワの目の魅力はつぶらの瞳!

チワワの目の大きさは他の犬と変わらない!?

チワワの最大の魅力といえば、特徴的な『大きな目』ですよね。チワワのつぶらな瞳でこちらを見つめられると、飼い主としては可愛くて仕方ないものです。そんなとき、『この子には私がついててあげなくちゃ』『この子を守ってあげなくちゃ』と思わずにはいられません。

しかし、そんなチワワの大きな目ですが、実は『他の犬とチワワの目(眼球)のサイズ自体はあまりの変わらない』ということにお気づきでしょうか?

犬の目(眼球)の大きさというのは17~25mm。これは大型犬でも中型犬でもチワワのような小型犬でも、もちろん超小型犬でも17~25mmの中のサイズだと言われています。ですから、チワワのように体が小さいから目が大きいとか小さいというのは関係ないのです。

では、なぜチワワの目(眼球)が大きく見えるのかということですが、それはチワワの顔の形に秘密があります。チワワの顔というのはどちらかというと、あまり凹凸がない上に顔の面積が小さく、わずかにマズル(鼻口部)が出ているという感じの顔です。

そのチワワの小さな顔に対して目(眼球)は他の犬と大きさが変わらないため、目のくぼみが浅く目が出ていて大きく見えるということなのです。
また、チワワの顔に生えている毛が短毛であるため目が出ているのが目立つという理由もあります。

かわいい目のチワワたち

チワワの目の病気について

チワワは目の病気に注意!

眼球脱出

その名のとおり、目(眼球)がまぶたから出てしまう症状です。目(眼球)が出てしまう原因は、頭を強く打ったり、大きな衝撃を受けたりした場合に起こります。

よく話に聞くのは、交通事故による「眼球脱出」です。交通事故は、体だけでなく頭にも大きな衝撃を受けるので、その拍子に目(眼球)が出てしまうのです。
また、犬同士のけんかにより目(眼球)が出てしまう場合もありますので、そのような事態にならないよう、飼い主さんは必ずそばで見守るようにしてあげましましょう。

もし、目(眼球)が出てしまった場合は、慌てずに「そのままの状態」で動物病院へ向かいます。この時に出てしまった目(眼球)が傷つかないように気をつけてワンちゃんを運んであげてください。

動物病院での治療は眼球脱出が軽度なら目(眼球)の洗浄を行ったあとに、まぶたをゆっくり引きながら目(眼球)をしまうという方法をとります。ただし重度の場合はまぶたを切開しなければなりません。また失明の可能性も出てしまいますので、チワワを飼われている飼い主さんは眼球脱出について事前に調べておけば、もしもの時に冷静に対処できるかもしれません。

上を向いたチワワ

角膜炎

こちらもチワワに多い目の病気です。この病気の特徴は、角膜がなんらかの原因により傷つき、炎症を起こしてしまう病気です。主な原因は目が出ているために、目に砂ぼこりや小さなゴミが入り角膜を刺激してしまったり、逆さまつげになっている場合や癖で地面や床で顔をこすることにより、角膜に炎症を起こしてしまうなどです。
また、アレルギーが原因の場合もあります。

症状としては涙が出ている。チワワの目がしょぼしょぼしていていつもよりも目の開きが悪かったり、目が白っぽい状態だったり、白目が赤くなってしまいます。その場合前肢で顔をこする仕草を見せたり、床に顔を擦り付けます。このような症状が見られたら動物病院での診察を受けましょう。

治療は軽度の場合、角膜検査後に抗生剤や消炎剤を用いて治療します。アレルギーが原因の場合はアレルギー治療を行います。重度の場合は角膜に注射をして治したり目をしばらく人工的に保護しなければならないのでコンタクトレンズを使う場合もあります。コンタクトは外れてしまうこともありますので様子をよく見るようにしてください。こすると悪化しますのでエリザベスカラーの装着も重要です。 この場合はしばらくの通院が必要になります。

