変わりつつある日本の犬事情
ほんの少し前までは、日本にとって犬を含むペットは使役動物に近い存在であり、飼育する環境やフードもそんなに重要視されていませんでした。
ところが近年になり「犬は大切な家族」という考え方が主流になり、様々な面で見直されてきています。
他の国はどうなのか
そこで気になるのが、海外における犬の見方です。
常々欧米諸国からは「日本は先進国だけどペットに関しては発展途上国」というような意見を耳にしました。
そこで今回は愛犬大国であるアメリカやドイツ、そして、以前旅行で訪れた際に気になった台湾についての犬事情を紹介してみようかと思います。
アメリカ
ワンコの野外飼育は皆無!
実際にアメリカで住まわれている方の話によると、昔から少なくともアメリカの都市部の方では、ワンコを野外で飼育されている家庭を見掛けなかったそうです。
アメリカというと日本の家庭の数倍もある広い庭が設置されているから、これは少し意外に感じました。
野外にワンコがいると危ないかもしれないから等の治安の問題もあるのかもしれませんが、おそらくアメリカの方々は土足のままで屋内を歩き回る生活スタイルがあるから、ワンコを屋内飼育をする事に違和感を感じていないからなのでしょうかね。
家庭における地位がしっかり与えられている
海外の中でも、アメリカの犬は特別な存在として扱われています。
そして当然ながら、ワンコは家族の一員として見られていますので、人間と同じ地位を与えられているようです。
なのでその分だけ人間の子供に行うのと同じくらいにキチンとした躾をしなければいけません。
そのためアメリカにおいてはドッグトレーナーの数も多く、収入も良いとされているんです!
ただし、人並みの地位があるとはいえ、基本的に一般の店やレストランの中には盲導犬以外の入店は禁止です。
なので日本と同じようにアメリカの飼い主さんも買い物の間は店の前に犬を繋いでおくそうですよ。
ワンコに関する法律もあります。
日本では故意にペットを傷つけられてしまった場合でも、“器物損壊罪”という罪になります。
この、「器物損壊罪」とは、他人の「持ち物」を、故意に壊した場合や、使用できないほど汚してしまった場合、科せられる刑罰です。意図的にその物を壊した場合、金額の弁償や刑事事件として罰せられる場合があります。
ワンコやニャンコ達等を家族として愛する私達としては「所有物扱いなの?」と思ってしまいますよね。
これに対してアメリカではどうなのかと調べてみた所、“第二級動物虐待罪”という罪に該当し、Bクラスの軽犯罪に当たりますので、罪を犯した犯人は2000ドル以下の罰金または6ヶ月以下の懲役に処せられるそうです。
因みにアメリカでの軽犯罪はABCの3段階に分かれいて、Aが一番重い罪となるので、ペットを傷つける事がどれだけ立派な罪になるのかが分かりますよね!
アメリカでも増加するお犬様夫婦
以前とあるテレビ番組で、最近の日本人の若い夫婦が子供の代わりにワンコを育てて愛情を注ぐという“お犬様夫婦”が増加していて、少子化が進んでしまっているというニュースを目にしましたが、実は現在アメリカでも全体的に特に15歳~29歳までの女性が(母として)出産する数が減っていると同時に、出産の高齢化も深刻化しているのだそうです。
そして一方で、大型犬を飼うイメージの強いアメリカにおいて、小型犬の飼育頭数は1999年から2倍以上も増えて、これは現在でも上昇を続けています。
で、先程にもあげた年齢層の人たちが最も小型犬を飼っているので、世間では子供代わりに小型犬を可愛がるのをアメリカ版お犬様夫婦なのだと言われているんです。
ドイツ
生体販売は禁止です!
