チワワの顔の特徴
絶妙な顔のバランス
顔の大きさに対して大きな耳と大きな目、そして短い鼻(マズル)と口が顔の下部に小さく集まっています。これは、人が無意識のうちに「可愛い」「魅力」と感じる比率といわれています。
チワワは他の犬種と比べ、成犬になってもこのような顔のバランスはほとんど変わることなく、また体型の変化もみられないため、何歳になっても子犬のような可愛らしさやあどけなさが残ります。
余談ですが、人間においての「チワワ顔」もこの傾向に当てはまります。丸顔で優しい印象を与え、大きな目からは輝きを放ち、小さな鼻で顔のバランスを整えます。このようなチワワ顔の人は、犬のチワワと同じで男女問わず愛され、カンが鋭く、ときには自分の意見をハッキリ発言してリーダーシップを発揮するそうです。
鼻(マズル)の長さ
一般的にチワワは鼻(マズル)が短い犬種ですが、個々によっては長い子もいます。このマズルの長さによって、同じ犬種には見えないと勘違いするほど、顔立ちに違いがあらわれます。
マズルが短いチワワは「たぬき顔」とよばれ、優しく柔らかい雰囲気を感じます。全体的に丸い印象なので、人によってはたぬきというより子クマのように見えるかもしれませんね。逆にマズルが長いチワワは「きつね顔」とよばれています。シュッとした顔つきなので、勇敢さや落ち着きを醸し出します。
チワワはマズルが短い方が「美人顔」とよばれ、日本では人気を集めています。見た目の可愛さを重要視する日本人特有の感性によるかもしれません。実際に、ペットショップではマズルが短いチワワの方が、飼い主さんが先に決まる傾向にあるようです。
毛質によっても顔が変わる
チワワの被毛には、短毛の「スムースコート」と長毛の「ロングコート」の2種類の毛質が存在します。実はこの被毛も、チワワの可愛い顔を作り出すのに一役買っています。
スムースコートの被毛は光沢がみられ、チワワ独特の頭の特徴である「アップルヘッド」を際立たせる効果があります。ロングコートの被毛はやわらかい毛質で、パーマがかったりストレートがみられ、耳の周りの長い毛によって華やかさの印象を与えます。
チワワの成長における顔の変化
チワワは子犬~成犬になるまで、顔が変化するといわれています。生まれたときから半年、半年から1歳、1歳から2歳…と大人になってからもチワワは変化し続ける犬種といわれています。チワワを飼っている方であれば「子犬のころと比べて顔が変わったかも?」と共感していただけるのではないでしょうか。
実はチワワには、「崩れ期」とよばれる時期が存在します。コロコロとした子犬から、顔立ちが少しずつ大人へと変化していく時期です。別名、「ブサイク期」ともよばれます。小さな顔に比べて耳が大きくなり、足も伸びます。その見慣れない姿に違和感を感じ、「宇宙人みたい」と捉える方もいるでしょう。個々によって異なりますが、成長によって子犬のころと顔が変化するチワワもいます。
チワワの顔の選び方
チワワの購入を決めてペットショップやブリーダー、譲渡会に足を運んだとき、どのような子を選ぶか迷いますよね。一口にチワワといっても、顔つきによって可愛い顔の子もいればイケメンな子もいます。実はチワワには、美人顔といわれる条件が存在するのをご存じですか?