白内障

目の水晶体が白く濁ってしまう病気です。白内障は老化とともに病状が進行し、徐々に視力を失っていきます。視力の低下により普段の生活で物にぶつかりやすくなり、さらに小さな物音に驚いて怯えるようになります。最期には失明してしまう可能性が大きいです。疑わしいと感じたらすぐに動物病院で診察を受けましょう。

正面を向いたチワワ

チワワの目のケア

チワワの目ヤニを拭き取る

1日に一度、チワワの目の周りを湿ったガーゼなどで綺麗に拭き取るようにしましょう。その際は力を込めずに優しく撫でてください。絶対にこするようなことはしてはいけません。チワワの目に傷がついてしまいます。

チワワの目の周りの毛をカットする

チワワの目の周りの毛をこまめにカットしましょう。目ヤニやホコリなどの汚れを付きにくくすることで涙やけ防止になります。もし、涙が多いと感じた場合はチワワの目の周りの毛を注意深くチェックしてください。伸びた毛が目に直接触れ、刺激を与えているかもしれません。

チワワの目にゴミが入ったら

もし、チワワの目にゴミが入ったとしても素手で取るようなことはせずに、しばらく様子をみましょう。当然のことですが、涙や瞬きでゴミを押し流してくれます。どうしても状況が改善されない場合は、目薬(犬用)でチワワの目に入ったゴミを流しましょう。

まとめ

チワワの大きくうるうるとした目には、見た人を魅了する特別な魅力があります。そして、その魅力的な目にはある秘密がありました。それは、チワワの顔が小さくあまり凹凸のないため、目のくぼみが浅く目が出ていて目立ち、つぶらな瞳になっているのです。

しかし、そんな魅力的なチワワの目はそれ故に目の病気になりやすいです。いつもと違う目の症状があらわれたら自己判断せずに動物病院で診察を受けましょう。早期発見の治療でチワワの可愛い目を守ることが出来るのです。そして普段からのワンちゃんの観察が早期発見に繋がります。

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ユーザーのコメント

  • 投稿者

    30代 女性 なな

    眼球脱出……想像するだけで怖いですよね。
    我が家にチワワをお迎えしたときのこと。ブリーダーさんから「チワワは眼球のはまりが浅く、ちょっとした衝撃でも結構簡単に目が飛び出てしまうから気をつけて。後ろからスパーン!と頭を叩くだけでも出ちゃうことがあるからね」と言われ、チワワ初心者だった私と家族はしばらくビクビクしながらお世話していました。
    あれから10年経ちますが、幸いなことに一度も眼球脱出は起こっていません。

    ですがやっぱり目が出ているチワワの宿命か、ドライアイがひどいです。とくに我が家のチワワは他にも持病があり、体調が悪いときには眼圧が上がりいつも以上に目が出てしまいます。ドライアイは別名乾性角結膜炎といって、角膜炎と結膜炎が同時に起こった状態なのだそうです。
    ヒアルロン酸入りの目薬をさしても、1時間もしないうちに黒い目やにで目がおおわれてしまうのでいたちごっこです。免疫抑制剤入りのオプティミューンという軟膏をつけると多少改善されますが、数日つけ続けているとなぜか徐々に効果がなくなってくるので、症状がひどいときにだけつけるようにしています。
    またオプティミューン(ジェネリック医薬品でヴィジョケアというのもあります)は傷につけると悪影響という内容の、獣医さんが書かれた記事を読んだことがあります。炎症が不快で自分で目をこすったりして傷がついてしまう場合もあると思うので、投与するときにはちょっと気をつけてあげたほうがいいかもしれません。
  • 投稿者