ドイツのペット事情は、海外というよりも世界のお手本となるほどの優秀さです。
日本では一般的にペットショップのショーケースの中にワンコやニャンコが値札とともに置かれていますが、ドイツでは、犬を始めとしたペットの陳列販売をしてはいけない決まりになっているんです。
ではどうやって購入をするのかと言うと、ペットショップやブリーダーに予約を取るんです。
これなら飾られている可愛いワンコ達を見て衝動買いした後に不幸な結果になるような事も防げますし、むやみやたらに繁殖をさせる悪徳ブリーダーも減少するから、是非とも日本でも始めてほしいです!
沢山の法律で守られています
ドイツでは犬を飼うにあたり、“犬の保護条例”という法律に記載されている非常に細かい条件があり、この条件をすべて満たさないと飼育ができないようになっているんです。
また家の外で犬をつないで飼う場合は、必ず犬小屋を用意し、ワンコが自由に動けるように綱の長さが決められてます。
でもアメリカと同様に殆どの家庭はワンコを室内で飼育するそうですよ!
他にも、子犬は生後8週間を過ぎるまでは、母犬から引き離すことは禁じられ、また屋外で飼育する場合でも1才になるまで禁じられていたり、更には地域によって1日の内の数時間はワンコの為に時間をとらなくてはいけないのは本当に驚きました!
トイレマナーは日本の方が上?
ここで意外なのは、ワンコの糞についてのドイツ人のマナーは以外と悪いのだそうで、日本のように散歩の時に持ち歩くスコップやビニール袋などといったマナーセットを持参してい人は少ないのです。
ただ、まれに“DogStation”と呼ばれる犬のトイレを見かけることもありますが、あまり使用されている様子はありません。
動物救急隊という存在
ドイツのミュンヘンでは、2001年に24時間体制動物救急隊が誕生しました!
これは、年会費30ユーロ(約3600円)を払い会員になるだけで、24時間いつでも電話一本で獣医師による救急処置を受けることができます。
これなら休日や夜中等にペットの様子がおかしくなったり怪我をした時は大変心強いですよね!
因みに野生動物に関しては救急隊の獣医は無料で対処するそうです。
台湾
アジアらしいおおらかなペット事情
次にお話するのは日本のお隣の国の1つである台湾における犬事情です。
台湾は、基本的にはデパートやショッピングセンター等へのワンコの入店は禁止で、ちゃんと入り口にも“ペット禁止”のマークがあります。
ありますが、それでもワンコを抱いたまま入店したり、カートに乗せてしまう飼い主さんが多いのです!
ところが、リードをつけて歩かせたりフリーにしない限りは、かなり大目に見てくれるんです。
なので海外の中でも、台湾においてのペット入店禁止は絶対ダメ!ではなく、「ホントはダメなのよ」というのが現状です。
そして現地に住まわれている方のお話によると、ペット禁止のマークがあるショッピングセンターにワンコを連れてカートに乗せていたのだそうですが、入り口の警備員のおじさんに「可愛いね」と言われたそうですから驚きですね!
夜市にもあるペットショップ
首都の台北の街中にはペットショップが結構ありますが、その中でも台湾らしいのが、台北で一番有名な士林夜市の中にもある事です!
ただし、士林夜市のペットショップ街は、低価格で購入ができる分、ワクチンを打ってない場合や、病気を既に持ってたりしてるケースがよくあるそうなので、注意が必要なのだとか。
動物病院&治療費はピカイチ!
