犬が片栗粉を食べても大丈夫?

【獣医師監修】犬が片栗粉を食べても大丈夫?

愛犬のご飯やおやつのレシピを見た時に、片栗粉が使われているのを見たことがある飼い主さんもいるでしょう。そこから考えてみると、いつもの生活でも愛犬のご飯を用意する時に片栗粉を使っても良いのかな?と、ふと考えたことはありませんか?片栗粉を粉としてだけでなく、とろみ成分としてもわんちゃんの食事に活用できるのかを考えてみましょう!

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記事の監修

山口大学農学部獣医学科卒業。山口県内の複数の動物病院勤務を経て、ふくふく動物病院開業。得意分野は皮膚病です。飼い主さまとペットの笑顔につながる診療を心がけています。

犬が片栗粉を食べていいの?

器に入った片栗粉

片栗粉は、かつてはその名の通りカタクリと呼ばれるユリ科の植物のでんぷんから作られていました。しかし、カタクリの減少もあって、現在流通している片栗粉のほとんどは馬鈴薯(じゃがいも)から作られています。

でんぶんは加熱すると粘度が増すため、水溶き片栗粉を使って料理にとろみをつけたり、生地に混ぜ込んでモチモチとした食感を楽しんだりと、今でもさまざまな料理に使われていますね。

原材料はじゃがいものため、犬のご飯や手作りクッキーなどのおやつ作りに活用してもまったく問題ありません。また、片栗粉自体に砂糖や塩で味がつけられていることもないため、愛犬に使用する時にその点も気にしなくて大丈夫です。

介護の時にも活躍する「とろみ成分」

老犬に食事の補助をする飼い主

人の介護分野で嚥下機能(飲みこむ力)が弱ってしまった高齢の方に対して、飲み物や食事にとろみをつけて飲みこみやすいようにしていることに注目してみてください。

これは老犬の介護でも言えることで、ウェットフードよりもドライフードが好きな子では、食べたいのに舌の動きや食事姿勢がうまく保てないことから、粒がお皿の中でばらけてしまい食べにくいという事態が起きやすくなります。

また、人の高齢期と同じく嚥下機能が落ちて誤嚥しやすくなったり、むせやすくなるため、あえてドライフードにとろみ液をつけて混ぜてあげることもあります。

ふやかしのドライフードが嫌いなわんちゃんも、とろみがついただけのドライフードなら気にせず食べてくれることも多いです。

この少しのとろみが食欲のアップにつながるため、ササミのゆで汁などおいしい味のついたスープにとろみをつけて、トッピングとして活用することもできます。

ちなみに、とろみをつけるのに毎回片栗粉を水に溶かしてから使うのが大変!という時には、粉をそのまま振りかけるだけでとろみがつく「とろみちゃん」という商品もおすすめです。

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1,897円(税込)

犬に片栗粉を与える際の注意点

クッキーを前に嬉しそうな犬

成分自体は特に問題のない片栗粉ですが、あげる時には注意が必要な場合もあります。愛犬に片栗粉を使う時には次の点に注意して、体調に変化がないか確認してあげましょう。

食物アレルギーがないか確認しておく

アレルギー体質のわんちゃんで注意しなければいけないのが、じゃがいもに対する食物アレルギーです。小麦粉や肉類などに比べてじゃがいもは普段口にしない食材ですが、中にはジャガイモなどのイモ類に対してアレルギーを持つ犬もいます。

実際、小麦アレルギーを持つ場合の代替品として、料理やお菓子作りで片栗粉が使われることも多いものです。

食物アレルギーとして引っかかる食材が多い子は念のために避けるか、ほんの少量からあげてみて口周りの痒みや、下痢などの消化器症状が出ないか注意してあげましょう。

下痢に注意

食べたことがない食材を食べると下痢や嘔吐を引き起こしてしまうことがあります。少量でも便が緩くなることがありますので、食べさせた後は便をよく観察して、下痢になるようでしたらやめましょう。

犬には片栗粉をよりも葛粉(くずこ)がおすすめ!

とろみのついた葛湯

片栗粉でご飯にとろみをつけるのも良いのですが、もしも胃腸のサポートも考えているのであれば、葛粉を利用することをおすすめします!

葛粉は片栗粉と同じくでんぶんですが、その原材料はマメ科の植物である葛からできています。葛粉は薬効にも注目されてきた食品で、血行を良くして体を温める作用などから、様々な医療面で活用されてきた歴史もあります。漢方薬の「葛根湯」という名前でも葛は有名ですね。

葛には胃腸の粘膜保護をしてくれたり、整腸作用もあるため、胃腸が弱っている愛犬に葛湯を飲ませて効果を実感したという飼い主さんもいます。

「温める」葛粉に対して、片栗粉は「冷ます」役割を持つとも言われているため、お腹が弱い傾向にあったり、冷えが気になる老犬や冬の季節には、葛湯を活用するのも良いですね。

他にも、腎臓や肝臓などの内臓機能のサポートをしてくれることもあり、葛粉は成犬から老犬まで使いやすいでんぷん粉と言えます。

また、葛粉は片栗粉に比べて粘りはゆるやかで、なおかつ混ぜた時のなめらかさは他のでんぷんの粉よりも優れています。もちろん粉と水の分量を変えることで調節できるものではありますが、口に入った時のとろみがなめらかな方が好きという犬もいるので、犬の好みを確認してみるのも良いでしょう。

葛粉は本葛粉を選びましょう

葛粉を選ぶ時に注意したいのが、葛粉と名がついていても中には「甘藷」と表記されるさつまいもや、片栗粉と同じく「馬鈴薯」と表記されるじゃがいものでんぷん、コーンスターチなどが混ざっているものもあります。

成分自体が悪いわけではないのですが、葛粉の力を発揮してもらうためには本葛100%の本葛粉を選びましょう。

また、人用の葛湯の中には飲みやすいように砂糖が混ざっていることも多いため、愛犬の葛湯として活用するならこちらも100%本葛粉を活用することをおすすめします。

手間暇かけて作られているので、片栗粉に比べ価格がぐっと高い点はネックではありますが、お腹への効果や冷え対策を考えると、片栗粉よりも葛粉が活躍する場面も多いでしょう。

最後に

お皿からおいしそうにご飯を食べる犬

片栗粉も葛粉も、愛犬がご飯をおいしく食べるために多くの場面で活用しやすいでんぷん粉です。

片栗粉は値段も安く、スーパーなどで簡単に手に入ることから、毎日でも活用しやすいですよね。対して葛粉は希少なものでもあるため、インターネットなどを通じてしか見つからないケースも多いです。

愛犬のご飯に片栗粉や葛粉を使う時には、

  • どんな場面で使いたいか
  • 飼い主さんにとっての使いやすさはどうか
  • 口に入れた時の愛犬の反応はどうか

などを確認しながら、それぞれを使い分けてみてくださいね。

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