犬が黒豆を食べても大丈夫?
黒豆を犬が食べても問題はありません。ただし、生の黒豆やおせちなどに入っている煮豆のようにすでに味付けがされたものは糖分や塩分などが多量に含まれているため、与えないようにしてください。
黒豆は、大豆の仲間で別名を「黒大豆」「ぶどう豆」とも言います。兵庫県丹篠山市や京都京丹波町が主な生産地で丹波の黒豆として有名です。
黒豆を完熟する前に収穫し茹でたものが「枝豆」です。枝豆という種類があるわけではなく、大豆や黒豆の成熟前のものが夏のおとも枝豆として消費されているのです。
大豆は、ドッグフードや犬用おやつなどにも使用されているので大豆の仲間である黒豆も犬に与えても問題はありません。
もちろん、黒豆を食べさせることで期待できる良い効果もありますが与え方や調理方法などによって注意しなければならないこともあります。まずは、黒豆を与えることに寄って期待できるよい効果から見ていきます。
犬が黒豆を食べるメリットと栄養素
黒豆にはたくさんの栄養価が含まれており、犬の体にもよい効果が期待できるものが含まれています。
タンパク質
文部科学省食品データベースによると、黒大豆100gあたりのタンパク質は36.4gほど含まれています。
タンパク質は、体内で合成できず食事で補わなければならない必須アミノ酸であり、犬の体を作るのに欠かせないものです。エネルギー源になるだけではなく動脈硬化や高血圧の予防など血中のコレステロールを抑える働きがあります。
イソフラボン
女性ホルモンにも似た働きをすると言われるイソフラボンが黒豆にも含まれています。犬の体内では、骨を強くする効果があり骨粗鬆症の予防への効果が期待できます。
血中の脂質を少なくする、脂肪を燃やしやすくする効果も期待できるので老いが見え始めた、肥満が気になるわんちゃんにも良いのではないでしょうか。
ビタミンB・ビタミンE
黒豆にはビタミンBとEが豊富に含まれておりタンパク質やカルシウムの吸収を助ける働きがあります。タンパク質・カルシウムが黒豆には含まれているので、吸収を助けるビタミン類との効果で必要な栄養素を無駄なく摂取することができます。
その他、食物繊維やミネラル・鉄分なども豊富に含まれているので摂取量さえ前違えなければ体の弱いわんちゃんやシニアに近づいてきたわんちゃんにとってもよい効果が期待できます。
犬に黒豆を与える際の注意点
良い効果があるといえ、与えすぎ調理方法などには注意が必要です。
生で与えない
生の黒豆には、トリプシンインヒビターという成分が多く含まれています。トリプシンインヒビターは、摂取してしまうと消化不良や下痢などの症状が起きる可能性がありますので決して生で与えないでください。必ず豆が柔らかくなるまで熱を加えてから与えるようにしてください。
与えすぎに注意
加熱したからといって下痢や消化不良を引き起こす可能性がなくなるわけでは無いので与える量にも注意が必要です。
胃腸の負担になるレクチンやサポニンといった成分が残っているので過剰摂取すると下痢だけではなく嘔吐してしまう可能性があります。与えれば与えるだけいい。健康になるというわけではないので過剰に与えすぎないようにしてくださいね。
アレルギー症状に注意
黒豆は大豆の仲間なので、大豆アレルギーを持っているわんちゃんには特別注意が必要になってきます。
初めて与える場合には、大豆アレルギーがあるかどうかわからないため一度にあげるのではなく、一粒を割ったものやひとかけらなど少量ずつ与えてください。
その後、いつもと違った様子が無いか、嘔吐やかゆみが出ないかをよく観察し症状が出た場合にはすぐにかかりつけの動物病院に相談してください。
人間用に調理された黒豆に注意
おせちの煮豆や黒豆せんべいなど、人間の料理や食事に入っている黒豆は、犬にとって糖分・塩分の過剰摂取になってしまいます。愛犬の健康や将来を考えるならば与えないほうがよいです。糖尿病や肥満、腎臓病など様々な病気を引き起こす可能性が高まってしまいます。
犬に黒豆茶を飲ませても大丈夫?
黒豆茶は、麦茶同様にカフェインが含まれていないので少量であれば与えても大丈夫です。黒豆だけではなく他のお茶と混ぜ合わせた「黒豆ブレンドティー」なども売っているのでカフェインレスかどうか、どんな成分や原料が含まれているかをしっかり確認した上で与えるようにしてください。
ですが、犬にとっては水分補給は水で十分なのでわざわざ黒豆茶や麦茶などのお茶を飲ませる必要は無く、黒豆を粉状にしたもの柔らかく煮たものを少量与える方がドッグフードのトッピングなどにも使えて便利です。
まとめ
味付をされていないもの、生ではない黒豆であれば犬も少量食べることが出来、様々な栄養価がよい効果を与えることがわかりました。手作りごはんのトッピングとしても使うことが出来、手作りごはんだけでは補えない栄養価の摂取にも役立ちます。
しかし、アレルギー症状や過剰摂取により犬の体に悪影響を及ぼす可能性もあるので注意が必要になってきます。特に初めて与える場合は、アレルギー症状が出ないかを時間をかけてチェックし普段と違う様子があればすぐに動物病院に相談してくださいね。
黒豆は人間も犬も食べられる食品ですので、一緒に食べられるごはんを作って愛犬との仲をより深めていく手助けにもなるかもしれませんよ。