これは私が実際に台北を旅して気付いた事でもあるのですが、台湾は非常に動物病院が多いです。
しかも動物病院に限らず、大体の病院が夜9時ごろまで開いているので、とても便利です。更に日本に比べると台湾の治療費はとても安いです。
例えばワクチンを打つとしたら、日本では1~2万円に対して、同じワクチンの種類でも台湾は1000元(約3000円)程度なのだそうです。
最後に
ここまで海外3か国の犬事情について紹介しましたが、国は違うけどどの国でも飼い主さんの犬に対する愛情の深さは私達日本人と同じなのではないかと思いました。
これから日本も海外の良い所を沢山吸収していき“ペット先進国”になれると良いですね♪
ユーザーのコメント
女性 Qちゃん
30代 男性 石郷拓朗
10代 男性 モアモア
女性 パー子
40代 女性 キウイ
アメリカは都市部でも大型犬を飼育している人がとても多いらしく、特に富裕層に人気のようです。そのため忙しいビジネスマンたちは日中犬の散歩をしてくれる人を雇うのだそうです。
友人は一度に3,4頭の犬の散歩を行っていたとのこと。
日本では今でこそドッグシッターの利用がそう珍しくなくなっていきましたが、当時(20年くらい前)その話を聞いたときには大変驚きました。散歩ができないのに犬を飼うのか、と不思議に思ってしまいましたが、犬も飼い主もお互いハッピ―でいられるなら別に散歩は飼い主がやらなくたっていいんですよね。
むしろ犬の幸せのためにきちんとしているんだな、と今となっては思います。
女性 匿名
広島県のピースワンコジャパンは殺処分0を目指し活動して、今現在実現しています。今後全国的に広めて行くそうです。
うちの子はペットショップの売れ残りでした。店頭から居なくなっていたのですが、問い合わせをして家族に迎える事が出来ました。程よい距離感で甘えて来ます。可愛いです。
ブリーダーに予約して飼うのはとてもいいと思います。
犬猫を増やし過ぎない様にすることが最善の方法だと思います。
ペットショップで「いらっしゃいませー」と言われると違和感を覚えるのは私だけでしょうか。
女性 匿名
女性 さんかくたまご
条例もないと思います。
ドイツには約4,100の生体販売ペットショップがあり、人口比では日本より多いです。
https://de.wikipedia.org/wiki/Zoofachgesch%C3%A4ft
世界最大のペットショップはドイツのデュイスブルクにあります。
犬猫ももちろん、ショーケース売りされています。
https://youtu.be/dpAIbZTUkkQ
「犬の保護条例」ってなんですか、ドイツ全土に効力が及ぶ条例って(笑い)。
これのことですか、これはドイツ連邦省令規則です。
https://www.gesetze-im-internet.de/tierschhuv/BJNR083800001.html
「生後1年まで犬は外飼い禁止」などの規定はドイツにはありません。
根拠法と該当する条文を原文で提示してください。
また、ドイツでは犬の外飼いは一般的です。
屋外用の犬小屋が、ペットショップや通販で普通に売られています。
https://search.yahoo.co.jp/image/search?ei=UTF-8&p=Hundeh%C3%BCtte%20Verkauf
この記事は、事実関係を確かめもせず、あまりにもひどい内容です。
女性 福ちゃん
男性 匿名
果たして日本はペットに対して「残酷な仕打ち」が多い国でしょうか?
動物のレスキューの話を情報としてネットやテレビで扱っているのを見ますが、結構、悲惨な状況が海外で多いですね。かなり大雑把な話になりますが、狩猟民族=使役犬=役に立たなければ捨てる、農耕民族=意外と家族扱い=幸せかはともかく意外と終生飼育 って感じることがあります。
1)アメリカ 飼われている犬は厳しい訓練を受けている、その陰で訓練に落ちた犬は殺処分される。訴訟大国なので、人にかみついたらとんでもない賠償を迫られる。
2)ドイツ 中のコメントにもありましたが、犬猫を殺してもいい面がある。終生保護のいい面だけが紹介されている。
3)台湾 多分日本と同じような感覚、意外とおおらか。犬がいても「あぁ~、そこに犬がいる」程度になる
どちらがペット先進国はともかく、飼っている犬猫が法律上物扱いとされていても、日本は昔から犬猫と共生している国ではないでしょうか?
ただ最近では「ここも欧米化」されてきているような気がしています。
海外のペット先進国と言われている国々の実態って住んでみなければ見えてきません。
良いところだけをピックアップし日本は、日本はと嘆くことよりも、影の部分も紹介して下さい。