ずっと震えてご飯も食べない…繫殖引退犬ぽこが笑顔に変わるまで

ずっと震えてご飯も食べない…繫殖引退犬ぽこが笑顔に変わるまで

フレンチブルドッグぽこは保護団体からわが家に来た繫殖引退犬。何も知らなかった私が里親になることの厳しさを知ってから、繫殖引退犬ぽこと運命の出会いを果たすまでをつづりました。外の世界を知らず怯えきっていたぽこは、今ではお散歩も抱っこも大好きに。これを読んで少しでも保護犬や繫殖犬に目を向けてもらえたら嬉しいです。

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わが家には保護団体からやってきた繫殖引退犬の元保護犬、フレンチブルドッグのぽこがいます。それまで「保護犬を引き取る」という選択肢が無かった私に中年の愛娘ができた日のこと、そして現在の幸せな生活に至るまでの2年間について書きました。

次に家族に迎えるなら保護犬にしよう

公園

4年前、飼っていたプードルが病気で亡くなりました。別れが辛くてもう生き物は飼わないと思っていましたが、2年くらい経つとだんだん寂しくなり「あの騒がしく楽しい生活がしたい」「犬のいる生活をしたい」と思うように。家族を説得し、犬をまた迎えることにしました。

その時に主人から「次に家族に迎えるなら保護犬にしよう」と言われました。私は恥ずかしながら保護犬という発想は無く、ペットショップかブリーダーから買おうとしてました。私は買うより行き場のない子を受け入れるのに大賛成。家族探しが始まりました。

里親になるというのはそんなに甘い事ではない

ダックスと人

それまで保護犬と言えば保健所のイメージでした。しかし調べてみると保健所はもちろん、保護団体や里親サイトがいくつもあったり、ブリーダーからの里親募集なんかもありました。

毎日里親サイトを見ている中、あるブリーダーの里親募集のページにたどり着きました。それはミックスのブリーダーさんのページ。その中に、ダックスの子がいて、一目惚れしたのです。家族とこの子はどうか、どこで飼育するか等を話し合いその後ブリーダーさんに電話しました。

ブリーダーさんは里親候補の方だったり里親になった方にたくさん裏切られてきたようで、すごく私を疑っていました。でも、私はその子を引き取りたいと思いアピール。ブリーダーさんは私を信じてくれましたが、もう一度家族と話して最終決定するようにということでした。

家族会議をした結果、トライアルはあるのか?お見合いしてみて相性が悪かったら?という疑問がわいてきました。

ブリーダーさんに電話して確認をしたところ「そういう気持ちがあるならこの話はなしで!はっきり言って、あなたには犬を飼う資格がないです。すみませんがこの子は渡せません!」と言われてしまいました。

最初は「なんで?相性が悪かったらその子の幸せに繋がらないじゃん!そんな言い方しなくたって!」と思いました。けれども色々調べていくうちに、ブリーダーさんの言っていたことがわかりました。

里親になるということはそんな甘い事ではない。相性以前に飼い主がいかに愛情を注ぐかで犬は変わる、ということだったんですね。

繁殖引退犬ぽことの出会い

うちに来たばかりの頃

ブリーダーさんとの事で勉強させてもらい、また新たに家族を探し始めました。そんなある日、ある保護団体のブログを見たらフレンチブルドッグの女の子が里親を募集していました。

彼女は繁殖引退犬といって、赤ちゃんを産むことをしてきた犬です。何回も出産させられてきた子でした。

早速家族に見てもらったところ、ブルドッグ系が好きな家族だったこともありもちろんオッケー。すぐに応募要項に記入して里親に応募しました。そして、あれよあれよと話しは進み面接することになりました。

ぽこは、ガリガリでした。そしてずっと繁殖にだけ使われてきて全く外の世界を知らなかったためにものすごく臆病で、面接の時もクレートから出て来ないでずっと震えていました。

面接では最初から家族に迎える前提で、以下のような内容を話しました。

  • この犬種について
  • この子の性格
  • どんな環境で育ってきたか
  • 家族構成
  • エサのこと 
  • トライアルについて
  • 保護団体との約束

外の世界を知らなかった繁殖引退犬

痩せてた頃

面接を終え、わが家にぽこがやって来ました。トライアルは2週間。

外の世界を知らないとは聞いていたけれど、こんなにも怖がるとは思いませんでした。最初は抱っこも慣れておらず、ずっと震え緊張して力が入り、息切れしてました。部屋に入ってもサークルの中から出て来ず、ずっとうずくまったままで、3日間ほどはトイレもせずご飯も食べてくれませんでした。

散歩は一回もしたことがないのか、震えて腰が抜け匍匐前進だし、人も怖いようで触られるのにも震えていて、甘えてくることはありませんでした。

でも毎日話しかけたくさん触れあい、少しずつ距離を縮めていきました。

わが家に来て2年。よく笑うようになりました

よく笑うようになった

わが家にきて今年で2年。体も態度も大分堂々としてきて、よく笑うようになりました。

お散歩大好きになり、喜んでくれるようになりました。抱っこも震えなくなって、その快適さを知りました(笑)怖がっていた人に対しても友好的になってきて、慣れた人には駆け寄っていきます。甘え方もやっと最近わかってきて、自分から膝に乗ってくるようになりました。

まだまだぽこは自分というものをさらけ出していないと思います。ふとした瞬間に自分を出してくれた時、すっごく嬉しくて愛おしくてたまりません。

今ではわが家の癒しの源になったぽこ。生活の中に欠かせない存在になりました。

ペットショップの裏に繁殖犬がいることを忘れないで

ほどよく肉付き堂々としてきました

ペットショップやブリーダーさんで家族を探すのも、選択肢の中にあって構わないと思います。でもその前に、保護犬の里親というのも考えてほしいと思います。

彼らは、愛情を与えただけ返してくれます。保護犬の成長は子犬から育てるのとはまた違う達成感、喜びがあります。
 
そしてペットショップの裏には、ぽこのように赤ちゃんを産むためだけに使われてきた子たちがいるということを、忘れないでほしいです。

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ユーザーのコメント

  • 投稿者

    50代以上 女性 ピノ

    我が家も17歳のビークル犬を昨年亡くなって4ヶ月で保護犬を迎えました。
    チワワのメスで3歳です。出産を一度して2回目が出来ず保護したようです。
    家に迎えてから全ての生活音にもビックリしてお互いに慣れるのに大変でした。
    まだ、初めての事が沢山あるので、未だにビックリ⁉️する事がありますが家族皆んなで可愛がって、しつけは余り出来てないのが現状です。
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