しかし、「この子は可愛い顔」「この子はイケメン」など、チワワの顔に対する感じ方は人それぞれなのも事実です。ここでは、子犬の時期に「この子は将来どんな顔になるんだろう?」と判断する方法として、可愛い顔のチワワの見分け方をご紹介します。参考程度にご参照ください。
チワワの美人顔といわれるポイントは
- 鼻(マズル)が短いこと
- 黒目が大きいこと
が挙げられます。
鼻(マズル)が短いことで顔の中心に部位が集まった印象になり、年齢を重ねても子犬のような可愛らしく幼いイメージを与えます。また、チワワの特徴的な部位である目の大きさも美人顔のポイントです。しかし大きければ大きいほど良いというわけではありません。ここで重要なのが黒目の大きさです。
目の大きさと黒目の割合のバランスが良いと、目鼻立ちがハッキリして表情が豊かに見えます。これらのポイントがしっかり存在するチワワは、成犬になっても可愛らしさが存分に残るといわれています。
チワワの性格
- 自立心が強い
- 強気
- 勇敢
- 頭が良い
- 甘えん坊
世界最小の犬種といわれるチワワ。個々によって異なりますが、平均体重は1.5~3kgで愛玩犬や超小型犬に分類されます。しかし、その愛くるしい顔や小柄な見た目からは想像つかないほど意外な性格の持ち主なんです。
チワワは自立心が強いため、自分の意思が通らないと吠えたり、飼い主さんの指示を無視する場合もあります。初対面の人や犬には警戒心を強く持ち、自分よりはるかに大きな犬種に対しても吠えたり唸ったりします。勇敢さを通り越して、攻撃性の強い子となってしまうかもしれません。
しかしそれは、頭がいいがゆえのこと。しっかりとしつければ、自分の判断だけでなく飼い主さんの言うことを聞くとてもいい子になるでしょう。
チワワの種類
みなさんは「チワワ」と聞いてどんな顔を思い浮かべますか?
実はチワワは体型や顔の形、毛色、模様などバリエーションが豊富であるため、ペットショップやブリーダー、譲渡会などで理想のチワワを見つけることも楽しみの一つといえるでしょう。
チワワは毛色や模様によって、大きく3種類に分けられます。
- ソリッドカラー:単色(1色のみ)
- パーティーカラー:単色をベースとして、もう1色が混ざった毛色
- トライカラー:3色以上の毛色
チワワはさまざまな毛色が存在しますが、毛色によって性格に差は違いはないといわれています。チワワを家族として迎えるときには、見た目の好みも考慮したうえで、個々の性格を見極めて選ぶと良いでしょう。
ソリッドカラー
チワワのソリッドカラーには以下が挙げられます。
- クリーム:全身がクリーム色に統一されています。
- チョコレート:全身がチョコレート色に統一されています。
- イザベラ:チョコレートを淡くしたような色をしています。
- ホワイト:全身が白色に統一されています。
- レッド:クリームよりも濃くて赤みがかっており、茶色に近い色をしています。
- フォーン:レッドよりも薄い茶色で、金色に近い色をしています。
- セーブル: 茶褐色をベースとして、ところどころにクリーム色が混じっています。
多様なソリッドカラーを持つチワワですが、成長につれて毛色が薄くなることがあります。例えば「子犬のころはレッドだったけど大人になったらフォーンのような薄い色になった」などという報告もあります。
パーティーカラー
チワワのパーティーカラーには以下が挙げられます。
- ホワイト&ブラック:白色をベースとして、黒の毛色が混じっています。
- ホワイト&クリーム:白色をベースとして、淡いクリームの毛色が混じっています。
- ホワイト&フォーン:白色をベースとして、薄い茶色の毛色が混じっています。
パーティーカラーは、個体によって見た目が違うのが魅力の一つでしょう。ハッキリと色が分かれていたり、グラデーションがかかっていたり、「ブリンドルカラー」とよばれる縦縞模様などがみられます。チワワによっては、化粧をしているかのように目の周りが濃い子や、ハートの模様があらわれる子もいるようです。
もともと日本ではソリッドカラーが主流でしたが、海外でチワワのパーティーカラーが人気を集めたことから、日本でも求める声が多く上がりました。
トライカラー
トライカラーの特徴はなんといっても、「マロ眉毛」です。体の毛色とは別に、眉毛の位置に公家の眉毛のような模様が存在し、可愛さが際立つと愛犬家の間では人気を博しています。とくにチョコタンの子はマロ眉毛が際立って目立つので、チャームポイントとして可愛いですよね。
マロ眉毛の本来の役目は、外敵から目を守るためのカモフラージュとして存在しているそうです。