    女性 ゴン吉

    チワワもそうですが、目の周りが浅いのに大きい眼球なので横から見ると少し目が出ているんですよね。うちのシー・ズーも眼球脱出しやすい犬種です。横から見ると眼球は瞼よりも外に出ているので、これは軽い衝撃でも出てしまうなと今でも不安に思っています。実際、眼球脱出をしてしまったことがありますが…。
    その時は耳の中を乾燥させるため上に持ち上げ、後頭部に引っ張り上げた時でした。ポコっと簡単に眼球が前に出てしまいました。初めは気が付きませんでした。目が大きいと、出ているのか出ていないのかがハッキリわからないことがあります。犬が目に違和感を覚えて前足で掻こうとしてしまったり、頭を振ってしまうことがあります。被毛や足などが触れてしまうと炎症を起こし、無事に戻せても問題や障害が起こってしまいます。
    記事にもありましたが、絶対に触らせないようにして、急いで動物病院へ行き、戻してもらってください。
    眼球脱出は時間との勝負です。時間が経てば経つほど視力が落ちていきます。一晩様子を見てしまうと、失明したり、眼球の機能不全で摘出手術になってしまう可能性もあります。

    攻撃性の高いチワワは喧嘩で眼球脱出してしまうこともあります。
    他のわんちゃんと喧嘩させないように、とっかかって行かないように注意してください。
  • 投稿者

    20代 女性 あめたま

    我が家でもチワワを飼育していますが、幸いな事に長年目の病気には罹った事はありませんでした。

    しかしながら、愛犬も10歳となり、目の中心の色素がほんのりと薄くなってきました。白内障の疑いがありそうです。

    目ヤニは出ませんでしたが、今思うとよく目が充血していたような気がします。それが白内障の前兆であったのかもしれません。

    まだ獣医の診断はされていませんが、早急に病院へ連れて行こうと考えています。

    大きくて水晶のような綺麗な目が特徴のチワワですが、他の犬種と比較して個性的な特徴がある分、病気により気を付けなければならないと感じられました。

    不審に思う点があったら抱え込まずにすぐにかかりつけの獣医さんに診て貰い、安心と愛犬との生活を出来る限り最高のものにしたいです。
  • 投稿者

    40代 女性 キウイ

    チワワはコマーシャルで、ウルウルと見つめるかわいらしい姿で人気になった犬種ですもんね。大きく潤む瞳に小さな口がかわいらしいです。
    眼球が飛び出してしまっている犬種は、チワワの他にもシーズーやパグ、ボストンテリアなども。
    目にホコリなどが付きやすく、傷が付きやすいため目薬を持ち歩いている飼い主さんを多く見受けます。屋外の風が強い日などは、砂ぼこりが舞うと目が真っ赤に充血してしまったり。目薬でこまめに洗浄されていました。
    目に痛みやかゆみがあると、犬は気になって自分で引っ掻いてしまうので傷がより広がったり炎症を起こしたり、症状がひどくなってしまいます。
    大きな瞳はとても魅力的な容姿ですが、それゆえのケアも念入りにしてあげないとですね。
  • 投稿者

    20代 女性 てとめる

    チワワは一時期CMでブームになりましたね。その時にTVでチワワは目が大きいから目の病気には気をつけないといけないというのを見たことがあります。ですが目が他の犬よりも特別大きい訳ではなくて顔が小さいから結果的に大きくなってしまうのですね!勉強になりました。確かにチワワって目がとびでてる印象です。ホコリなんかはすぐについてしまいそうですよね。花粉なんかもついてしまいそうなのでアレルギーに気をつけないといけないかも知れないですね。この記事に書いてある眼球脱出という病気には驚きました。この病気をこの記事で知らずになってしまったら一瞬、頭が真っ白になってしまいそうです。早く病院に連れて行くのが大切ですね。病院のことをきちんと知っていれば対応も早くなるのでチワワを飼っている人にたくさんみてもらいたいです。
  • 投稿者

    女性 もふころ

    チワワは特に目が大きいと思っていましたけど、眼球自体の大きさはどの犬種でもあまり違わないんですね。新たな発見でした。小型犬ほど目が大きく見えるのは頭やお顔のサイズだったんですね。
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