チワワのトライカラーには以下が挙げられます。
- ホワイト&ブラックタン:白&黒をベースとして、マロ眉毛が存在します。
- ホワイト&チョコレートタン:白&チョコレートをベースとして、マロ眉毛が存在します。
上記で挙げた毛色は、ジャパンケネルクラブの血統書においてチワワのスタンダードとして認められていますが、「マール」「ホワイト&マール」という毛色は認められていません。大理石のようなキレイな毛色なのですが、遺伝性疾患を発症する確率が高く、繁殖としては適さないといわれているからです。
チワワのブリーダー
「チワワと一緒に暮らしたい!」「家族として迎い入れたい!」と思ったとき、ペットショップへ行こうと思い浮かべる方が多いのではないでしょうか。実はペットショップよりも、ブリーダーから購入する方がおすすめなんです。それには、2つの理由が挙げられます。
- 1. ブリーダーはチワワについて特化していること。
ブリーダーは1犬種を専門としてブリーディングしている場合が多いため、チワワの歴史や特性、遺伝、血統などあらゆることについて深く理解しているといえます。そうしたうえで繁殖し、世話をし、販売をしています。チワワという犬種に惚れ込み、できる限りスタンダードに近いチワワ、後世に良いチワワを残そうと奮闘しているのです。
- 2. チワワ自身が十分な社会化期を経験することができること。
ペットショップのショーケースにいる子犬たちは、生後2~3ヵ月の子が多いでしょう。実はその時期は「社会化期」とよばれ、子犬にとって、今後の性格や生き方を変えるかもしれないほど重要な時期なんです。この時期に母犬や兄弟犬と十分に触れ合うことで、じゃれ方や甘え方、コミュニケーションの仕方、ケンカの仕方、甘噛みの仕方、犬や人との接し方など、さまざまなことを学びます。
ブリーダーのもとで育てられた子犬は、引き渡しの日まで母犬や兄弟犬と過ごすことができるので、「犬としての生き方」を十分に学び、体力的にも精神的にも生長することができます。
ここでは、おすすめのチワワのブリーダーをご紹介します。
安田里麻ブリーダー
ブリーダーにおいて大切なことの一つとして、犬舎の清潔さを挙げられます。子犬が育った環境を見ることができるので、訪れるときにはぜひ犬舎を見学させてもらいましょう。
安田里麻ブリーダーにおいては、The Chihuahua Club of Americaにおいて賞賛された犬舎の持ち主です。ぺディグリーアワードやアジアウイナー、インターナショナルビューティーチャンピオンなどのコンテストにおいて受賞を獲得し、テレビや雑誌からの取材も多数出演されています。
犬舎のポリシーとして「我が家のチワワの子犬はどなたにでもお譲りすることはできません!」と掲げ、条件によっては飼い主さまをお断りする場合もあるんだとか。しかしこれも大切なチワワを想ってのことで、「すべてはチワワのため」と素晴らしい信念をお持ちです。
- ブリーダー名:安田里麻ブリーダー
- 犬舎所在地:東京都台東区雷門
山崎初美ブリーダー
ブリーディングしている犬は山崎初美ブリーダーの愛犬であるため、「愛犬たちに無理をさせたくない」という深淵のもと計画的にブリーディングし、「可愛いチワワの子犬を作りたい」という思いから、多数の繁殖は避けているブリーダーです。タイミングによっては子犬と会うことができませんが、それもチワワのことを第一に考えてのこと。チワワのブリーダーとしてコンテストなどの受賞を理想としていますが、一愛犬家としては「お客さまからの可愛いという声が一番」と掲げています。
チワワの健康を考慮しているため頭数は少ないですが、チワワへの愛情は計り知れないでしょう。1匹1匹を丁寧に育てあげ、「チワワは家族」という考え方や育て方、愛情の注ぎ方が伝わります。
- ブリーダー名:山崎初美ブリーダー
- 犬舎所在地:東京都東村山市諏訪町
まとめ
テレビCMでチワワが起用され、その愛おしい顔やうるうるした瞳でじっと見つめる仕草によって、「なんだこの可愛い生き物は!」と日本に衝撃を与えました。日本にチワワブームが起き、ペットショップなどで衝動買いをしてしまった方も少なくありません。数年経った今でも、ペットショップでは必ずチワワがいて、チワワ専門のブリーダーもたくさんいます。
見た目の可愛さだけでなく、頭がいいことによってしつけがしやすいこと、運動量をあまり必要としないことから一人暮らしでも飼いやすいこと、毛の長さや毛色などのバリエーションの豊富さ、などチワワの魅力を挙げたらキリがありません。スタンダードにこだわらないのであれば、チワワの選択肢が大幅に広がること間違いないでしょう。